Fellowship   68

 発行   日本伝道者協力会(EFJ

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      先生。私たちがおぼれて死にそうでも、なんとも思われないのですか

                                      ウィリアム・ウッド   

 先月、インドに行って来ました。テレビや新聞などで、ある程度までは認識しているつもりでしたが、インドの極度の貧しさを目の当たりにして、言葉では言い表せないような衝撃を受けました。インドには、カスト制度の下の階級に属する「ダリート」と呼ばれる人々が約1億6千万人も住んでいます。彼らは、生まれた時から汚れたものとされ、動物以下の扱いです。私たちは、彼らが住むスラム街の中にある教会で集会を持ちましたが、メッセージのために彼らの前に立った時に、大きな戸惑いを感じました。裕福な国であるアメリカで生まれ育ち、また裕福な日本に宣教師として召されたことを恥ずかしく思いました。この貧しい人々に聖書からどんなメッセージができるのか、その時マルコの福音書4章38節のみことばを思い出しました。

 「ところがイエスだけは、とものほうで、枕をして眠っておられた。弟子たちはイエスを起こして言った。『先生。私たちがおぼれて死にそうでも、何とも思われないのですか。』」

弟子たちが嵐の中で叫んだこの言葉こそ、インドの貧民の気持ちを表しているのではないかと思いました。私も、「主よ、どうしてこのことを許されるのですか」と祈らずにはいられませんでした。しかし、人々の賛美や、みことばに対する反応を見て、彼らが決して主に忘れられていた訳ではないということがよく分かりました。彼らは主からの豊かな平安、また喜びを得ていたのです。「神は、この世の貧しい人たちを選んで信仰に富む者とし、神を愛する者に約束されている御国を相続する者とされた」という聖句(ヤコブ2章5節)は真実です。

 こうして、インドのダリートはイエス様に出会って、救われている訳ですから、決して主に対する不満はありませんが、私たちに対して問いかけているように感じました。「私たちがおぼれて死にそうでも何とも思われないのですか。私たちを助けるために、どうして、何もしてくれないのですか。」

    私は、彼らの苦しみに対して、無関心でした。具体的なことを何一つしていません。私は主の前に悔い改めて、毎月、ダリートのため   

   に寄付をしようと決心しました。たいしたことはできないかもしれませんが、とにかく小さなことから始めようと思っています。そうしなけれ 

   ば、伝道者として二度と、インドの人々の前に立てないと考えるからです。

 

                       2003年 EFJ リトリートのご案内

         「あなたにも出来る伝道説教」 −伝道説教の心得

    8月25日(月)午後4時受付 4時半 開会礼拝〜27日(水)正午まで 

    OKIグリーンヒル熱海 (沖電気保養所)にて 熱海市泉411−292 Tel 0557-80-0200

    講師 ;  岡田信常師 有賀喜一師

    参加費    15、000円

       (期間中 往年の伝道者 ムーディ、サンキー、ビリー・サンデー、ジプシー・スミス、アイアンサイド、チャップマン、ロードヒーバー

        などの肉声テープを聴くときも予定しています。教職、信徒を問わずどうぞこのリトリートにおでかけ下さい)

         「本田弘慈師召天一周年記念大会」の感謝

                   日本伝道者協力会 会長    福沢 満雄

  

「彼は死にましたが、その信仰によって、今もなお語っています。」 (ヘブル書11章4節)

 

  主イエスの御名を心から賛美致します。

  日本伝道者協力会の企画で行われましたこの大会に、多くの先生方、兄姉方のお祈りとご協力をいただきまして、祝福の内に4月11日OCCにおいて無事開催することが出来ましたことを心から感謝申し上げます。

  ご多忙の中、講演、パネラー等のご奉仕を引き受けて下さいました先生方、また賛美のご奉仕をして下さいました方々に心からお礼申し上げます。

   本田師をしのぶ会ではなく、先生の残されたスピリットを継承し、この21世紀に生かされている牧師、伝道者、信徒としていかにこれから主に仕えていくべきかチャレンジを受け、研鑚の時が与えられました。

   本田師のご子息もご参加下さいました。また遠く北陸の地からも参加して下さった先生もおられ、一同おおいに励まされました。また献金をもってご賛同下さいました方々に心からお礼申し上げます。ありがとうございました。私たちも後ろのものをしっかりと受け止めながら、新しい時代に向かって大 きく前進させていただきたいと思っています。                                      (クリスチャン新聞 提供)

   収穫は多いが本当に働き人が少なくなりつつある日本の霊界に、少しでもお役に立てるように、主の御声に従い、又本田師の励ましの声を思い起こしながら邁進して参りたい、とこの大会を通して決意を新しくいたしました。何とぞこれからも日本伝道者協力会の働きをおぼえて、お祈りに加えていただき、またご参加くださいますことを心から願ってやみません。本当にご協力ありがとうございました。                    

    

           「本田弘慈師召天一周年記念大会に参加して」

                                    ミッション2001 巡回伝道者   岸 義紘

 

  1980年、後楽園球場。雲ひとつない東の空に中秋の満月が上り、壇上には本田先生を含む教界指導者が並び、ビリー・グラハム博士の説教に祈りつつ耳を傾ける。

  その時ぼくは会衆の一人として、泣いていました。 「なぜ日本のキリスト教界は、本田先生を立てて、このクルセードを開催できないのだろう。月明かりに照らされて、日本人の心にしみ入るような説教は、いまさら通訳付きの英語ではないだろうに」

  クルセード伝道者・本田先生の胸中を察すると、ぼくは悲しくて、また恥ずかしくも腹立たしくなり、こぶしをぬらしたのでした。

  本田先生召天一周年記念の大会に参加させて頂いて、改めて考えたのは教会の伝道的ニーズに応えて仕える伝道者は、単に教界に依存し教界に追従するだけではいけない、まずは伝道者として自分のスタイルを選択し、主体的、自立的であることを確立していなければならない、ということでした。

  またしみじみと思い返したことは、後進に対する本田先生の優しさと配慮でした。総動員伝道を辞して、巡回伝道者として独立しようとしていたぼくに、先生は言われました。「君は巡回伝道者に向いていると私は見ていた。しっかりやりなさい。独立して働きを継続していくために大事なことは二つ。働きを知らせるニュースレターと、君自身の伝道機関紙を発行することだ。」それから、先生はことあるごとに「グッドニュース」の編集の仕方や、文章の書き方などあれこれ教えて下さいました。考えるところがあって、ぼくは伝道機関紙「ぽぽ」だけを出すことにしました。また、家内には、発送業務を覚えるようにと、約2年間、毎月世田谷の自宅に呼んで下さり、仕事を覚えさせ、アルバイト料を出して独立を支援して下さいました。 

     時代が求める伝道者のスタイルは移り変わるでしょうが、不変の福音のメッセージを携えて、体力の続く限り巡回伝道一筋に励みたいと思い   

     ます。

 

 

 

  


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