05年 8月 7日
「五千人の給食」
ルカの福音書 9章10〜17節
イエスの弟子たちが,神の権威をもって病人を癒し,
神の国の到来を伝えていた 。その話を聞きつけ,
私はとにかくベツサイダという町に向かった。
私はキリス ト(救い主)が現れたという話に、
いても立ってもいられなかったのだ。
キリストにひと目会いたい,それはローマの圧政下に
あるユダヤ人なら誰でも持っている願望だ。
小さな漁師町ベツサイダは1万以上の人たちで
ごった返しており,さながら祭りの日のような賑わいだ。
群集の熱狂の渦に飲み込まれ,誰がキリストで、
どこにいるのか全く分からない状態だった。
そのうち,群集のある一団が落ち着いて静かに
座り始めるのが見えた。熱狂していた群集を厳かな
雰囲気が包み始めたのだ。
そして人々の手にパンと魚が配られ,どよめきと
讃美が湧き起った。みんなが溢れるほどの
祝福を受けたのだ。とうとう間近に見ることは
できなかったが,この大群衆の真中にいた人こそイエス。
彼こそ待ち望んでいたキリストであった。