06年 7月 2日
「生きる力への出発」
ヨハネの福音書 ５章１〜９節
大勢の者がベテスダの池の周りに伏せっていたとヨハネは
報告している。健康な者は誰もいない。そこにあるのは、
死と欲望と絶望、そして無気力感だった。イエスはその中
にあって、最も死に近い者を適確に見つけ出された。
最も死に近い者とは、生きることを諦めてしまっている者
のことだ。38年の間蝕まれていたのは、体だけではなく
むしろ生きようとする気力だ。誰も自分を救う事など
できはしない。それに気付くことは救いに至る第一歩
となりうる。イエスは、今もそれに気付いた者たちを
見つけ出し、声をかけられる。
「よくなりたいか。」
その御声に信頼するとき、人は今一度、生きる力を
全身に注がれることになるのだ。