07年 9月 9日

「老人の幸せ」
マタイの福音書 ２０章１〜７節

今は、老人にとって住みやすい世の中になっているだろうか。
医学が進み、福祉制度の整備が進んでいる現代日本である。
それでもまだ住みづらい世であるとしたら、それは、老人へ向ける
人の視線が今なお冷ややかなのかもしれない。老人の様々な能力
の衰えに伴い、どこかで厄介もの扱いされていると感じている方は
少なくないと言える。しかしイエスがお語りになったぶどう園の
たとえ話の主人のことばは痛烈だ。ほとんど働きのなかった者にも、
朝から働き続けてきた者と等しい賃金が与えられる。神が、働きの
ない者は厄介者だなどという見方をされていないことは明らかだ。
神がお与えになろうとしているのは報酬ではなく、恵みなのだ。
若かろうが老いていようが、神の御前において厄介者などいない。
すべての者が、神の御前において生きる希望を
見出すことができるのだ。

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