聖書箇所 Ⅰヨハネ1章1~4節 説教題 『私たちに現わされた永遠のいのち』 ■序論 ヨハネの手紙は、使徒ヨハネが晩年に、イエス・キリストは歴史上に人として実在しないとする異端が現れた際に記された手紙である。ヨハネは福音とは何であり、なぜ福音が伝えられたのかを明確にして正しい信仰に導こうとした。 1、福音とは何か?(1,2節) ヨハネは異端に反論するために、手紙の序論で「福音とは何か」をまず示した。福音とはイエス・キリストそのものであり、キリストは天地と歴史が始まる以前から存在される神なるお方である。このお方が実際に人として人類の歴史上に現れ、神の国の福音を語り伝えた。使徒ヨハネは実際にキリストに聞き、見て、触れた生き証人である。ヨハネはキリストに直に教えられた使徒として、福音こそ永遠のいのちなるキリストであると宣言する。私達は直接にキリストに会ってはいないが、聖霊によってイエス・キリストを知り、聞いて、見たと言える確信を持つことが出来る。私達も使徒ヨハネと同じ信仰の確信に立つ、イエス・キリストの証人となろう。 (ヨハネの福音書17:3、20:29、15:26) 2、なぜ福音は伝えられたのか?(3,4節) さらに、ヨハネは異端への反論のために、「なぜ福音が伝えられたのか」を明確に宣言した。福音が宣べ伝えられた理由は、全ての人々が神とキリストとの交わりを持つためである。ヨハネは直接にキリストとの交わりを経験した。そして、キリストが昇天された後は、聖霊によってキリストとの深い交わりを持つ者とされた。主なるキリストとの個人的で親しい交わりこそ福音の醍醐味である。私達はキリストの存在が観念的、知的満足に終わってはならない。それよりも、実際的なキリストとの交わりに生きよう。そして、キリストとの交わりがもたらす完全な喜びを味わう者とされよう。(詩篇16:11) ■結論 福音とは、キリストそのものである。私達は生きて働いておられるキリストの証人である。そのキリストと豊かな交わりを持つために福音は伝えられた。私達は神の目に正しい信仰を保ち、キリストの福音に生きる者となろう。 |