過酷な状況こそが主の御業の始まる前兆
1.出エジプトの神のみわざは驚くべきものだった
出エジプト記には、神の驚くべきイスラエルに対するみわざが記されています。
海が別れてできた道を、イスラエルの人々が通ってエジプト軍から逃れたことは
今に至るまで、映画化などもされて世界中で広く知られています。
その素晴らしい神のみわざは、どのような時に起こったか
それを、聖書の出エジプト記から見ていくことができます。
神の驚くべきみわざは、どのような時に起こったでしょうか?
2.過酷を極める状況下になってから神のみわざが起こった
その時代、エジプトにいたイスラエルの人々は奴隷でした。
エジプト人はそこで、
イスラエルの人々の上に強制労働の監督を置き、重労働を課して虐待した。
イスラエルの人々はファラオの物資貯蔵の町、ピトムとラメセスを建設した。
出エジプト記 1章11節
イスラエルの民は、重労働を課せられ虐待されていました。
虐待されても、さらに民が増えていくのでさらに過酷を極める重労働を、
課せられています。
しかし、虐待されればされるほど彼らは増え広がったので、
エジプト人はますますイスラエルの人々を嫌悪し、
イスラエルの人々を酷使し、粘土こね、れんが焼き、
あらゆる農作業などの重労働によって彼らの生活を脅かした。
彼らが従事した労働はいずれも過酷を極めた。
出エジプト記 1章12〜14節
3.男の子殺害の命令までも出されていた
そればかりか、イスラエル人の人口増加を食い止めるために
生れ出た男の子をみな殺害せよとの、命令までもが出されていました。
「お前たちがヘブライ人の女の出産を助けるときには、
子供の性別を確かめ、男の子ならば殺し、女の子ならば生かしておけ。」
出エジプト記 1章16節
助産婦はいずれも神を畏れていたので、エジプト王が命じたとおりにはせず、
男の子も生かしておいたので、更なる命令が王から出ます。
生まれた男の子は、一人残らずナイル川にほうり込めとの命令です。
ファラオは全国民に命じた。
「生まれた男の子は、一人残らずナイル川にほうり込め。
女の子は皆、生かしておけ。」
出エジプト記 1章22節
むすび.神のみわざは平穏無事な時ではなく過酷を極めた時に起こった
なぜこんなにひどい状況に、陥らなければならないのか?
神を信じているのに、この過酷極まりない状況は一体なぜなのか?
その状況こそが、神の驚くべきみわざのなされる前兆であり前段階だったのです。
もしこの時、そのような過酷な状況に置かれなかったらどうだったでしょうか?
出エジプトという驚くべき神のみわざは、起きなかったはずです。
もしエジプトで奴隷でなければ、わざわざエジプトでの豊かで平和な生活を捨てて、
荒野を旅しようなどと、誰が思ったでしょうか?
エジプトで永住したいと思ったはずです。
しかしエジプトは、イスラエル人の永住の土地ではなかったのです。
アブラハムに神が与えると約束された、カナンの地に戻る必要がありました。
そのためにあえて神は、イスラエルの人々を過酷極まりない状況に置かれたのです。
私たちが過酷極まりない状況に置かれた時、それに続く驚くべき神のみわざがあるのです。
【今日の聖書】
しかし、虐待されればされるほど彼らは増え広がったので、
エジプト人はますますイスラエルの人々を嫌悪し、
イスラエルの人々を酷使し、粘土こね、れんが焼き、
あらゆる農作業などの重労働によって彼らの生活を脅かした。
彼らが従事した労働はいずれも過酷を極めた。
出エジプト記 1章12〜14節