2022年8月7日 週報より

 

◇ 説 教 要 旨 ◇

「平和とは何か」

創世記4章1~12節

毎年8月第1聖日を「平和聖日」として礼拝を捧げています。さて毎年みなさんに問うていることですが「平和」とは何でしょうか。辞書には「戦争や紛争がなく、世の中が穏やかな状態にあること」とあります。ロシアとウクライナの紛争が今も続いています。先日は中国がミサイルを発射したニュースが入りました。いつも世界中のどこかで戦争や紛争が起こっています。コロナの話しも尽きることなく話題となっています。世の中が穏やかでいられる状況には程遠いように思います。

 ところで「平和」の反対は何でしょうか。「平和ならざる状態」だそうです。戦争のない状態が必ずしも平和とは限りません。それは、戦争がなくなっても人として持つべき最低の権利を持っているか。不公平はないか。社会的な暴力はないか。これらをすべて考えた上で平和な状態かどうかが判断できると思います。

 カインとアベルという兄弟がいます。兄カインは土を耕す者となり、弟アベルは羊を飼う者になりました。

 時がたって兄カインは土の実りを献げ物として神に献げました。弟アベルも羊の群れの中から肥えた初子を持ってきました。神は兄カインの献げ物には目を留めず、弟アベルとその献げ物に目を留められました。その違いは「一番良い物」かどうかです。一番良い物を献げた弟アベルを神は評価されました。

 カインとアベルが自分の兄弟を殺すということから始まった事柄は終わることなく続いています。しかし私たちはそれを終わらせたいと思っています。難しいことなのかもしれません。それでも平和を考え、それを何かしらの形にすることを私たちが行なう限り不可能ではありません。

 

 


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