説教のリスト
２０１３年２月１７日、受難節第１主日
今日の福音書でイエス様が荒れ野で悪魔によって誘惑されています。イエス様をテストするみたいです。イエス様が本当にメシアになる事が出来るかどうかのテストです。イエス様には救い主の資格があるでしょうか。イエス様は同時に神様であり人間であるので、罪を犯さないで神様の御計画を果たす事が出来るでしょうか。それとも、人間の欲望と感情と体の必要の為に失敗するでしょうか。しかしイエス様は合格しました。何故ならば、神様の御言葉と神様の約束を信頼したからです。
この聖句には、少なくとも２つの目的があるでしょう。一つは、イエス様が本当に神の子であると表します。もう一つは、神様の子供達である私達に、どのようにして、悪魔に抵抗すればよいかを教えます。
この悪魔の誘惑は、私達クリスチャンが毎日受けるのと、同じ誘惑です。私達の信仰がテストされています。毎日の生活の中の問題、食べ物、健康、人間関係などの問題がある時、私達の信仰がテストされています。又、世俗の欲望がある時、クリスチャンである事に価値があるかどうか疑われている時、私達の信仰がテストされています。又、私達が神様をテストしようと思う時、実に、私達の信仰がテストされています。その時、自分の信仰や神様の愛を確認したいと思います。
もし悪魔が私の信仰をテストすれば、自分は合格できないかなと思います。
もし私が４０日間荒れ野の中にいましたら、その石がパンのように見えるでしょうし、おいしいクッキー、美味しいドナーツやまんじゅうにみえるでしょう。 悪魔の誘惑で、私はその石を食べようと思って、自分の歯を砕いて、お腹を壊して、死ぬでしょう。ある人は受難節中に何かを断ちます。以前、私はコヒーを飲まないようにしようと思いましたが、３日目にもうあきらめました。コヒーが欲しいと思いました。本当の問題とは、罪深いものが欲しいと思う時です。問題は、害になるものが欲しい時です。問題は、神様が私達に毎日の糧を下さる事を信頼しない時です。この時私達のキリスト教会の信仰をテストします。神様が本当に私達の必要な物を下さるのを信じるでしょうか、それとも、自分の為に何が良いか、神様よりも自分の方が分かるでしょうか。イエス様が誘惑された時、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」とお答えになったのです。人は神様の御言葉によって生きるからです。その御言葉とは、神様の愛と約束の言葉です。そして、神様がその約束を守るように私達は要求します。「日々の糧を今日も与えたまえ」と。神様よ、御自分の約束を守りたまえ! 親達は子供に対する約束を守る事が、どんなに大切であるか知ります。同じように、神様が私達に約束された約束を守る事は、どんなに大切であるか神様も知ります。その約束とは、命と救いと永遠の愛です。それによって、私達は悪魔の誘惑に打ち勝つ事が出来ます。
それから、欲望と成功と人生の意味のテストがあります。悪魔は自分がこの世界の王であると思います。実は、多くの人々が悪魔に従います。それは神様に従う人の数より多いでしょう。この世界の悪と欲張りと不正義を見たら、悪魔はこの世の支配者であるかのように見えるでしょう。それで悪魔の誘惑とは、イエス様が御自分の忠誠を神様から悪魔に変える事です。イエス様はこの世に来られて、神の国を述べ伝えました。イエス様はまず悪魔を征服したあとで、人が神の国に入る事が出来ます。悪魔を征服する為に、イエス様は苦しみを受けて十字架上で死ななければなりません。しかし、悪魔を拝む事によって、イエス様はそのすべての苦しみと痛みから逃げる事が出来ます。イエス様はこの世の支配者になる事が出来ます!ここで問題とは、イエス様は悪魔の命令に従わなければならないので、この世には罪と悪が残るでしょう。イエスはお答えになりました、「『あなたの神である主を拝み、／ただ主に仕えよ』／と書いてある。」と。イエス様は御自分に与えられた宣教の働きのミッションが分かりました。御自分の人生の意味を知りました。それで誰に仕えるべきかが分かりました。
私達の為にも、欲望と成功と人生の意味のテストがあります。「悪魔を拝む」と言う言葉を使わないで別の表現を使うでしょう。例えば、自分の道徳や理想に「妥協する（だきょう）」と言います。又、「結果が良ければ行き方はどうでも良い。」又、「誰も見なければ、カンニングしても良いです。」そのやり方ならば、偽善者や裏切り者になるでしょう。しかしそれは神様の御計画ではありません。神様の御計画とは、私達は神様の愛を知り、そしてその愛が私達の人生を満たす事です。それは人生の意味です。人生の意味とは、神様の愛を知り、そして、自分の人生の中でその愛によって生き、その愛を実行する事です。私達が主なる神様を拝む時、その愛を知ります。私達の人生は神様に仕える人生になります。
悪魔の３つ目のテストとは、神様をテストする事です。そこで、悪魔はイエスをエルサレムに連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて言った。「神の子なら、ここから飛び降りたらどうだ。というのは、こう書いてあるからだ。『神はあなたのために天使たちに命じて、／あなたをしっかり守らせる。』また、／『あなたの足が石に打ち当たることのないように、／天使たちは手であなたを支える。』」後に、イエス様が十字架上にいる時、その誘惑が再び来ます。イエス様の手と足がくぎで刺されていました。天使達はイエス様を守らなかたみたいです。その時、そこにいる人々が言いました、マタイ２７：４０、「神殿を打ち倒し、三日で建てる者、神の子なら、自分を救ってみろ。そして十字架から降りて来い。」43「神に頼（たよ）っているが、神の御心ならば、今すぐ救ってもらえ。『私は神の子だ』と言っていたのだから。」 そうしたいと思いましたら、イエス様は安全に、その神殿の屋根から飛び降りる事が出来ましたし、十字架の上からも飛び降りる事が出来ました。しかし、十字架の上にそのままにいまして、死と地獄に下りました。そこから、父なる神様はイエス様を救い出して３日目に甦らせました。イエス様は神様の御計画を知っていたので、神様をテストしなくても良いでした。
勿論、私達は神様のプランを知っています。即ち、私達を救って天国に連れて行く事です。それは福音の明確なメッセージです。しかし、私達は個人的な人生の為の神様のプランを知りません。自分の将来の為に何をすれば良いか分からない時、神様に教えてもらいたいと思います。神様からのしるしが欲しいと思います。導きの為に神様に祈ります。人生の為に正しい選択が出来る為に、聖霊の知恵の為に祈ります。主の祈りの中で「御心がなりますように」と祈ります。その祈りは完全に父なる神様を信頼する祈りです。しかし、神様の愛を見ない時、人生に困った時、神様をテストしたいと思います。神様が本当に自分を愛するかどうか確認したいと思います。しるしを見たいと思います。奇跡を見たいと思います。神様が本当に自分を守るか、その証拠が欲しいと思います。神様の恵み深い愛を表わす唯一の確かなしるしと奇跡とは、御自分の愛する子であるイエス様の復活です。それは御自分のすべての子供である私達に対する恵み深い愛を表します。それで、私達は完全に神様を信頼しますので、神様をテストしなくても良いです。しかし、しるしを願わなくても、彼の愛のしるしを日々見ます。
悪魔は頭が良いものです。ですから私達は祈ります、「我らを試みに会わせず、悪より救い出したまえ」と。それで、誘惑されている時、神様の救いを信頼します。それに失敗する時、神様の救いを信頼します。神様の赦しを信頼します。
アーメン。
マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会