2020年9月27日
21:23 イエスが神殿の境内に入って教えておられると、祭司長や民の長老たちが近寄って来て言った。「何の権威でこのようなことをしているのか。だれがその権威を与えたのか。《21:24 イエスはお答えになった。「では、わたしも一つ尋ねる。それに答えるなら、わたしも、何の権威でこのようなことをするのか、あなたたちに言おう。21:25 ヨハネの洗礼はどこからのものだったか。天からのものか、それとも、人からのものか。《彼らは論じ合った。「『天からのものだ』と言えば、『では、なぜヨハネを信じなかったのか』と我々に言うだろう。21:26 『人からのものだ』と言えば、群衆が怖い。皆がヨハネを預言者と思っているから。《21:27 そこで、彼らはイエスに、「分からない《と答えた。すると、イエスも言われた。「それなら、何の権威でこのようなことをするのか、わたしも言うまい。《
今アメリカでは選挙の時期です。私は選挙する事が出来るように、郵便で選挙用紙(せんきょようし)をアメリカの役所に送ります。しかし、誰に投票(とうひょう)したら良いか分からない時があります。候補者(こうほしゃ)がどんな人か分かる為に、その候補者の演説(えんぜつ)を聞いたり、レポーターのインタビュー、討論(とうろん)を聞いたりします。それで、人々が一番良いと自分が思う人を選ぶ事が出来ます。しかし、勿論、自分の好きな党の人だけを選んで、その人が良くても良くなくても、その党の人だけの為に票を入れる人がいます。選挙はそのものです:今も昔もそうです。
イエス様の時代には、ギリシャの国のような所で、昔から民主主義がありました。旧約聖書時代にも、ある町の指導者は選挙で決められた事があります。しかし、どなたをイスラエルの神として選べばよいか、聖書は民主主義ではなくて、神様が支配する神様主義です。神様が独裁者(どくさいしゃ) のようでした。メシヤは選挙によって選ばれていません。その肩書きは父なる神様が御子イエス様に与えたものです。しかし、新約聖書の中では、たまに、イエス様がそのメシアの仕事の候補者(こうほしゃ)であるかのようにみえます。イエス様は神の国についての演説をします。人がご自分を選んで、ご自分に従って行くように決心してほしいと思います。現代の人々は、全然知らない人に羊のように従いたくありません。同じように、イエス様を自分の救い主、自分のメシアとして選ぶ前に、人々はイエス様を知りたいと思いました。イエス様が多くの人々からインタビューを受けました:荒れ野でのサタン、夜中に来たニコデモ、井戸でのサマリアの女、ファリサイ派の人々やサドカイ派の人々、祭司長や民の長老たち、そして最後に、ポンテオ・ピラトから質問を受けました。色々の問題点でイエス様にチャレンジしました。例えば、税金、復活、モーセの律法の理解などなど。
今日の福音書の日課は、棕櫚の日曜日、イエス様がエルサレムに入場した時のすぐあとです。その時、人々は、「ダビデの子にホサナ。主の吊によって来られる方に、祝福があるように。いと高きところにホサナ《と叫びました。「ホサナ《と言う言葉は「天皇万歳《と同じような事です。人々はイエス様が、メシアになるように、自分達のすべての問題を解決して下さる救い主であるようにと希望しました。宗教的なもの、政治的なもの、道徳的なもの、経済的なもの、健康的なものなどのすべての問題からの解決を求めました。現代の私達も、指導者達が世界のすべての問題を解決するように、自分個人の問題をも解決するようにしてほしいと思います。
祭司長や民の長老たちがイエス様の権威(けんい)、その資格(しかく)、その経験について、又生まれた場所について聞きました。実は、イエス様をわなにかけようと思いました。ですからイエス様は彼らの質問に直接に答えませんでした。ご自分の権威を認めてもらいからです。しかし、普通の政治家のように、どのように答えても、彼らがイエス様の権威を受け入れようと思わなかったのです。バプテスマのヨハネの権威を受け入れなかったので、イエス様の権威をも受け入れようと思いませんでした。マタイ21:24*27。
私達は信じます。イエス様の権威も洗礼者ヨハネの権威も天から、即ち神様から来ました。私達がイエス様を選んで、彼の為に票を入れて、私達の人生をイエス様のキャンペインにささげて、イエス様が大事にしたものの為に働きます。イエス様はご自分の人生、いや、ご自分の命さえも捧げました。十字架上で死にました。そして、イエス様のプラン、イエス様のやり方が救いの唯一(ゆいいつ)の道であると表す為に、3日目に甦られました。これが、イエス様の権威が天からのものであると証明します。
今日の世界には、色々な政治的な問題があります。聞かれたら、どのようにイエス様がお答えになるでしょうか。
現代の大きい点がいくつあります。コロナウィルスの疫病、その治療、教育、平和、環境、地球の温暖化(おんだんか)、経済の問題、福祉、税金などです。又、アメリカでは、Black lives matter, 裁判、暴動(ぼうどう)などです。
イエス様は私達の現代の問題を直接に答えませんでした。実は、人間の歴史中、これらに似ている問題がいつもありました。イエス様は御自分の時代の政治上と宗教的な指導者にチャレンジしました。彼らが偽善者で、自分が守らなかったが、他の人が律法を守りなさいと言いました。演説のように、イエス様は「山上の説教」を話しました。神の国について話しました。
この聖書の言葉は私達現代の為の導きや模範(もはん)です。主なる神を愛しなさい、自分自身のように隣人を愛しなさい。イエス様は、どの株を買ったら良いかについて教えません。次の台風がどこに上陸するか教えません。戦争によって世界が平和になるかどうか、政府の計画が国の経済を助け出すかどうか教えません。誰と結婚したら良いか、どの仕事をしたら良いか教えません。しかし、神の国の方針(ほうしん)ははっきりしています。十戒、山上の説教などです。主なる神を愛しなさい、自分自身のように隣人を愛しなさい。信仰と信頼をもって主の祈りを祈る時の心のへいわ。そして、イエス様の死、復活、と世の終わりと再臨です。このことについて、私達を導いて下さるのは、聖霊です。
アメリカのお金には、この言葉が書かれています、“In God we trust.神様に信頼する”と。即ち、生きるのは、お金によってではなくて、神様の恵みによって生きるのです。すべてのアメリカ人がそれを信じるように祈ります。あなたと私を含めて、全世界の人々もそれを信じて、イエス様を自分の救い主、自分のメシアとして信じて、決心するように祈ります。
アーメン。
マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会