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イエスと弟子３人が共に、ある山に登った。イエスの顔、服が真っ白に輝いた。神の栄光の光を発した。旧約の指導者モーセと、偉大な預言者エリヤが現れ、イエスと語り合った。イエスの最期のこと、十字架にかかることを話し合っていた。突然、「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」という神の声が響き、それまでの光景は消え去り、イエスだけがそこにおられた。この出来事は、まだガリラヤにおられた時のこと、これから南へと、エルサレムへと歩みを進めていく。
イエスが山の上で何かをなさったということ、ルカ福音書には、この箇所と、もう一つ、６章でご自分の弟子を選ばれたことがある。この弟子たちはイエスの十字架とよみがえりまで、イエスが十字架にかかる救い主であることを知らず、イエスと共に行動したが、イエスに対して無理解だった。イエスは理解者がおらず、独りだった。今日の箇所でも、神秘的な光景に驚いてペトロが言葉を発するが、全く的外れだった。神秘的な光景が消え去ると、「そこにはイエスだけがおられた」。
出エジプトの指導者モーセの召命の時、モーセは同胞も私を知らないだろうと言い、神の名を尋ねている。モーセは独りだったが、神が共にいるとの約束に励まされて行動を起こした。また、預言者エリヤは、
王様の不信仰を非難し迫害され、ホレブ山に逃げ隠れていたが、かすかな神の声を聞いた。自分の成すべきことが、神からの使命であると再認識し、動き出した。
今日の箇所のイエスも、同様だと思う。十字架を自分の使命と分かっていたが、最後の最後に神様の励ましを受けて決心したのだ。イエスは祈るために山に登られ、そこでモーセとエリヤと出会い、神の声を聞いた。神に祈り、神との交わりの中に決心がなされた。相談相手はいない、独り神と共に決心した。
イエスの心を理解する人は、誰もい なかった。けれど、イエスは独りではなかった。神、モーセ、エリヤと話し合った。神の御心なのだから、神様が全ての責任を取ってくださる。イエスは神様にすべてを託して、十字架を目指した。
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