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4月11日(日)「 創造力・想像力 」説教要旨
  聖句
旧約 「あなたがたはさきの事を思い出してはならない。また、いにしえのことを考えてはならない。見よ、わたしは新しい事をなす。やがてそれは起こる、あなたがたはそれを知らないのか。わたしは荒野に道を設け、さばくに川を流れさせる」  (イザヤ43:18-19)
新約 「それだから、わたしたちは今後、だれをも肉によって知ることはすまい。かってはキリストを肉によって知っていたとしても、今はもうそのような知り方を住まい、だれでもキリストにあるならば、その人は新しく造られた者である。古いものは過ぎ去った、見よ、すべてが新しくなったのである。しかし、すべてこれらの事は、神から出ている。神はキリストによって、わたしたちをご自分に和解させ、かつ和解の務めをわたしたちに授けて下さった」  (Ⅱコリント5:16-18
  私たちで一番問題になる能力は、まず「記憶力」です。ほとんどの学校の成績は、生徒の「記憶力」を問うものです。ぼけるとか、「物忘れ」も記憶力です。
  しかし、今日は、「創造力・想像力」を考えて見ましょう。記憶力がもっぱら過去に関係しているのに対して、この二つはむしろ、主として将来にかかわりあるものです。
  イザヤは「あなたがたはさきの事を思い出してはならない。また、いにしえのことを考えてはならない。見よ、わたしは新しい事をなす」 と言いました。ここでは過去を思い出してはいけないと、記憶力を禁じています。それは、「神が新しいことをする」からです。
 記憶力にまつわることには、物忘れ、また過去を悔やむなど、いやなことが多いです。私たちが、「ああしておけばよかった」と過去に捕らわれ過ぎている時、忘れていることがあります。それは将来です、「創造力・想像力」の問題です。
 ふつう私たちは、「神が新しい事をする」とは信じていません。昨日と同じように太陽が東から出るように、今日も同じ電車にのって、会社に行き同じような人と付き合い、同じような仕事をしていると考えませんか。たまに新しい事が起こると、何か大変な事件でも起こったとあわてます。  しかし、皆さん、「神(ヤハウエ)」とは、「わたしはならんとするものになる」意味で、それは「ある神」でなく、「なる神」です。昨日と同じなら、それは床の間の置物のように「ある神」です。動かず、いつも同じです。私たちの生活が、あまり変わらないと同じように、神もあまり変わらないと信じて生きていないでしょうか。
 しかし、今日の御言葉は、
「見よ、わたしは新しい事をなす」 であります。それは記憶力の問題ではありません。むしろ想像力の問題です。
 ヘブル書には、
「信仰とは、望んでいることを確信し、まだ見ていない事実を確認することである」(ヘブル11:1) とあります。それは「信仰とは想像力の問題である」ということです。
 しかもここイザヤ書には、「やがてそれは起こる、あなたがたはそれを知らないのか」 とさえ言っています。想像力であるうちは、まだ頭の中のことですが、創造力となると、それは何かを将来に向かって造り出すことです。あなたは頭だけでなく、手足を動かし、からだを使わねばなりません。しかし、このイザヤ書には、私たちの創造力のことが、第一に書いてあるのでありません。神の創造の力です。
 ドイツのある町で、戦後がれきの山でした。皆が絶望的な、その時、だれかある人が「イエスはよみがえったのだ。だから皆、今こそ立ち上がって復興しようではないか」と言いました。その声に応じて、皆元気になり、やがて町は復興したそうです。
 あなたはなるようにしかならないと、あきらめているなら、神は言われます、
「見よ、わたしは新しい事をなす。やがてそれは起こる、あなたがたはそれを知らないのか。わたしは荒野に道を設け、さばくに川を流れさせる」 新約には 「だれでもキリストにあるならば、その人は新しく造られた者である。古いものは過ぎ去った、見よ、すべてが新しくなったのである。しかし、すべてこれらの事は、神から出ている」 とあります。
 神は、イエス・キリストとして現れました。しかし、キリストを肉によって知っている人はいませんか。そのような人は、神のなされる新しい事を信じません。肉によって知るキリストとは、歴史教科書にあるようなキリストの知り方です。それは記憶力のキリストです。決して想像力のキリストでありません。
 真のキリストは、これからこの私のために新しい事をしてくださるキリストです。そのような時、あなたは新しく造られた者です。その時、神の創造の力でなく、あなたの創造力が問われます。あなたが「仕方がない」とあきらめる時、記憶力が創造力に勝ってしまったのです。あなたの創造力を働かせなさい。「しかし、すべてこれらの事は、神から出ている」 ここでは神の創造の力と、私たちの創造力とがペアになっています。
 ゼレという神学者は、こう書いています、「私は、軍事的・政治的指導者たちが実際に最終的解決の実行として、創造の取り消しを準備していることに気づいた時、創造と神の創造されたものへの私の愛が、どんなに測り知れぬほど深いものであるか、ということが、それまで以上に分かりました。私を軍事機構に抵抗させ、それと戦わせるのは、単なる生き残り本能によるものだけではなく、私は、それよりもはるかに、創造への私のゆるぎない愛によって駆り立てられており、平和を呼びも求める人びとの心のうちに同じ愛を感じています」。
 今日問題になっているエコロジーの問題もそうではないでしょうか。それは私たちの神の創造への愛、そして私たちの創造的力の問題です。私たちは新しくなりましょう。「神がわたしは新しいことをする」と言っているのですから
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