説教の要約:2012年6月
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第一主日聖餐式礼拝:2012年6月3日
説教者 加藤信治師
今週の聖句
「あなたは殺してはならない。あなたは姦淫しては ならない。」(出エジプト20:13)
題「殺してはならない」(出エジプト20:1-17、13)
ハイデルベルク信仰問答
問105 第六戒においては、神は、何をお望みになっておられますか。
答 わたしが、隣人を、自分自身によっても、他人を通じてでも、心の思いや言葉や挙動などにより、まして、行為によって、これを辱めたり、憎んだり、侮ったりすることなく、むしろ一切の復讐心を捨て、そのことによって、自分をも傷つけたり、ことさらに自分を危険にさらすようなことをしないということであります。それゆえに、官憲は、殺人を防ぐために、剣をおびているのであります。
問106 それならば、この戒めは殺すことについてだけ語っているのでありますか。
答 神は、殺人を禁ずることによって、われわれに、嫉妬、憎悪、怒り、復讐などを、殺人の根として憎み、これらのことは、みな、神の御前においては、ひそかなる殺人である、ということを、お教えになっておられるのであります。
問107 しかし、自分の隣人を、そういうように、殺しさえしなければ、十分なのでしょうか。
答 そうではありません。なぜなら、このことによって、神は、嫉妬と憎悪と怒りとを、呪っておられるからであります。そして、われわれが、隣人を、自分自身のように愛し、彼に対して、忍耐と平和と柔和と慈悲と友情とを示し、彼の受ける害を、自分の力の及ぶかぎり、除き、われわれの敵に対しても、善を行うことを、望んでおられるのであります。
人を辱めたり、憎んだり、侮ったりすることの根は、殺人行為を生む「根」でもある。神の御前では、ひそかなる殺人である。
マタイ5:21-26
「マタイ5:22 ・・・ 兄弟に対して怒る者は、だれでも裁判を受けねばならない。兄弟にむかって愚か者と言う者は、議会に引きわたされるであろう。また、ばか者と言う者は、地獄の火に投げ込まれるであろう。」
日々のやり取りの中で、親しい人に対して、怒りを覚えているのではないか。それは自分を正しいと思っているから、また自分の正しさを自負する心による。この正義の怒りは、不義を殺さずにはおれない心です。
1ヨハネ3:11-16
「 3:15 ・・・、すべて兄弟を憎む者は人殺しであり、人殺しはすべて、そのうちに永遠のいのちをとどめてはいない。 3:16 主は、わたしたちのためにいのちを捨てて下さった。それによって、わたしたちは愛ということを知った。それゆえに、わたしたちもまた、兄弟のためにいのちを捨てるべきである。」
イエス・キリストの死と甦りによって、憎しみにより滅びる者ではなく、赦され、永遠の命に生きる道が拓かれている。〔罪を十字架によって滅ぼし、赦されて永遠の命が与えられているばかりでなく、キリストの復活の命によって、キリストと共に、人を愛し共に生きる道が拓かれている。〕
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花の日・子供の日礼拝(第二主日):2012年6月10日
説教者 加藤信治師
今週の聖句
「あなたの若い日に、あなたの造り主を覚えよ。」(伝道の書12:1)
題「若い日に造り主を覚えよ」(伝道の書12:1-14)
1)神の戒めを知る。智恵の言葉を得る。御言葉、聖書の言葉を通して神の法を知る。人間の法を超えて神の知恵・知識を知る。永遠への望みを持つ。
2)神の法(律法)を知り、知恵に富んでいた伝道者(ソロモン王)にして、この世のものはすべては空だと悟った。神から離れて、平安を見つけようとした人がそこには空しさしかないことを悟った(LB)。それは神なしの生活に立っていたからであった。財産、知恵、名声、快楽など、すべては空しい。
3)神を畏れ、御言葉を守りなさい。神はすべてのものを裁かれる。
4)新約において、神はイエス・キリストを送って下さり、裁かれるべきもの、呪われるべきもの、滅ぼされるべきものをキリストが私たちの代わりに負うて下さった。だから神の祝福、天の嗣業を受ける者として下さった。地上の災いや不幸は様々あっても、イエス・キリストによって贖われた者には、それは滅びではない。天の嗣業は変わらない。永遠の命、復活、栄光の体。聖霊はそのことを教えて下さる。
5)若い日に救い主を覚えよ。だんだん年を取ってきて、様々なことができなくなる前に、救い主を信じなさい。
素直な心で、神の救いを信じる、主イエスに従って生きる。神の約束して下さったものを信じて受け取っていく時に、神は人間の常識を越えた不思議を行って下さる。
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第三主日礼拝:2012年6月17日
説教者 加藤育代師
今週の聖句
「あなたは祝福の基となるであろう」(創世記12:2)
題「祝福の波紋」(創世記12:1-9)
神様は私たちを祝福の源として選んでくださった。私たちは約束を信じ、祈りとみことばの時を聖別して進みたい。主がアブラムを召されたのは、 主の祝福をとり継ぐ(広げる)器となるためだった。
主がアブラムに約束されたのは、人生一大事、父のテラが死んだ時だった。 その最中に主はハランを離れるように命じられた。(v.1)それはアブラムにとって試練に継ぐ試練であった。しかしそれは、全く神様のものとされるためであった。
@神のものとされるとは
私たちは時やお金、家族や友人、ひいては人生そのものを自分のために持ち得ない者であることを悟ろう。それは神のものであると主は言われる。
主は、私たちの環境、愛情、交際、生き方までも、神に喜ばれるように変えるように求められる時がある。私たちがそれらを神様のために勇気を持って手離すものは離し、悔い改めるものは悔い改め、献げるものは献げて、神様の喜ばれる事を選択し、主にお従いして行くなら、主が私たちをひいては私たちの教会を祝福の基として用いてくださる。
A従う者への神の祝福の約束(v.2〜5)
「わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となる」
アブラムが祝福されることによって、彼だけではなく周りの人も祝福されるということである。 イエス様を信じ心に受け入れた私たちはアブラハムの子孫であり、アブラハムと共に祝福を受けている。(ガラテヤ人への手紙3章v.6〜9)事実、イエス様を救い主と信じた私たちには、内に聖霊が宿り、神共にいますの祝福を受けているのである。聖霊は、私たちが神様のものであることの証印であり、神様の財産を相続し、神の偉大な力を知る者とされているのである。祝福を受けた私たちは神の祝福を伝えなければならない。私たちは福音を宣べ伝え、聖霊を信じ、教会の交わりに人々を招かねばならない。
B主の御名による祈り(v.8)
アブラムがカナンの地に来た時、その地には先住民族カナン人が住んでいた。カナン人は偶像礼拝者だった。彼は主に励まされ心弱ることなく、祭壇を築き、そこで祈りをささげた。(v.7、8)それは主のみことばに従って行きますという、応答であり、決心だった。特にv.8の「主の御名による祈り」は、自分の熱心によるのではなく主のみことばにより、自分の欲望のためではなく、主のみこころが成るようにとの祈りだった。
私たちの周囲の人々はまだ真の神を知らない。主はすべて真の神のみこころに逆らって行われているように思えるこの地に、主は私たちを召された。そしてこの地において主は、みこころにかなう神の民の群れを形成しようとしておられる。
「恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。わたしがあなたとともにいるのだ。・・・・この町には、わたしの民がたくさんいるから」(使徒18;9、10)
私たちもアブラムのように、自分の家に、職場に祭壇を築かなければならない。そして主への信仰をあかしし、いつも主の御名によって祈らなければならない。主はそのようなあかしと祈りを用いてこの民の中に大いなるみわざを行われるのである。池に投げられた小さい石のごとく、祝福の波紋を広げられる喜びを知るものとされよう。
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ペンテコステ第四主日礼拝:2012年6月24日
説教者 加藤信治師
今週の聖句
「義のために迫害されてきた人たちは、さいわいである、天国は彼らのものである。」(マタイ5:10)
題「義のために迫害される人は幸い」(マタイ5:10ー12)
神の言葉に従おうとする時、それを妨げる力が働いてくる。しかし、それを恐れないで神のみを畏れ神に従って行きなさい。迫害も神の救いの歴史において用いられている。
パロのイスラエルの民への迫害。しかしイスラエルの民が増え拡がった。ダビデ、エリヤ、・・・。苦難の僕。
神は私たちが神の祝福にあずかることができるように、イエス・キリストを送って下さった。主イエスも迫害を受けた。その苦しみによって私たちは救いの道を得た。
主イエスは弟子たちに、迫害を受けることを予告。ヨハネ15:18-21。ヨハネ14:18,19,27,ヨハネ16:33、マタイ5:10-12。
主イエスの十字架と復活、昇天、聖霊降臨。
初代教会誕生。ユダヤ教からの迫害。しかしその中で急速に拡がっていった。神が不思議を行われた。
ローマでのクリスチャンの迫害。しかしそのローマで公認され、国教となった。
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