説教の要約:2013年6月
 
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第一主日聖餐式礼拝:2013年6月2日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
「あなたがためいめいも、もし心から兄弟をゆるさないならば、わたしの天の父もまたあなたがたに対して、そのようになさるであろう」」(マタイ18:35)
 
題「恵みによって心から赦しなさい」(マタイ18:21-35)
1)小さな愛に生きることが、最後の審判において羊と山羊を分ける基準だった。ペテロは自分に罪を犯す者を何度赦せばいいかを問うた。主イエスは7度を70倍するまでと言われた。人を愛する。人と良い関係を持ち続ける。相手を喜ばせ、祝福する交わりが求められる。人は弱さや欠点を持つ中で赦し合う関係を持つことが求められる。何度赦せば妥当なのか。
2)最初は相手の良いところに惹かれているが、関係が深まってくると、欠点が気になり、自分の気に入らない相手の行為に腹を立て、赦せなくなってくる。真実の愛が試される。7度赦せば良いのか。人を赦すことは気を病み、忍耐を要する。馬鹿にされていると感じたり、相手が鈍感に思えたり。相手のすることに鈍感になり、我慢強くなることが求められているのか。罪を罪と認め、相手の罪を赦すことが求められる。忍耐が高じると、忍耐袋の緒が切れて、復讐や報復を限りなくすることにならないか。7度を70倍。これは限りなく赦せということ。
3)主イエスの譬え話。一万タラント。ある人が6000億円(1日の日当を1万円と換算すると)の負債を主人に赦されながら、自分に対して100万円の負債がある者を赦さず牢に入れた。その憐れみのなさに主人はこの人をも牢に入れた。私たち人間は、神から途方もない罪を赦されている者である。それなのに、回りの人から受ける罪を赦すことができにくい。何故か。
4)人はひいき目に自分を正しいと思っている。〔人はなかなか自分の基準から出られない。神様の基準に立つことが求められる。〕正しい自分が間違っている相手をどれだけ赦してあげられるかに心を注いでいる。赦す毎に自分は高くなり、相手は低くなる。赦しを重ねると、最後は容赦なく懲らしめることができる資格を得たように考えてしまう。私たちは自分の罪が見えにくく、あるいは見えない。罪は負債である。私たちは神に対して大きな負債を負っている者たちである。そのために神の御子イエス・キリストが苦しみ、十字架において肉を割かれ、血を流されなければならなかった。人の罪に対する怒りに心を奪われる時、私の途方もない罪のために、キリストが十字架に架けられた、その十字架を仰ぐ、その場に立つことが求められる。その時に、相手を赦さざるを得ない。いえ、同じく、罪の力、黄泉の力に囚われている者のために執り成す、神の憐れみを祈らなければおれなくなる。
 
 
 
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第二主日礼拝:2013年6月9日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
「同様にあなたがたも、命じられたことを皆してしまったとき、『わたしたちはふつつかな僕です。すべき事をしたに過ぎません』と言いなさい。」(ルカ17:10)
 
題「赦しは僕の信仰から」(ルカ17:1-10)
1)主イエスは、このところでも赦しについて語っておられる。「自分に対して一日に七度罪を犯して、七度悔い改めて帰ってくるなら赦しなさい。」
2)使徒たちは、赦しは神との関係、信仰によると考え、信仰を増してくれるよう主イエスに求めた。
3)主イエスは、非常に小さい信仰でも、本当の信仰があれば、神は不思議を行われることを教え、僕の信仰を譬えで語られた。
4)信仰するとは、神に僕として仕えることである。僕は一日の労働を終えて帰ってきて、それから主人の食事を整え、給仕をして、それから自分の食事に与る。そしてすべてのことを為し終えて、「私たちはふつつかな僕です。すべきことをしたに過ぎません」と言うのである。それが当然のことだから。
5)私たちは自分を主張し、労働や能力の対価を得て生活をする。そのため自分が主人になりたがる習慣を身につけているのでは。神を僕として自分の思うことに用いようとする。また自分の働きに対して報酬を強く求める。しかし、キリストは信仰とは、神に仕えつつ、神と共に生きていくことであることを教えて下さった。主なる神に仕えて生きる、それを喜びとすることである。
 
 
 
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第三主日礼拝:2013年6月16日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
会堂司の家から人々がきて言った、『あなたの娘はなくなりました。このうえ、先生を煩わすには及びますまい』。イエスはその話している言葉を聞き流して、会堂司に言われた、『恐れることはない。ただ信じなさい』。」(マルコ5:35,36)
 
題「死から呼び起こす権威を信じる」(マルコ5:21-24,35-43)
1)会堂司ヤイロらは娘が死んでしまったため、もうお終いだと思った。死の向こうへ行ってしまうともうどうしようもないと思った。しかし主イエスは、「恐れるな。ただ信じなさい」と言われた。人間は死を恐れて失望し、信仰が働かなくなる。しかし主イエスは信仰を求められる。恐れ、不信仰が神の働きを妨げる。主イエスが死人をも生き返らせる力と権威を持っておられることを信じなさいと言われる。
2)主イエスが少女の手をとって「タリタ、クミ」(少女よ、さあ、起きなさい、の意)と言われ起こされると、少女は起き上がり歩き出した。主イエスは死から呼び起こす権威と力をもっておられる方である。
3)主イエスは、「世の終わりまで、いつもあなた方と共にいる」と約束して下さった方、死んでも共におって下さる方、私たちの罪の代価を支払って下さった方、永遠の命の約束を与えて下さった方である。この方に信頼していきたい。
 
 
 
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第四主日礼拝:2013年6月23日
 
説教者 加藤篤子師
 
今週の聖句
たとい、わたしたちは不真実であっても、彼は常に真実である。彼は自分を偽ることが、できないのである」(2テモテ2:13)
 
今週の聖句
「神さまの真実とは」(2テモテ2:8-13)
  使徒パウロが息子のように愛したテモテに2度目に書いたこの手紙は囚人として殉教を目前にしていた時です。遺書とも言えるこの手紙の8−13節はパウロ福音書の心臓部と呼ばれています。
◇神様の真実とは何でしょうか。神はご自分が造り愛した人間に対していつも真実を尽くしたと言われます。しかし背を向けて離れて行った人間に対し最後の手段をとられたのが、最愛の御独り子をこの世に降されたことです。そして御子によって救いのみわざを成し遂げられました。これが神の真実です。そして8節からもっと分かり易く語っています。
@「イエス・キリストはダビデの子孫として生まれ」と。イエス様は霊でも霊の幻覚でもないダビデ王の家系に誕生しました。そして宗教家・政治家のねたみと弾圧の中に十字架で殺されました。がこれは神の深い計画のうちに行われたことです。
A「死人のうちから甦ったイエス・キリストをいつも思っていなさい。」二千年前に死んで救いの道を開いて下さった。そして復活されたと言うだけでなく、今も生きて働いておられる永遠に存在するお方を覚え続けなさいとパウロは言い聞かせています。恐怖におののく時、疑惑が覆いかぶさる時、自分の無能さが心をふさぐ時、いや復活の主は今も生きて我らに勇気を与えて下さっているのです。
  13節「たとい信仰をなくしたかと思えるほど私たちが弱くなっても、キリスト様は真実を貫き私たちを助けて下さいます。私たちは主の一部分になっているので、切り捨てられることはないのです。そして主はいつも約束を果たして下さいます。」
  パウロはこの福音を時が良くても悪くても伝えなさいと命じています。私たちも真実を尽くしたいと祈ります。
 
 
 
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第五主日礼拝:2013年6月30日
 
説教者 加藤信治師
 
今週の聖句
あなたの神、主であるわたしは、ねたむ神であるから、わたしを憎むものには、父の罪を子に報いて 三、四代に及ぼし、わたしを愛し、わたしの戒めを守る者には恵みを施して千代に至るであろう。」(申命5:9,10)
 
今週の聖句
「呪いを祝福に替えて次世代へ」(申命5:8-10)
 私たちは多くのものを家系を通して受け継いでいる。良いもの、悪いもの。
1)クリスチャンは罪を受け継ぐことがありうるか。
 私たちはアダムとエバの子孫であり、罪の性質を受け継いでいる。しかしアブラハムが主に従ったがゆえに、祝福の流れができ、信じる者もその祝福の流れを受け継ぐことができるようになった。さらに御子イエス・キリストによって、呪われるべきものを十字架に付け、キリストにある新しい命を受け継ぐ者となることができる。
2)呪いや祝福が家系を通して流れてくるには3つの道筋がある。
@遺伝的なもの。DNAを通して肉体的・科学的に先祖の一部である。糖尿病、血友病、心臓疾患、運動神経など、悪いものも良いものも受け継いでいる。
A模範を通して。親や親族のしていることを受け継ぐ。よく見ている。見方や考え方を受け継ぐ。
B神の法則を通して(さばきと刈り取り)
親や身近な者をさばいたことにより、自分もその性質を受け取ってしまう。
3)オカルト的な罪の関わりによって
 この家系の罪は大きい。家族が呪いの下に置かれる。説明のつかない経済的災難。診断のつかない病気。治療できない病気、くり返し起こる病気。家族の不和。悔い改め、一掃する。自分の罪、家族、親族の罪を悔い改める。それによって祝福に変わる。その祝福が他に影響を与えていく。
 
 
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