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シロアム教会 礼拝説教要旨集
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 2025年3月2日 
「少年イエス」加藤豊子牧師
ルカによる福音書2章41−52節



 イエス様の少年時代の話が記されているのは、ここの箇所のみです。イエス様の子ども時代…どんな風に過ごされたのだろうということは、わたしたちの興味をそそります。実際に、子ども時代の伝説のようなお話も残っています。



 福音書は、イエス・キリストの伝記とは少し違うと思います。伝記は偉人と呼ばれる人の生まれや家族、子どもの頃のエピソードなど、詳しく紹介します。しかし、福音書はある目的をもって書かれています。ヨハネによる福音書20勝31節には、「これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり…」とあります。この少年時代のイエス様のお話は、単なる子ども時代のエピソードではなく、それを通し救い主イエス・キリストの姿が示されているのです。



 イエス様は12歳になったとき、両親と一緒に過越し祭に参加するため、エルサレムへ上りました。帰り道、一日の道のりを行ってしまったところで、マリアとヨセフはイエス様がいないことに気づきます。親戚や知人の間を探し回りながらエルサレムへ引き返すと、なんとイエス様は神殿の境内で、学者たちと一緒に座って話を聞いたり質問したりしていました。マリアは思わず「なぜこんなことをしてくれたのです。」と言いますが、それに対しイエス様は「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だということを知らなかったのですか。」と答えました。この主イエスの言葉には人として生まれたイエス様が、神様の働きを担うお方であることが示されているのです。
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