| シロアム教会 礼拝説教要旨集 |
| 2025年12月 | 7日 | 14日 | 21日 | 28日 | 目次に戻る |
| 2025年12月7日 |
| 「救い主の誕生」加藤豊子牧師 マタイによる福音書1章18−24節 |
◇ 「母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖霊によって身ごもっていることが明らかになった。」(18節) 今から2000年ほど前、当時ユダヤでは結婚の前に約1年間の婚約期間がありました。法的には結婚していますが、まだ一緒に生活はしていない、ということです。そしてこの間に、マリアが聖霊によって身ごもった、ということが起こったのです。ヨセフはマリアから話を聞いたでしょうが、どうしてそのようなことを信じられるでしょうか。もしマリアが、夫となるヨセフ以外の人との間に子どもができたということになると、石打の刑を受けることになるかもしれません。悩んだ末に、ヨセフは「ひそかに離縁する」という結論を出しました。 ◇ すると主の天使が夢でヨセフに現れて、「マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。」と告げたのです。「聖霊によって」とはどういうことでしょうか。イエス・キリストの系図を見れば、アブラハムに始まってイサク、ヤコブと多くの人が登場します。それは、誰かから誰かが生まれて…という人の営みが繰り返されてきた歴史のわけです。そこに、神様が特別なかたちで介入された。神の力によってマリアが身ごもった。人間の力を越えた、神の力が働かれたことが、そこに示されています。 ◇ さらに「この子は自分の民を罪から救うからである。」と告げられました。イエス・キリストの系図が示しているものは、わたしたち人間の繰り返されてきた罪の歴史でもあります。造り主なる神を忘れ、自分の腹を神とし、自分の欲望に従う生き方、それは滅びへと向かうことです。この罪からすべての民を救うために、イエス・キリストは誕生されたのです。クリスマスの大いなる恵みを感謝したいと思います。 |