手話通訳者の健康
頸肩腕障害について
*症状
1)心配度数 軽度B1 いつもだるさを感じるが、休めば、回復できる。
2)心配度数 B2 いつもコリがある。肩や、首が痛い。忘れっぽい。
回復まで時間がかかる。
3)心配度数 要治療 いつも痛い、髪をとかせない。物を持てない、手が震え
る。嫌な夢を見る、ものが考えられない。感情のコントロールができない。ろう 者や、通訳者に会いたくない。治るまで何年もかかる。
*どうしてなるのか
手指動作、指動作、口、顔、表情、等の全ての情報が、ものすごい勢いで頭に伝わっている。
*動作
一時間に動く回数(約) 手首 3192回、指 5280回
頭 言葉の処理を行う。 肩頸 動かさない。 心 ストレス。身体の負担
*手話通訳の動きについて
<音声から手話へ>
耳で聞く → 音声語情報処理(頭)→ 手話変換 → 手話動作
<手話から音声へ>
目で見る → 視覚情報処理(頭)→ 音声語変換 → 音声言語
* ストレスがたまる理由
1)他人のコミュニケーションを代行するという精神的ストレス。
2)技術的に「できない」と感じる
3)周りの不理解により、心も疲れる。
* 手話通訳者の健康
1)長時間一人で通訳をしない。
2)睡眠時間、休息の確保をする。「疲れをとる為に休むこと」を軽く考えない!。
* 手話通訳利用のルール
1)事前の打ち合わせ
2)周りの目を気にせず、堂々と通訳する為の、よい通訳条件を作る。
3)会話の速さの調節。事前に、聞き直す事が可能かどうか、「ゆっくり話して下さい」との確認をとれる関係を作る。
4)通訳しやすい環境の整備、なるべく通訳に集中できるように、(光、たばこ、騒音)
* 手話通訳者の健康管理
1)ストレッチ体操
2)身体を冷やさない
3)睡眠時間をとる
4)気分転換をする
5)健康に関する学習をする
参考資料/滋賀医大予防医学講座助教授 垰田 和史 氏 手話通訳者の健康問題