「よろこびのひ」
「この あったかさは どこから くるの?
この やさしさは どこから くるの?
いこう! いこう! あったかさの もとへ…
いこう! いこう! やさしさの もとへ…
いこう! いこう! よろこびの もとへ…」
NHKの子ども向け番組やたくさんの絵本で活躍されている、いもとようこさんの絵本『よろこびのひ』(女子パウロ会)という絵本の一節です。登場するのは、いもとさんの他の作品と同様の、かわいくて、やさしい表情の動物たち。
雪景色の中、冬眠しているリス、熊、うさぎたち。彼らは「あたたかさ」を感じて目覚めます。「春が来たのかしら?」そう思って外を見ても、まだ雪景色。でも、動物たちは駆け出さずにはいられない気持ちです。そうして、雪の中を走り出します。「この あったかさは どこから くるの?」と。
そして動物たちは発見します。
「あっ!」「あっ!」「あっ!」
果たして、動物たちの見たものとは…?
それは、生まれたばかりの赤ん坊のイエス・キリストでした。
クリスマスは、あったかさ、やさしさ、よろこびがギュッと詰まった日、「よろこびのひ」です。それは、神が私たち人間を愛して、赤ん坊となって私たちのところに来られたからです。
雪のような冷たく感じる誰かの態度、冬の寒さのような体を走る痛み、ずっと眠ってしまいたいとさえ思うような辛い出来事…。それらは私たちの人生にも訪れる現実ではないでしょうか。でも、そのような私たちの現実の中に、神は飛び込んできてくださいました。しかも小さな赤ん坊として。やがて私たちの身代わりにいのちをも与えてくださるために。
私たちが「冬」のように感じる時でも、神は私たちを愛し、いっしょにいてくださる。クリスマスはそのことを確認する、「よろこびのひ」です。
クリスマスの喜びが、あなたにも豊かにありますように。
ことば(神であるイエス・キリスト)は人となって、
私たちの間に住まわれた。
ヨハネによる福音書1章14節