礼拝説教要旨
福音の能力
イエス様がナザレに戻られたとき、会堂でイザヤ書を朗読し、「この聖書の言葉は、今日、あなたがたが耳にしたとき、実現した」と宣言されました。これは「捕らわれている人に解放を…主の恵みの年を告げるためである」(ルカ4:18–19)という言葉が、イエス様によって成就したことを示しています。
しかしナザレの人々はイエス様を受け入れず、心が冷めてしまいました。その理由の一つが、イエス様が語られた「主の恵みの年」、すなわちヨベルの年でした。ヨベルの年は、50年目に奴隷を解放し、借金を帳消しにし、土地を元の持ち主に戻すという、社会全体を“リセット”する制度です。しかしイエス様の時代には、経済的損失やローマ支配の事情から、ほとんど守られていませんでした。
そのような状況でイエス様が「ヨベルの年が来た」と語られたため、人々は「それを私たちに守れというのか」と受け取り、拒絶したのです。ヨベルの年は、人間の力では不可能に思える制度でした。
しかし福音は、その不可能を可能にする神の力です。聖書は「福音は…信じる者すべてに救いをもたらす神の力」(ロマ1:16)と語ります。福音によって人は救いの問題に答えを得て、価値観が変えられ、欲望やお金ではなく、神の栄光のために生きる者へと造り変えられます。こうして福音が宣べ伝えられるところに、ヨベルの年の精神が実現していくのです。
福音は恐れや重荷を負う人に希望と命を与える力です。私たちも福音を信じ、この町に福音が広がるよう祈り続けたいと思います。