12月のメッセ−ジ
2000回目のメリ−クリスマスをあなたに
「すべての人を照らすそのまことの光が世に来ようとしていた。」 (ヨハネの福音書1章9節)
今年もクリスマスの季節となりました。20世紀最後のクリスマスをあなたはどのようにお過ごしですか。2000回目のミレニアムクリスマスを、今年は教会でお過ごしになりませんか。21世紀を迎える新しい喜びと希望を見いだされることと信じています。
1 すべての人が心の闇を経験しています
経済的な不況にまだ光は射し込みません。リストラや倒産の不安を抱えて年末を迎えようとしている方々も決して少なくないと思います。職を失い職安に毎日通う壮年たちの背中から無常さが伝わってきます。政治の世界もあきらめににた閉塞感が漂っています。すべては力で押し切られてしまうのでしょうか。社会に目を向ければ、信じがたいような凶悪な犯罪が少年たちによってつぎつぎと引き起こされ、驚きとともに深い心の痛みを覚えざるをえません。一方、今年は幼児の虐待事件が多く表面化しました。最も愛を注いでもらえるはずの両親から、拒絶され、虐待され、死に追いやられてゆく無力で無抵抗な幼い子供たちを思うと心がつぶれそうな気持ちになります。
20世紀は戦争の時代であったと言われていますが、やがて迎える21世紀は和解と平和の時代となるでしょうか。それともますます闇が濃くなるのでしようか。
ネオンの光が町の中を明るく輝かせても、その町を行き交う一人一人の心の闇を照らすことはできません。あなたは今、どのような心の闇を覚えておられますか。人知れない罪に悩み、将来に希望がもてず悲観し、人の愛に渇いて孤独を覚え、どのように生きていったらいいのか光が見えない、そんな闇の深さを覚えていませんか。
2 まことの光が世に来ました
神の御子イエスキリストは2000年前、ユダヤの国ベツレヘムでお生まれになりました。彼はこの暗い世界に希望の光をもたらすために来られた救い主でした。キリストは私たちの心の闇に真理の光を照らしてくださり、私たちを迷いや混乱や恐れから救い出してくださいます。
光がなければいつまでも闇は続きます。しかし、ひとたび光が差し込めば、闇は一瞬にして消え去ります。あなたがどのような心の闇を覚えていても、キリストのもとに来られるならば、光を見いだすことができ、あなたの心と生活を覆う暗闇は消え去ります。
罪に悩むあなたには、完全な赦しがキリストによって神様からの恵みとして与えられます。自分で自分の罪を償うのでなく、イエスキリストが十字架で身代わりとなり、あなたの罪を償って、刑罰を受けて死んでくださったからです。
28年前、私も自分の心の醜さ、愚かさ、罪深さに悩んでいました。自分で自分を聖く保つことができないという現実を知り、自分への信頼が崩れ去ってしまいました。弱さと向き合うこと、ありのままの自分と向き合うことはどんなに不安なことでしょうか。けれども教会を訪ね、聖書を真剣に学んだとき、私の罪のすべてがもうすでにイエスキリストの十字架によって赦されていることを知りました。その時、どんな大きな平安が心を包んだことでしょう。その感動を私は今でも忘れることはできません。光が安らぎとともにやってきました。
あなたの心を照らすまことの光、それは神が人となって私たちの世界に来られた神の御子イエスキリストです。キリストのもとにゆくならば、あなたは暗闇から光の中に招かれ、希望と平安に心が包まれることでしょう。2000回目のクリスマスの喜びの日に、あなたもまことの光を心にお受け取りください。
「私は世の光です。私に従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持つのです」 (ヨハネ8:12)
2000年12月10日