2004年 11月のメッセ−ジ
真実な交わりを築くには
「あなたがたは聖なる口づけをもって互いのあいさつをかわしなさい。キリストの教会はみな、
あなたがたによろしくと言っています。」
(ロマ16:16)
使徒信条は「我は聖霊を信ず、聖なる公同の教会、聖徒の交わりを信ず」と告白します。聖霊の豊かな賜物の筆頭に「教会」が挙げられていることに着目したいと思います。
イエス様は十字架でいのちをささげるほど教会を愛してくださいました。そのようなかけがえのない教会に私たちは聖霊によって導かれ、所属し、神の家族の一員とされ、愛と信仰の交わりの中で共に生きる新しい関係が与えられました。
1 唯一のキリストの教会に結ばれて
公同の教会とは、時代・民族・文化を超えて存在している目に見えない普遍的な唯一の「キリストの教会」を意味します。「私は岩の上に私の教会を建てる」と約束されたイエス様の権威ある言葉の上にこの教会は建てられています。迫害や無神論や物質主義の荒波が押し寄せてきても公同の教会は砕かれることなく、その永遠の価値は失われません。
イエス様を信じ新しい誕生を迎えたクリスチャンはみな、キリストの唯一の教会に所属します。だからこそ健やかな成長の為に地上の教会にしっかりと所属することを神様は願っておられます。神様は目に見える地域教会に所属しない孤立したクリスチャンを想定しておられません。
2 公同の教会の一人として祈りの翼を広げる
公同の教会に属する神の家族は、世界中の教会との連帯感で結ばれています。世界で起きている出来事を自分の喜びまた悲しみとすることができます。だからそのようなクリスチャンの祈りの翼は大きく広がっています。伸ばされた祈りの翼の中にすべての出来事が包み込まれています。
ある婦人はご主人と子供さんを送り出した後に自分の朝食を用意し、食前の祈りをささげます。自分の所属する教会の牧師、役員、信徒、病床にある兄弟姉妹のために執り成します。彼女の祈りはさらに超教派の諸団体の働きのために広がり、台風や地震の被害者の方々の回復のために、さらに貧しい国々の飢えた子供たちの救いのために、アフガニスタンやイラクやパレスチナに平和が訪れるように、そして北朝鮮の拉致被害者の救出のためにと、祈りの翼が全世界を覆ってゆきます。祈り終える頃には用意した朝食はすっかり冷めているそうです。
公同の教会に生きるものは地域の教会を愛し仕えながら、このように世界とともに生きるのです。
(10月17日 礼拝説教)