2004年 2月のメッセ−ジ
「まことにあなたがたにつげます。
わたしはイスラエルのうちのだれにもこのような信仰を見たことがありません。」(マタイ8:10)
先日、テレビで汚水浄化のための画期的な方法が紹介されていました。日本各地の川や湖の水質が悪化し、底にはヘドロが堆積し、魚介類が死滅するという状況に陥っています。この深刻な事態を打開し、きれいな水に回復させようとする試みが各地でなされていますが、妙案がないのが現実です。
しかし、いつも意外なアイデヤを生み出すのが得意な大阪人! 今、大阪青年会が工夫した直径十二センチほどの「元気玉」とネーミングされた、微生物の団子状の塊がたいへん着目されています。
一九年前に、沖縄琉球大学で開発された、乳酸菌や納豆菌など、約八十一種類もの微生物の混合剤を、丸く団子状に固めて、川に投げ入れる方法を考えつきました。こうすることによって流れのある川でも団子が川底に沈んでしっかりとヘドロの有機物を分解し浄化作用をはじめるというのです。
すでに二年間にわたる実験データーもあります。この「元気玉」を投入したところ、ヘドロ状態で歩行困難だった干潟の上を歩くことができ、しじみが復活し、かつてはヘドロが舞い上がって視界ゼロだった湖底には藻が生い茂っていたそうです。
大阪青年会の皆さんは、日本一汚いといわれる「道頓堀川」を、昔のように魚が泳ぐきれいな川にしたいとの大きな夢を、「元気玉」に託しています。
「元気玉」は、目に見えない小さな微生物たちの固まりです。小さくても一つにまとまって、浄化能力を十分に発揮し、自然の力を回復させ、着実に美しい川や湖を取り戻す力を持っています。
召天された武田みさえ姉妹も、私たちの教会の「元気玉」のようなかたでした。試練や試みで落ち込むとき、武田さんの祈りや励ましで、幾度となく、「信仰」を再生・活性化され、勇気づけられました。
自然界に、目に見えない微生物が生み出す大きな力が存在しているように、私たちには「信仰」という目に見えない天来の力が与えられています。祈りがその力を引き出し、私たちを元気づけてくれます。
信仰は私たちの生活の「元気玉」です。そして神様はその信仰をご覧になっておられるのです。