2022年2月11日 ルカ9:49-56 元気の出るダイアル 0774-85-3706 5分間テレフォンメッセージ
イエス様の弟子たちも決して聖人君子であったわけではありません。弟子たちの間で「誰が一番偉いのか」と互いに比較し、競いあっていました。さらに自分たちの仲間以外は排除し、「誰が味方で誰が敵か」と境界線を引いて差別する始末でした。意外にもヨハネがその中心人物でした。晩年のヨハネは「愛の使徒」と尊敬されるほど、慈しみに満ちた人物と変えられましたが、若い頃は兄のヤコブと共に「雷の子」(ボアネルゲ)とイエス様からあだ名(マルコ3:17)をつけられるほど、怒りっぽい瞬間湯沸かし器のような性格でした。
あるときに、「イエス様の名を勝手に使って悪霊を追い出している者たちを見かけたのでやめさせました。私たちの仲間ではなかったからです」と、実力行使にでました。脅せば何とかなると思ったのでしょう。そいう考えは暴力の連鎖を生み、憎しみと復讐を再生産するだけです。
ユダヤ人が嫌う混血民族であるサマリア人がイエス様を受け入れず、無礼な態度をとった時には、感情的になって「天から火をくだして滅ぼしてしまいましょう」と口走ったほどでした。敵は滅び去って当然だと考えたのでしょう。もちろん、イエス様からきつく叱られたことは言うまでもありません。
このように、イエス様の弟子とはいえ、失敗だらけ、かけだらけ、どちらかといえば荒くれものでした。しかし、イエス様と共に生きるときに一人一人の性格が変えられ、なによりも考え方が変えられていったのです。感情を変えることは、なかなか難しいことですが、考え方を変えることはいつでも可能です。そして、考え方が変われば、感情もコントロールできるようになります。
イエス様はヨハネに「神の国で一番偉い者は、最も弱く無力でこの世的に無価値と思われている人々を受け入れる者たちだ」と教えました。また、激昂して敵を滅ぼそうとするヨハネに、心の中で線引きをして、味方と敵を自分から作りだしてはならない、「反対しない者は味方だから」と教えました。
「自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5:46)とゴールを示されました。
イエス様の中にはユダヤ人・サマリア人・ギリシャ人・ローマ人などといった差別や敵・味方をつくり出してしまう境界線や心の中の見えない偏見の壁などは何ひとつ存在しませんでした。
これらは創造主であるまことの神を見失った人間によって造りだされたものだからです。
すべての人々が創造主である父なる神によって造られたのだから、神のもとに立ち帰り、神の愛と祝福を受け、神の国の民の一員となるべき尊い存在であることを弟子たちに教えてくださったのです。
あなたは様々な差別や偏見の中で悩んでいませんか。あるいは感情をコントロールできず周囲の人を傷つけて苦しませていませんか。そんな自分自身に嫌気がさして自己嫌悪に陥っていませんか。神様の助けを必要としていませんか。イエス様は「私のもとに来なさい。あなたがたをやすませてあげよう」(マタイ11:28)と、あなたを招いておられます。イエス様から学ぶことによって、あなたの考え方は切り替えられ、変えられるとイエス様は約束してくださっています。イエス様のもとにさあ、ご一緒に行きましょう。