44   御霊に歩みなさい(ラブレター12 2006.08.05)
あなたへのラブレター 12
『御霊(みたま)によって歩みなさい』 ガラテヤ 5:16-26
 
「ガラテヤ人への手紙」は、パウロがガラテヤの諸教会に書き送った手紙です。
パウロの伝道によって、イエスさまの愛を礎に、ガラテヤの教会はできました。
しかし、パウロが去ったあと、ニセ教師たちがやってきて、ガラテヤの教会はかき回されてしまいました。
彼らニセ教師は、律法による歩みを指導しました。
割礼を強制し、ユダヤ民族だけの偏った神様観を植えつけたのです。
そんなガラテヤの教会に対して、「福音に立ち返れ」とパウロが書いたのがこの手紙です。
ですから、「霊的奴隷解放のマグナ・カルタ(大憲章)」とも言われています。
 
ところで、私たちキリスト者は、福音と律法を相反するものとして考えがちです。
「福音vs律法」という図式です。
福音は良いものです。
しかし、律法は悪いものでしょうか。
答は、「No!」です。
律法をすべて守ったなら、人は必ず救われます。
しかし、律法の基準(完全無欠)に達する人間がいないので、律法では人は救われないのです。
律法が悪いのではなくて、人間が悪いのです。
 
では、律法は救う力を失ったので、無意味でしょうか。
この答も、「No!」です。
律法は、私たちに神様の聖さを教えます。
そして、その基準の高さに私たちを絶望させます。
その結果、私たちは神様からの福音に向かうことになるのです。
律法は、私たちを福音へと導くのに、非常に重要な役割を持っています。
 
パウロはこの箇所で、御霊(みたま)によって歩むことと、肉(欲望)の行ないを対比して語っています。
肉の行ないは15個書いてあります。
これは4つに分類することが可能です。
1.不品行、汚れ、好色。
これは、性的乱れをあらわします。
男女間の愛の破壊の結果とも言えます。
2.偶像礼拝,魔術
これは、宗教的乱れ、神様への愛の破壊です。
3.敵意、争い、そねみ、憤り、党派心、分裂、分派、ねたみ
これは、人間関係の乱れ、隣人への愛の破壊です。
4.酩酊,遊興
これは、自制心の欠如で、自分自身への愛の破壊ともいえます。
 
以上15個の行ないは、誰も選んですることはないでしょう。
しかし、程度や種類の違いこそあれ、すべての人が持っている弱さ・醜さ・愚かさなのではないでしょうか。
神様の聖さの基準に対して、以上15個をすべて満足させることができる人は、世界中探してもいないでしょう。
 
また、御霊の実は9個書いてあります。
愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制(22-23節)
これらは、多くの人が望むことがらで、中には手に入れている人もいます。
しかし、しょせん不完全な人間ですから、神様の基準には達し得ないのです。
 
つまり、すべての人が肉の行ないを持っていて、すべての人が御霊の実が完全でないということです。
では誰も救われないのでしょうか。
しかし、この答も、「No!」です。
パウロはこう書きました。
こんなこと(肉の行ない)をしている者たちが神の国を相続することはありません。(21節)
そして、キリスト者である私たちは、御霊の実が十分に実っていない自分に気付き、責めてしまいがちです。
でも、答は、「No!」なのです。
「こんなことをしている者たち」とは、その状態に進んでとどまり続けようとしている人たちのことです。
彼らには、救われるまでに、もうちょっと時間が必要でしょう。
その他の多くの人たちは、嫌々ながら、その状態(罪)の奴隷となっているのです。
この人たちには、必ず、救いの道が与えられます。
神様は、自分の罪を自分で解決しろとは言いません。
なぜなら、私たちには絶対に解決できないからです。
それは、神様だけができることなのです。
 
そして、「御霊の実」は、神様の主導で実らされる実です。
自分で実らせる「自分の義の実」ではありません。
もし、そうなら、私たちは、争い、ねたみ、おごり高ぶるしかありません。
ここでの問題は、人が神様のために何をなし得たかではなく、神様が人のために何をなされたかなのです。
しかし、御霊によって導かれるなら、あなたがたは律法の下にはいません。(18節)
私たちは、聖霊様に導かれているので、律法を守ることによって義を得るという意味では律法の下にはいないのです。
私たちは、律法の下にではなく、十字架の福音の下にいるのです。
それは、イエスさまの愛の下、神様の義の下、聖霊様の導きの下です。
これら一方的な恵みの下に、私たちは置かれているのです。
桃栗三年柿八年と言います。
私たちの中の御霊の豊かな実りを喜んで待ちましょう。
あなたはもう、律法の下にはいません。
律法を超える愛が、あなたに注がれているからです。
あなたはもう、呪いの下にもいません。
すべての呪いが、十字架にかかったからです。
神様があなたの人生に、豊かな実りを与えます。
御霊によって歩みましょう。
 
あなたのためにお祈りしています。



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