05年12月18日
「飼い葉おけのキリスト」
ルカの福音書 2章1〜7節
王宮ではなく、ベツレヘムの家畜小屋(もしかしたら洞窟だった
かも?)で産声は上がった。錦の衣ではなく、ただの布(死体を
くるむ麻布であったとの説もある)が新生児にあてられた。
黄金のゆりかごではなく、家畜の飼い葉おけが彼のベッドに
なった。大地震や鳴り響くファンファーレはなく、静かな静かな
夜だった。当時のユダヤ人が待ち望んだようなメシヤの登場の
仕方に当てはまるしるしはなにひとつなく、キリストはこの
地上に現れた。生涯を通じて謙遜を貫かれたキリストの
スタートは、王の王、主の主にはまったく似つかわしくない
ものであった。