本日の講壇(2017.10.1) 聖書箇所 ハバクク書1章1~17節 説教題 『助けを求める者に応える神』 ■序論 今年もあと3カ月となった。今月は宗教改革から500年を記念する。本当の改革は本来のあるべき姿を確認し、帰るべきところに帰ることから始まる。 1、神に助けを求めて叫ぶハバクク(1~4節) 預言者ハバククはBC7~6世紀に南ユダ王国で活動したと言われている。すでに北イスラエル王国はアッシリヤに滅ぼされ、南王国も周囲の大国から圧力を受けていた。しかし、国内では神に助けを求めず、罪と暴虐が満ちていた。ハバククはそんな状況がいつまで続くのかと神に訴えている。彼の叫びは神への不満や欺瞞ではなく、神を信頼するゆえの訴えである。神への信仰と信頼が大きいほど、彼のような訴えが出て来る。もちろん神は全てを御存知で訴えを聞いておられる。信仰者は神の応えを待たなければならない時がある。 2、カルデヤ人を起こす神(5~11節) 神はハバククの訴えに応答する。実はハバククが知らないだけで、神は信じられないような方法で事をなそうとしておられるのを「見よ、心に留めよ」と言われた(5節)。南王国の暴虐を解決するために、神はカルデヤ人を起こした。暴虐で貪欲なカルデヤ人は武力で彼らの支配を広げていた。ただ、カルデヤ人が義なる存在なのではない。暴虐な民を懲らしめるために、一時的に別の暴虐な者達の手に渡したに過ぎない。神は人間が考えも及ばない方法で裁きの準備を着々と進めている。神の裁きを決して侮ってはならない。 3、再び神に訴えるハバクク(12~17節) 神の計画を知らされ、ハバククは再び神に訴えた。神への恐れと親しみを抱 くハバククは、神がカルデヤ人を起こす目的を理解できた。しかし、同胞の 暴虐を懲らしめるためだとしても、カルデヤ人の手に陥ることは、あまりに 恐ろしい方法だと感じた。現に彼らが他国の民にどんなにひどい仕打ちをし ているかが描かれている(14~17節)。ユダ王国の民は神への背信と罪を繰り 返し、何度も神に懲らしめられてきた。しかし同時に助けを求める彼らを救 ってこられた。主の懲らしめは背く民が神に立ち返るためである(へブル12:11)。 ■結論 全治全能の神が今もこの国と社会にご自身の計画をなされることを信じて委ねよう。神に助けを求める者には、神は最善の形で応えて下さると信じよう。 |