聖書箇所 イザヤ書37章30~32節 説教題 『下に根を張り、上に実を結ぶ』 ■序論 教団創立80周年に向けてガラテヤ5章16節が掲げられている。80周年計画に 向かう2018年に掲げられたイザヤ書37章31節のみことばを分かち合おう。 1.ユダの家ののがれて残った者たち イザヤ37章は「ヒゼキヤ王の緊急の祈り」と言われる箇所である。南ユダ王国のヒゼキヤ王はアッシリヤ軍による侵略の危機が迫り、預言者イザヤに使者を遣わし、緊急の祈りを要請した(1~4節)。イザヤからの返事(5~13節)、ヒゼキヤ王の祈り(14~20節)に続いて、イザヤは預言している(21~35節)。「ユダの家ののがれて残った者」は、国から逃げ出す者のことではなく、むしろ、国にとどまり、神の助けを経験する者たちのことである。危機の際にとどまるのは主と主のみことばである。主にとどまることが救われる唯一の道と信じよう。 2.下に根を張る アッシリヤ軍によってユダの地は確かに荒らされたが、一年目、二年目は落穂から生えたものを食べると預言されている。そして、三年目には、その地でぶどう畑を作ってその実を食べることができる。土地が荒らされた直後はすぐに実を結ぶことができなくても、下に根を張る大切な期間なのである。根は下に張るので、表面には見えにくい。しかし、信仰生活においても大事なのは、根の部分である。つまり、主のみことばを信じ、主に祈る、主との交わりによって主との関係の縦軸が確立する。地に根差した信仰生活を送ろう。 3.上に実を結ぶ ユダの地では三年目に下に根を張ることによって芽が出て、その芽から実を収穫することができた。実を収穫するためには準備と忍耐が必要である。下に根を張ることと上に実を結ぶ、この二つのことは切っても切り離せない関係にある。下に根を張るのは上に実を結ぶための準備だからである。主はその時を備えておられる(伝道者3:1~8、11)。信仰生活においても目に見える「実」だけを求めていても、それに伴う備えがなければ実を見ることはできないだろう。実を結ぶためには今年、何をすべきなのかを見極め、備え、取り組もう。 ■結論 主は主に信頼する者を決して放ってはおかれない。主がすべて時にかなって麗しい実を結んで下さることを信じて、主に対する信仰を深める一年としよう。 |