“行って、あの狐に伝えなさい”

2016年2月21日
受難節第2主日


ルカによる福音書13章31〜35節
13:31 ちょうどそのとき、ファリサイ派の人々が何人か近寄って来て、イエスに言った。「ここを立ち去ってください。ヘロデがあなたを殺そうとしています。」
13:32 イエスは言われた。「行って、あの狐に、『今日も明日も、悪霊を追い出し、病気をいやし、三日目にすべてを終える』とわたしが言ったと伝えなさい。
13:33 だが、わたしは今日も明日も、その次の日も自分の道を進まねばならない。預言者がエルサレム以外の所で死ぬことは、ありえないからだ。
13:34 エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、自分に遣わされた人々を石で打ち殺す者よ、めん鳥が雛を羽の下に集めるように、わたしはお前の子らを何度集めようとしたことか。だが、お前たちは応じようとしなかった。
13:35 見よ、お前たちの家は見捨てられる。言っておくが、お前たちは、『主の名によって来られる方に、祝福があるように』と言う時が来るまで、決してわたしを見ることがない。」

福音書の中には、ファリサイ派の人々の評判は悪いです。いつもイエス様と対立するからです。しかし、良いファリサイ派の人々が数人いました。一人はニコデモスです。又、今日の福音書の日課に、イエス様に警告を教えた人です。
13:31 ちょうどそのとき、ファリサイ派の人々が何人か近寄って来て、イエスに言った。「ここを立ち去ってください。ヘロデがあなたを殺そうとしています。」

本当のおどしでした。このヘロデ王は、もう既にバプテスマのヨハネを殺しました。ヨハネは王に対して非難を言ったからです。それで、ヘロデはイエス様をも殺すように計画したそうです。イエス様はいつも神の国が来ると言われましたので、ヘロデは、自分の支配を心配したでしょう。しかし、イエス様がヘロデを心配しなかったのは、今は正しい所も正しい時間でもなかったからです。

場所が正しくないのは、ヘロデの王国は、エルサレムより北の方にあったガリラヤの地方だからです。イエス様が知ったのは、メシアである預言者として宣教のミッションとは、エルサレムで死ぬ事です。それでイエス様は言われました、
「預言者がエルサレム以外の所で死ぬことは、ありえないからだ。」

エルサレムの歴史に、預言者を殺す事がありました。その預言者は神様の御言葉を述べ伝えましたが、エルサレムの人々がそれを聞きたくありませんでした。その上、エルサレムには神様の神殿がありました。そして、イエス様は神様の子羊として犠牲になります。イエス様はヘロデの事を恐れませんでしたが、エルサレムが危ない所であると分かりました。しかし、それなのに、イエス様はその町とそこに住む人々を愛しました。イエス様は彼らを守りたい、彼らを危険から救い出したいと思いました。しかし、その人々はイエス様を信じて信頼しようと思いませんでした。別の所に安全を探しました。しかしそれは彼らの死と滅びに至りました。イエス様の言葉は悲しいです。そのかわいそうな、愚かな人々を愛しました。イエス様の言葉は来る滅びを予言します。
13:34 エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、自分に遣わされた人々を石で打ち殺す者よ、めん鳥が雛を羽の下に集めるように、わたしはお前の子らを何度集めようとしたことか。だが、お前たちは応じようとしなかった。13:35 見よ、お前たちの家は見捨てられる。

イエス様がヘロデを心配しなかったのは、今は正しい所も正しい時間でもなかったからです。イエス様は神様の御計画が分かりました。未来を知りました。知っているのは、しゅろの日曜日に、エルサレムに入場する時、多くの人々が彼をメシアである王、ダビデ王の子として出向えた事です。その時、多くの人々はしゅろの枝を振って、「ホサナ、王に万歳」と歌いました。それは、今度イエス様がエルサレムに登る時になります。それで、言われました:
「言っておくが、お前たちは、『主の名によって来られる方に、祝福があるように』と言う時が来るまで、決してわたしを見ることがない。」

イエス様は神様の御計画を知りましたので、ヘロデ王に殺される事を心配しませんでした。それで、その警告を教えて人々に言われました、
13:32 イエスは言われた。「行って、あの狐に、『今日も明日も、悪霊を追い出し、病気をいやし、三日目にすべてを終える』とわたしが言ったと伝えなさい。13:33 だが、わたしは今日も明日も、その次の日も自分の道を進まねばならない。預言者がエルサレム以外の所で死ぬことは、ありえないからだ。」

今日の福音書の日課から習う事の一つとは、イエス様には神様の御計画が分かっていた事です。エルサレムに行く前に、3回ほど、御自分が苦しみを受けて死ぬ事を予言しました。神様の御計画とは、私達の罪を赦す為に、又私達に復活と永遠の救いを与える為に、イエス様が苦しんで死ぬ事です。しかし、その御計画を変えるように誘惑されました。先ず、悪魔はそのように誘惑しました。又、今日の福音書の日課のメッセンジャー達は、イエス様が逃げるように勧めました。十字架上にいる時にも、十字架の上から下りて来るように、自分を救うように侮辱され、誘惑されました。しかし、イエス様は神様の御計画に信頼しました。

イエス様は御自分の将来を知りましたが、私達には自分の将来がわかりません。勿論、私達が死んだ後に、イエス様が私達を復活して、天国の永遠の命を与えると知ります。しかし、今からその時までの間には、何が私達を待つか知りません。出来るだけ、計画を立って、勉強して、遊んで、礼拝しますが、よく心配します。私達はイエス様が話したそのエルサレムの雛のようでしょう。イエス様はそのめん鳥が雛を羽の下に集める事のようです。しかし、私達は雛のように、遊び回って行きますが、危険な時、イエス様の所に行きません。イエス様はヘロデを「狐」と呼びました。狐についての話を聞いた事があります。鶏の折の中に入りましたら、狐は鶏を食べないで、ただ皆殺しにして、しまうそうです。

ヘロデは危ないですが、サタンの方がもっと危ないです。そして、私達はサタンの事を恐れるべきです〜〜恐れて、私達を守るイエス様の翼の下までに走って身を隠すほと恐れる事です。十字架上でイエス様は御自分の腕を広く伸ばします。危ない時、私達の為に十字架が安全な場所であるのは、イエス様がそこにいるからです。十字架の所で私達の罪が赦されているので、一番安全な場所です。

神様の御計画に従って、イエス様はエルサレムの十字架に行って、お墓に行って、悪魔の上の勝利を告げる為に地獄にも行きました。そして、私達に永遠の救いを下さる為に再び来られます。明日はどうなるか私達には分かりませんが、イエス様の守りを知ります。それでイエス様に平和を見付けます。それを祝って、聖餐式の式文で歌います。「いと高き所にホサナ。」
『主の名によって来られる方に、祝福があるように』

と歌います。

アーメン。

マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会


説教のリスト