放蕩息子の例え話しの中で、中心的な人物は誰でしょうか。気を付けて答えてください。登場人物が３人です。お父さん、家を出た弟、そして、家にとどまるです。この例え話しの名前は「放蕩息子」ですが、イエス様が強調したいと思う人物とは、その父親です。この物語があるのは、ルカ１５：２です。ここにはどうしてイエス様がこの例え話しを話したかが書いてあります。

イエス様はその例え話しのお父さんのようです。罪人を迎えて食事を一緒にするからです。そのお父さんは罪深い生活で、放蕩をして、遺産を使い果たした息子が家に帰る時に彼を歓迎しました。又、兄も、祝宴に入るように招待しました。例え話しの中では、兄は罪人達のグループではなくて、不平を言ったファリサイ派の人々や律法学者たちのグループを表します。

この例え話しは、食べたり、宴会したりすることについてです。これは、人間関係と愛し合う事を表します。弟は、放蕩して、湯水のように使う事が出来る沢山のお金があった時、そのお金を一緒に使う友達が沢山いました。彼らはお金がある限り、放蕩息子の友達でした。そのうち、お金を全部使い果たしてしまって、その上、そこにひどい飢饉が起こりました。放蕩息子は畑にいて、人間の社会から離れてしまいました。豚と一緒に食事を楽しむことも出来ませんでした。この子は聖書の意味するところの、本当の罪人でした。その生き方で罪を犯し、豚と共にいますと、ユダヤ人の宗教においても汚れた生活でした。ファリサイ派の人々や律法学者たちは、この人を罪人と呼んで、彼のような人と一緒に食事をしようと思いませんでした。これは、この息子に対する正式な裁きでした。彼は罪人でした。それなのに、彼のお父さんはイエス様と同じように、この罪人を迎えて食事まで一緒にします。お父さんが言います、

イエス様はすべての人々を愛して、罪人も良い人も、すべての人々と共に交わりをしたいと思います。イエス様は、このお父さんのように、その兄も祝宴に加わるように願います。その兄の気持ちが分かりやすいでしょう。放蕩をして戻ってきた弟を黙って迎えるのは公平では無いし、正しくないと考えるのは当然でしょう。嫉妬だけではありません、正しい事をしたいと思う気持ちです。弟を罰するべきです、ヒイローのように扱う事はふさわしくありません。しかし、お父さんの愛は大きくて、弟の息子の罪を赦してしまいます。そして、長男のみや嫉妬や疑いがあったとしても、誠の家族の交わり、誠の兄弟愛を大事にしなければなりません。言いました、

どうなるでしょうか。長男は祝宴に入るでしょうか、それとも外にとどまるでしょうか。例え話しはここで終わります、何故ならば、あなたと私が長男の為に決めなければなりません。私達自身は何をするか決めなければなりません。あなたは、パーティに入るか、それとも、自分の部屋に閉じこもり、すねるでしょうか。イエス様はファリサイ派の人々にも、ファリサイ派の人々のような私達にも話します。祝宴に入るように、罪人を迎えて、食事まで一緒にするように話します。

しかし、それをするのは難しいです。お父さんをよく知っていて、良く信頼しなければ出来ません。放蕩息子が家に帰って来たのは、お父さんが彼を追い出さないと信じたからです。自分のお父さんの愛を思い出しました。その愛によって、お父さんは、彼が死ぬ前に遺産をくれました。遺産は人が死んだ後に来るものであるので、お父さんは正式にその子供の為に死んで下さいました。豚の群の中で、彼が我に返った時、自分の父親の愛を覚えました。自分のお父さんが彼を赦して受け入れると信頼して、信じました。たとえ息子としてでなくても、雇い人の一人として受け入れてくれると信じました。私達も、放蕩息子のように、イエス様を知るとき、始めて、私たちは信仰と信頼を持って、自分の罪を告白して、憐れみを願って、父なる神様の所に帰る事が出来ます。私達が自由になる為にイエス様が私達の為に死んで下さいました。しかし、私達はその自由の中で罪を犯してしまいました。この事を理解し始めて、本当にイエス様の所に帰る事が出来ます。聖霊が私達の心の中で働いてくださいますので、私達も我に帰って、信仰を持って、イエス様のもとに帰ります。恥と畏れを持って帰りますが、それと同時に、希望と赦された喜びがあります。

長男も、父親の愛を知り始めて、祝宴に入る事が出来ます。お父さんは自分の愛と協力を約束します。

長男も父親の愛を知った時、始めて次男と同じようにパーティに出ることが出来ます。そして父親が愛しているように弟を愛する事が出来ます。弟は死んでいたのに生き返って、いなくなっていたのに、見つかったのです。しかし、長男が次男を受け入れるのは、お父さんがもう既に彼を受け入れたからです。お父さんがそのやり方を教えます。弟が家族に戻ったので、嬉しくて、祝宴を開きます。

勿論、神様は私達がその弟のように、出ていって罪深い生活をすごす事を望んではいません。むしろ家にとどまり、教会や家族と共にいて、一緒に祈ったり、お互いの愛を分かち合ったりして欲しいです。又、私達がその兄のように、兄弟姉妹から離れて欲しくありません。勿論、調和のある家族が望ましいです。愛と信頼があれば、それが出来ます。父親の仕事は、その愛と信頼を家族の中で作って、それを子供達に教える事です。親達は、この例え話しの親から習います。父なる神様がご自分の家族を愛するので、そこから良い親達になるでしょう。イエス様は、放蕩息子のようでした。彼は、天国の家を出て、この地上に来られました。天国の富みを捨てました。罪人と食べて交わりをしました。そして、逮捕された時、親しい友達でさえも皆、彼を捨てて逃げました。ご自分の上に世の罪を取りました。そして、苦しみと恥の真ん中にあっても、放蕩息子のように、ご自分の父の愛を信頼しました。「父よ、私の霊をみ手にゆだねます」と言われました。十字架上で死にました。しかし、３日目に、甦られました。父の家に帰るようでした。

このようにして、私達は神様の愛を習います。このようにして、親と子供はお互いに愛することと信頼することを習います。どうか、私達皆の家族が、このような愛と信頼で満たされますように。

アーメン。

マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会