2013年1月27日
先週、バラク・オバマ氏は2期目の大統領の就任式をしました。国の指導者としての働きを始めます。このことがニューズによくありましたので、今日の福音書の日課を理解するために役に立つだろうと思います。
イエス様も御自分の公の宣教の働きを始めます。就任式は洗礼を受けた時です。宣誓式(せんせいしき)は荒れ野にいる時、悪魔に誘惑された時、この様に言われた時です。「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」(ルカ4:8)。
就任式の演説(えんぜつ)の中でオバマ大統領は、アメリカについての希望を話しました。アメリカ国民が独立宣言と憲法の理想(りそう)に忠実に生きるように呼びかけました。自由と正義と公平について話しました。
イエス様も自由と正義と公平について話しました。預言者イザヤも同じ事を語りました。ルカ4:18-19、
「主の霊がわたしの上におられる。貧しい人に福音を告げ知らせるために、/主がわたしに油を注がれたからである。主がわたしを遣わされたのは、/捕らわれている人に解放を、/目の見えない人に視力の回復を告げ、/圧迫されている人を自由にし、主の恵みの年を告げるためである。」
これはイエス様の宣教の働きです。十字架上の死によって、奴隷と不正義と不公平の罪を赦しました。福音は社会的な新しい規定を造りません、むしろ、律法が前から要求した事をする力を与えます。
福音を信じる事とは、自分の人生の中で福音を生かし働かす事です。何かを信じると、あなたはその理想によって生きるのです。例えば、ある橋が十分丈夫であると思いましたら、それを渡るでしょう。子供はお父さんが自分をキャッチすると思いましたら、高い所からその腕の中に飛び込むでしょう。信仰はそのようなものです。法律の力を信じましたら法律を守ります。テレビのC.M.を信じましたら、その商品を買います。自由主義を信じましたら、自分が自由に生きるし、他の人も自由に生きるように助けます。福音を信じましたら、その福音の力によって生きるのです。福音とは、神様の愛やイエス・キリストによる赦しについての良い知らせです。福音を信じましたら、その愛と赦しが自分の人生の一部になります。それが自分の生き方になります。福音は人を愛して人を赦す力です。
選挙の時、バラク・オバマ氏に反対の票を入れた人がいます。彼が大統領になったので嘆き悲しむ人がいます。自分が大切にする事を失う可能性があるので恐れます。同時に、反対に思った人がいます。彼が勝ったので、自分達が大切にするものがなくならないと希望するからです。とにかく、彼の国は神の国ではありませんので、彼の為にもアメリカの為にも祈らなければなりません。
イエス様に反対する人もいました。自分が大切にする事を失う可能性があるので恐れました。自分達がイスラエルの国の支配を失うと思いました。しかしイスラエルの国と神様の国は違います。神様の国はイスラエルより大きいです。神様の本当の支配圏(しはいけん)は全世界です。イエス様は言われました、「私の国はこの世に属していない」と。そうでしたら神様の国はどのものかを私達に考えさせます。と言うのは天地創造の時から、神様はこの世界を支配していないのでしょうか。神様がその後にどこに行ってしまったのでしょうか。しかし実は、人間の方が神様の支配を自分達の人生の中に受け入れなかったからでしょう。人々は自分の創造主を否定しました。この世界の本当の王様を否定して、自分が作った遇像(ぐうぞう)を礼拝して従っているからでしょう。金属(きんぞく)や石で出来た遇像があります。お金や権力(けんりょく)や遊びの遇像があります。力がある魅力的な人がいます。その人は自分を信じる人たちを支配します。遇像のように、ある人々がその魅力のある人を信じて従います。哲学や何々主義も偶像のようになります。又、自分自身を遇像にする事があります。自分が宇宙の中心的な点であると思います。すべてを自分の好きなようにしたいと思います。このすべての遇像や国には、実は、一つだけの王様がいます。即ち悪魔です。サタンの国が地獄と呼ばれます。
イエス様は自由と正義と公平を宣告しました。即ち、地獄からの自由を告げました。罪からの自由を告げました。十字架によって来るものを告げました。
この福音によって私達が自由にされました。それで、今日私達の働き、教会としても個人としても、その同じ自由と正義と公平を告げる事です。言葉によっても業によってもそれをします。私達の就任式は私達の洗礼です。それで、私達は、私達の永遠の指導者である救い主である、イエス・キリストに従って生きるのです。
アーメン。
マイケル・ニアフッド、牧師
沖縄ルーテル教会