宗教改革の運動

宗教改革主日
２００９年１０月２５日

キリスト教会の歴史の中では、多くの運動が起こりました。あるものはとっても良いし、あるものは間違っていた異端です。４世紀ごろ、教会の本当の教えをはっきり定義する運動があって、二ケア信条が書かれました。そして十字軍の運動がありました。その目的とはエルサレムの聖地を不信仰なアラブ人から自由にし、開放する事でした。聖フランシスは貧しい人々に食べ物などをあたえる運動を始めました。そしてプロテスタント宗教改革がありました。マルチン・ルターが１５１７年にこの運動を始めました。そしてカルビンの改革もありました。イギリスではジョン・ウェスリーはメソジスト運動を始めました。１８世紀の大リバイバル運動がヨーロッパとアメリカにありました。そのほか、いくつかのリバイバル運動がありました。海外宣教の運動もありました。社会的な福音運動もありました。１９６０年代より、ペンテコステおよびカリスマ運動もあります。教会の中には、保守的な運動も、自由主義的な運動もあります。新しい教会音楽や新しい礼拝の持ち方の運動もあります。

ルーテル教会の宗教改革はその運動の中の一つにしかすぎないのでしょうか。それとも違うでしょうか。長い年月、四百九十年あまり続いていますが、それだけで正しいと言えません。しかし長く続いたのは、その中心が正しいからだと私は思います。その中心とはキリストです。勿論、すべての良い運動は同じ事を言います。異端でさえも勝手にそう言います。しかしルーテル宗教改革は、キリストが中心であるといつも叫ぶので、疑がいの余地がありません。ですからルーテル教会の人が、キリスト教会の運動に参加する時、例えば社会運動、カリスマ運動などに参加しますと、ルーテル教会の人は、それらの運動に気をつけて、その運動が本当にクリスチャンであるかどうか考えます。その判断をする時、ルター小教理問答書を調べます。

僕は子供の時代、僕の教会に通っている人だけが天国に行けると思いました。又、僕のルーテル宗派の人だけが天国に行けるだろうと思いました。ほかの人々の事がかわいそうと思いました。年を取ると、多くの別の教会の多くの人と会う事がありました。そして、その人が本当にイエス様を自分の救い主として信じたので、彼らも天国に行けると分かってきました。彼らの教会が百パーセント正しくなくても、いや、すべての人が罪人であるので、教会の宗派も完全ではないでしょう。私が属している教団でさえも間違いを犯す事が出来ます。しかし、これらすべてが神様に赦されるものです。神様の赦しは私達人間の赦しより遥かに（はるか）に大きいです。神様の赦しは十字架上のキリスト程大きいです。 宗教改革の最初の問題とは罪の赦しでした。マルチン・ルターは罪の赦しについて九十五の言葉を書きました。有名な九十五個条です。その中で教会は罪の赦しについての正しい理解があるようと、教会にチャレンジしました。どのように罪が赦されているでしょうか。ローマ教会の法王の力によるのではありません。自分の罪が赦されていると書かれている免罪符（めんざいふ）によるのでもありません。お金を払うことによるのではありません。良い業をする事によるのでもありません。昔の聖人の良い業によるのでもありません。罪の赦しは、十字架上のキリストの働きです。そして、イエス様が自分の救い主であると信じて、自分の罪を告白するすべての人には、その赦しを自由にもらいます。ですから、宗教改革は、すごく自由を与える運動でした。北ヨーロッパにすぐ広がりました。悪魔と地獄からの自由でした。それで、人びとは自由を感じて、安全に自由に自分のクリスチャンの人生を送る事が出来ました。

罪の赦しは私達の宗教の中心です。その為にイエス様はこの世に来られて十字架上で死にました。その十字架はクリスチャンの運動に力を与えます。私達の現代の社会には反キリスト、反教会運動があります。無神論運動や教会を恐れる人の運動もあります。教会が彼らの自由を取ると恐れます。実は教会が最高の自由を与えます。反教会の運動の中では、罪深いものが罪ではないと強調するものがあります。もし何か罪がなければ、罪を感じる罪悪感や悔い改めや赦しも必要ではないし、イエス様が十字架上で死ぬ必要もありません。例えば、誰も分からなければ、正直にしなくても良い事、「白い嘘」を言っても良い事、約束を守らなくても良い事などです。もう一つの例ですが、罪深いものが罪ではないと言うものは、性的な自由行動です。もし結婚していない人と性的な関係を持つ事が罪でなければ、赦しは要りません。それで、結婚しないで同棲（どうせい）していることはオーケーになります。学生同士でも良いです。短い恋愛関係でもオーケーです。同性愛や同姓結婚も良いです。愛があれば赦しなんか要りませんと彼等は主張します。 現代のルーテルキリスト教会の働きとは、罪深いものが罪であると語る事です。何故ならば、罪は私達の素晴らしい神様との関係を壊すからです。罪は神様のご計画を破壊してしまうからです。神様のご計画は、聖書の中にはっきりと書かれています。このご計画には信じていない人の為の罰と地獄もあります。これは、キリストによる罪の赦しを信じない人を含みます。

又、現代のルーテルキリスト教会の働きとは、罪深いものがキリスト・イエスによって赦されていると語る事です。素晴らしい、自由を与える平和の言葉があります。自分の罪を知る人に語られている言葉です。免罪符のようなものではありません。私達は赦されているので、自由に好きなように罪を犯しても良いと言いません。それは、正直ではなく罪深いものです。赦しは自由を与える言葉ですので、神様の子供として生きる事が出来ます。 現代のルーテルキリスト教会の働きとは、イエス様を知らない世界の人々に神様の御言葉を述べ伝える事です。私達の現代の世は、マルチン・ルター時代の世と違います。しかし神様の愛は同じです。十字架の言葉は同じです。それこそは、私達を動かします。ですから宗教改革の運動が今日も活動的です。聖霊が私達と共にいて、私達が喜びを持ってキリストに従って生きるように祈ります。

現代の沖縄ルーテル教会の働きとは、自分が赦されているように生きる事です。他の人を赦す事です。自分が自由であるように生きて、他の人を自由にさせます。どのようにそれをするでしょうか。それは、この一年の説教の課題です！

アーメン。

マイケル・ニアフッド牧師
沖縄ルーテル教会