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自分にできることを大切に
(ドイツマンハイム国立歌劇団副主席ティンバリスト)
今回は母校の定期演奏会のゲスト出演のために帰国しました。神戸と札幌で演奏をしたあとすぐにドイツにもどらなければなりません。
ドイツも今たいへんな不況のために文化芸術関係の予算が削減されつつあります。隣接の州では三つの楽団が統合され、百名ちかい団員が解雇されそうです。
私の住む南ドイツのマンハイムは比較的安定していますが統合合併となれば、外国人枠の私は解雇対象となります。大変厳しい環境に芸術世界は置かれているのが実情です。
しかし日本人の私が初めて楽団に採用されたこと自体が神様の奇跡でしたから、御心にゆだねて私のできることを尽くしてゆきたいと思います。来年で五シーズン目に入りますので、今年からは個人的なコンサートもできればと願っています。
毎年開催される「ヨーロッパキリスト者集会」が、今年はドイツのホイクルーで開かれました。小さな村に突然280名近い日本人が集まったので村の人々はいったい何が起こるのかとびっくりしたようです。分科会でイギリスの横山宣教師が、「結婚相手の条件」を上げるより、「自分が結婚のために整えられるように」祈ってくださいとお話ししてくださいました。
ヨーロッパに留学している学生や働いている青年たちも、結婚への関心が高いのですが、先生の話を聞いてシーンと静まってしまいました。私も自分のために「整えられる」ように祈ることを忘れていました。祈ってゆきたいと思いました。
スイスとドイツの日本人教会の牧師をされている田辺師が月一回、フランクフルトで日本人教会を指導されています。
マンハイムからは遠いですが、できる限り参加したいと思っています。ラッセル宣教師が日本人のために図書室を作って、日本人伝道の働きに役立てたいと願われています。「貸し出し本屋」を準備されていますのでご協力をお願いします。
(礼拝での証し)
2003年10月6日