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【クリスチャントゥデー】
女性の救いのために重荷背負いたい スーザン・タッカー師にイン タビュー

ゴスペル伝道を通して「聖別された女性」であることを確信し、主の御言葉の土台に立ち、イエス・キリストの体である教会につながり成長し、神からの賜物を喜んで用いていく女性になることを目指すミニストリー「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」主催のカンファレンス、「Women's Conference 2007 in Tokyo」が先週16日から17日、東京・三鷹バプテスト教会で開催された。同セミナーのゲスト・スピーカーとして招かれ講演したのは、全米を始め世界各国の女性向け集会で聖書のメッセージを伝えるスーザン・タッカー師。タッカー師は本紙のインタビューに対し、「私は若い女性のために重荷を負っています」と、自らに与えられている使命について証しした。

 タッカー師は、現在米テキサス州のダラスに在住。夫のチャーリー・タッカー師とは結婚40年目。20年間に渡って全米を始め日本、韓国、フィリピン、ロシア、メキシコ、スペインなど世界各国を巡回し、女性を対象とした聖書勉強会や集会で講演を行っている。聖書を通して青年、独身者、既婚者など多くの女性たちを教え励まし、祈りを分かち合っている。以下は本紙とタッカー師によるインタビューの一部始終である。

なぜ女性向けのミニストリーを始めたのですか。

 「私は主人と共に2人でミニストリーをしていますが、神さまは主人を男性の救いのために用いることが多く、私を女性の救いのために用いることが多かったのです。女性の救いに対する神さまの強い願いが私に与えられています。」

世界各国を巡回し、数多くの講演をされていますが、一般的にどのような女性が多いと感じていらっしゃいますか。

 「自分自身に対する自尊心をきちんと持っている女性が少ないです。クリスチャンの女性の多くは自分の存在意義について、夫の「妻」や子どもたちの「母」としての役割と、もう一つ加えてもせいぜい子どもたちに聖書を教えるくらいの範囲にとどめています。実は私自身もそうでした。私も自分がどのような存在なのかわかりませんでした。私は夫の「妻」であり、子どもたちの「母親」である。しかし自分の身内から離れた時には、私の存在価値がわからなくなりました。自分の家族の中では「母」であり夫の「妻」ですが、一歩そこから外に出ると、自分にどのような役割が与えられているのか全然わからなくなりました。」

 「また、独身女性の多くは「結婚していない」から、「独身」というステータスのままだから、自分の存在価値が低いと思っている人が多いようです。「結婚していない」ということはつまり「結婚できない」ということであり、自分に何か欠陥があるから、何か自分に問題があるから結婚ができないと考える方が多いです。そうなると神さまのことに焦点を当てる代わりに、「なんとかして結婚しよう」とし、あちこち男性を探しまわります。そういうことをするともっと大切なことを見逃しがちになってしまいます。だから私は若い女性たちのために重荷を背負っているのです。」

タッカー師の働きを通して、参加する女性がどのように変わっていく姿を見ましたか?

 「まずは、彼女たちのマインド(考え方)そのものが変わりました。「神さまに従うことは永遠の価値があるのだ」と認識を新たにしたのです。もし神さまから、「あなたは家庭にいて子どもたちの面倒を見なさい」と言われるならば、それは永遠の価値を持っているのです。」

 「多くの女性たちは自分の家庭をまるで牢獄のように考えています。いつもゴミ一つ落ちていないように完璧に掃除しておかなければいけないし、しみとか汚れとか一切ないような状態にしておかなければならないという一種の強迫観念のようなものがあり、自分の家を刑務所のように考えることが多いです。でも彼女たちが私のクラスやセミナーを通して、自分の夫や子どもたちに対する態度、つまり家庭全体に対する態度を改めるようになります。そのことで結婚生活がより親密なものになり、よりクオリティーの高いものになりました。家族のつながりがより深まるようになりました。自分が心から家族に仕えたいという思いで、また家族のために犠牲したいという思いで家事をすることは、そのように思わないで家事をすることと比べて全然意義が違います。神様に喜んで仕えるように、自分の家族にも喜びを持って仕えるべきなのです。」

今回、日本で女性のためのセミナーをしてみて何か感じたことはありますか?

 「実は今回が初めてではありません。初めて日本の女性の前で講演したのは1988年のことです。公立の小学校で講演しました。小学生の子どもを持つ母親たちのグループから主に結婚生活のことや家庭のことで質問を受けました。その母親たちは、父親と子どもの接点をどのように作るべきか、父親がどのようにして子どもの人生に介入するべきか、という点で頭を悩ませていました。」

 「その人たちはクリスチャンではない人たちでしたので、基本的に私は、日本人にアメリカの文化を押し付けることは出来ないと思ったのです。神さまの言葉を分かち合って教えることはできますが、文化を押し付けることは出来ません。アメリカ人の家庭で成功したからといって日本人の家庭でも成功するかといったらそうではないと思うのです。でも神さまの原則に従ってお話ができれば、その話が本当にインパクトがあればどの文化、国であっても変化を起こすことが出来ます。」

 「この母親たちには、聖書の中で「母親」という存在がどのように書かれているのかを説明しました。それだけを話しても泣いている人がいました。私は文化的な背景を気にしながら、「こうするべきだ」と話しても話が通じないと思うのです。あくまでも神さまの言葉に終始しなければならないです。家庭とはこのようなものであり、母親とはこのようなものであるということを、神さまの原理をもって説明して分かち合った時に、初めて母親たちにインパクトを与えることが出来ました。神さまの原理は真実ですから。しかし、その神さまの原理をどのようにして自分の国と文化に適応するかという点については、その国や文化によってそれぞれ方法が違うと思います。その具体的な方法については神さまから直接聞かなければわかりません。」

 さらに、自身が約30年前に結婚に関する講座を受け、それによって自身の結婚生活が変化したことについて証した。その5年後には、その結婚に関するセミナーの授業を自身が受け持つようになったという。現在はその実体験を元に、女性の生き方に関する本を執筆している最中。特に、父親と子の関係について詳しく記述されているという。

 タッカー師は4年間住んでいた横田の米軍基地で行われる集会や、166カ国4千地域にネットワークを展開するクリスチャン女性たちの超教派組織「アグロー(AGLOW)」日本支部の月例会にも参加したあと、22日まで日本に滞在した。タッカー師は毎年春と秋に1回ずつ来日し、約2週間滞在することになっている。同師は米テキサスの自宅に帰った後、すぐに次回の秋の来日のために飛行機のチケットを予約したいと語った。


主体のコンサート、ウィメンズライブ 聖書キリスト教会


女性のためのミニストリー「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」は18日、聖書キリスト教会(東京・練馬区)で女性たち主体のコンサート「WOMEN’S LIVE! Here I Am(ここにわたしがいます)」を開催した。同コンサートは、16日から17日に三鷹バプテスト教会で行われた「Women’s Conference 2007 in Tokyo」に参加した約60名のクリスチャン女性たちのクワイヤによる本格派ゴスペルコンサート。神によって聖別された女性たちが救いの喜びを賛美し、神を褒めたたえた。当日は2500円(前売り2000円)のチケット代がかかるにもかかわらず、若い女性を中心に約150人が参加した。

 カンファレンスに参加したクリスチャン女性たち約60名によって結成されたクワイヤ「Women Of Christ」は、序盤に2曲、終盤に3曲の計5曲を披露した。特に、カンファレンスの副題「あなたは、どこにいるのか?」という問いに対する解答を見つけた喜びを賛美した曲、「Here I Am To Worship(私はあなたを賛美するためにここにいる)」を万感の思いで賛美。「私はいま神さまを賛美するためにここにいる!」という心の叫びを歌に込め、熱唱した。

 また、同コンサートには粟野めぐみ氏などを含む4人組のR&B女性ゴスペルユニット「Joyful Noise Singers」や、アメリカ黒人教会で人気のパントマイムを取り入れたプレイズダンスを得意とする古山夏子氏も参加。それぞれに与えられた賜物を用いて歌やダンスでパフォーマンスし、神さまを賛美した。

 さらに子どもたちで構成されたキッズクワイヤや、今回のセミナーのために全国から集まったゴスペルディレクターらによって結成された「クワイヤディレクターズ」も参加。それぞれ元気のいい賛美と洗練された歌声で会場を盛り上げた。

 16日と17日の2日間のカンファレンスに参加した女性たちは、このコンサートに出演するためにスーザン・タッカー師によるセミナーの後にワークショップを開き、ゴスペルディレクターたちの指導を受けた。歌の練習は夜遅くまで続けられたが、参加した女性たちの顔は達成感による喜びと感激に満ち溢れていた。

 一方、コンサートの途中では、2日間のセミナーで講師を務めたタッカー師がメッセージを伝えた。題目は「Here I Am」。タッカー師はイザヤ書6章8節のみことばに触れ、「自分の人生を神さまに献身して神さまに遣わされる人になりましょう」と呼びかけた。

 「ここに、私がおります。私を遣わしてください(イザヤ6:8)」。「私」がここにいるのは神さまに遣わされるためである。タッカー師は一人一人が出て行って伝えれば日本は必ず変わると宣言した。




女性たちよ、みことばによって立ち上がれ 
女性ミニストリー「STAND」の陽子・ラッカーさんが語る


「賛美をする人は聖霊さまに満たされなければ心から歌うことはできないのです。ですから御言葉にしっかり立つことが一番のポイントです。歌うことはどなたでもできます。しかし、クリスチャンは聖霊により、喜びをもって歌うことができるのです」

 ゴスペル伝道を通して「聖別された女性」であることを確信し、主の御言葉の土台に立ち、イエス・キリストの体である教会につながって成長し、神からの賜物を喜んで用いていく女性になることを目指すミニストリー「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」の創立者陽子・ラッカーさんが本紙の取材に対してこのように語った。同ミニストリーは先月16日と17日に、ゲストスピーカーにスーザン・タッカー師、そして北海道、東京、名古屋、大阪、九州から女性ゴスペル・ミュージックデレクターたちを招き、カンファレンスを開催。また18日には聖書キリスト教会(東京・練馬区)にて女性たち主体のコンサート「WOMEN’S LIVE! ”Here I Am”(ここにわたしがいます)」を開催し、参加した多くの人々に恵みと感動を与えた。今回は女性たちの救いと信仰的な自立を目指して活動する「スタンド」の働きについて、同ミニストリーの陽子・ラッカーさんに語ってもらった。

女性のためのミニストリー「スタンド」が始まったきっかけとは?

 正直、私が始めようと思って始めたものではないのです。私は13年間、夫のラニー・ラッカーと共に「ラッカー・ゴスペル・ミニストリー」の窓口として各地で開かれるゴスペル・ミュージック・ワークショップの準備などの活動を行ってきました。夫と共にゴスペル伝道に導かれる中、多くの女性たちから祈りのリクエストが寄せられるようになりました。悩みや悲しみ、試練などといったメールや電話が多く寄せられるようになり、日々祈っていたのです。「神さま、どうしてこんなに多くの女性たちが泣いているのでしょうか。どうして苦しみや試練の中にとどまり続けるのでしょうか。どうしてなのですか・・・」「神さま、日本の女性は神さまを喜び賛美するべきなのにどうして問題にとどまるでしょうか」。日々神さまに必死に祈り尋ねました。

 そのとき、驚くべきことに神さまが私に語りかけてくださったのです。「あなたが立ち上がりなさい」と。その時は正直驚きました。それで「何のために私が立ち上がるのですか」と聞きなおしました。すると神さまは、「息のあるものは主を褒め称えよ」という詩篇の御言葉を下さいました。そのような啓示があり、詩篇23篇の御言葉をもって設立されたのが「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」です。2003年5月に第一回目の女性カンファレンスが開催されました。初めの頃、主はクリスチャンの女性だけを集められました。「クリスチャンの女性が主の御言葉の上に立って神の愛を分かち合い、イエスさまを喜び賛美するよう主に招かれている」と感じさせられました。

「スタンド」が主催する女性カンファレンスとは?

 セミナーでは御言葉を分かち合います。賛美をするためには創造主を知らなければなりません。神さまを知って初めて賛美をすることができるのです。主を知らないことはクリスチャンにとって根本的な問題になります。「スタンド」を始める前は伝道を目的とし、ゴスペル音楽ワークショップをとおしてクリスチャン・ノンクリスチャン関係なくともに賛美をしていました。しかし、設立当初の「スタンド」の目的は「伝道」というよりは「信仰の成長」でした。ただ口先だけで「「ハレルヤ」と言ったり、歌うのではなく、御言葉を聞いて神の方向へと整えられることによって神さまをより知り、喜び賛美することができるのです。

2003年5月に第一回目の女性カンファレンスが開催されましたが

 神さまが計画してくださり、2003年5月に第一回目の女性カンファレンスが開催されました。クリスチャンの女性たちが全国各地から集まり既婚者、独身者セミナーを受け、御言葉を学び、メセージを聞き、悔い改めに導かれました。そして最終日にはクワイヤ・チームを結成しコンサートで賛美をしました。それを見て頭の先からつま先まで電気が走ったような衝撃を受けました。一人ひとりが心からへりくだり、神さまに向かって賛美するのです。あのような女性たちを見て私自身がびっくりしてしまいました。今までにない体験をしました。

 今までと何が違ったのかというと、御言葉に対する確信を持って賛美をすることが出来たということです。今までは御言葉を知っていた「つもり」で神さまを賛美していたような気がしました。しかし、「女性たち、御言葉によって立ち上がりなさい」という目的を持って開催したそのカンファレンスの結果は本当にすばらしかったです。主に栄光を返します。3日間のカンファレンスの日々の中で、参加した女性たちの信仰が一日一日変化していくのを感じました。それを見たノンクリスチャンの女性が、「どうして私にはあのように歌うことができないのか」と疑問を持ち始めたのです。そこで二回目に開催されたカンファレンスでは、クリスチャンの女性たちが導いたノンクリスチャンの女性も参加するようになりました。そこから主に出会った女性たちが信仰をもつようになりました。

 もちろん既婚者の方にとっては家庭が祝福の源であるべきなのです。家庭が満たされてこそ外へ向かって伝道することができるのです。これが自然な伝道の形であって、家庭が祝福されていないし不満足だから外へ出て行くというのはアンバランスです。ですから整えられる場所が必要なのです。

クリスチャンにとって賛美とは?

 「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」には賛美をする人たちが集まっています。賛美をするときに気をつけるべきことは、感情で歌っているのかそれとも聖霊さまの働きに導かれて歌っているのかということです。それがわからなくなってしまうことが多いです。賛美をする人は聖霊さまに満たされなければ心から歌うことはできません。つまり、御言葉の上にしっかりと立つことが一番のポイントなのです。ただ歌うことは誰でもできます。クリスチャンは聖霊によって導かれ、主を見上げて賛美しなければなりません。

 女性カンファレンスではセミナーが行われ、まずは主を知ることを大切にします。イエスさまを知ると賛美をすることに喜びを感じるのです。創造主である神さまが私たち人間を創ってくださいました。賛美する者がそのことを自然に感じられるようになると、その人が歌う賛美を聞く人にも「福音」が伝わります。

女性たちはカンファレンスに参加するとどのように変化するのですか

 実は神さまは私自身も変化させて下さいました。「I love you Lord today」という賛美がありますが、その賛美を繰り返し歌っていると「お前は私を愛するか」と主が質問してきました。続けて「I love you Lord」と賛美するともう一度「お前は私を愛するか」と問われました。そして、三度目に「私を愛するというのならあなたの夫を愛しなさい。私を愛するならば夫も子どもも友人も愛することができます」と語られたのです。それまで「I love you Lord」と言ったことが口先だったと悟り、「神さま、私は心からあなたを愛していませんでした」と告白しました。それからとても主人に会いたくなってしまったのです。

 カンファレンス後、主が私にしてくださったことを夫に証し、心から謝りました「私はあなたにとっていい妻ではなかったと思う。神さまがそれを私に教えてくれたの」と話しました。すると主人にも聖霊さまが働いてくださり、主人はすごく穏やかになって、「神さまが君にもミニストリーをしてくれたんだね」と言ってくれました。そのときに「立ち上がりなさい」という神さまの言葉が私自身に対するものでもあったことがわかったのです。その後、夫婦関係が変わり、神さまに祝福された家庭になりました。「スタンド」をとおして女性が家庭で果たす役割が大きいことがわかりました。

「スタンド」のミニストリーを始めてみて

 病んでいる女性があまりにも多いことに驚きました。祈りが始まって2年、3年、4年とずっと祈り続けました。よく「私は救われました。ハレルヤ!」と言う人がいますが、教会で育てられることが必要です。もちろん救いは「私と神さま」の個人的関係ですが、御言葉と祈りによって解放され、賜物が開かれ、教会に根付き、育まれ、用いられることが主のみこころであり、この女性カンファレンスを開催する目的なのです。

 現在は定期的に祈祷会を行ったり、カンファレンスに参加した方々とメールで連絡を取り合ったりしています。「スタンド」のホームページ(http://church.ne.jp/women_stand/japan/)にも証しを載せたりしています。祈祷会は調布南キリスト教会で第3土曜日の午前10時から午後12時まで行っています。約10人くらいが集まり、また食事をともにして交わりの時間を持っています。どなたでもお越しいただけます。

次回のカンファレンスの予定はありますか?

 いま神さまが与えてくれているビジョンは、より主の業が栄えていくためにカンファレンスを地方に広げていくことです。それぞれの主要地域に支部を立てようとされておられます。地方にいるために東京に来ることが出来ない女性たちもたくさんいらっしゃいますので、その方々のために主は祝福の地境を広げようとされています。またその時期が近づいているのは感じています。セミナーを通して御言葉を受け、御言葉(神さま)を知り賛美をするというのが主が立てられた「スタンド・ウィメンズ・ミニストリー」のカンファレンスの目的です。

最後に一言

 「スタンド」主催のカンファレンスに参加してすごくよい刺激を受けたという人が多い中、ここで得たことを自分たちの教会に持ち帰って実践することはなかなか難しいようです。しかし、とてもシンプルなことなのです。それぞれの教会で、神が自分に何をしてくださったかを証しすることができます。また、受けた恵みを家庭にも持ち帰ってほしいです。教会と家庭に伝え、育んでほしいです。

 日本の女性たちが神さまの御言葉によって立ち上がり、聖霊の力に満たされて心から喜びをもって神さまを賛美するのがクリスチャン女性のための「ウーマンカンファレンス」です。





(リバイバル新聞掲載記事)

神の臨在の中に立つ女性たち
「Women “STAND” In God's Presence」

ゴスペルコンサートと御言葉を女性だけで砕かれた体験から"深い臨在"生まれる

 今年2月に生まれたばかりの女性ミニストリー「STAND」が、クリスチャン女性60名のクワイヤによる本格的ゴスペルコンサートと、女性だけの集会「Women STAND In God’s Presence」を5月5日、東京・新宿のウェスレアン・ホーリネス淀橋教会で開催した。参加者はおよそ300名。講師は大久保みどり師=主イエスキリスト教会牧師=。目的を持って女性を創られた神からのメッセージを受け止め、クワイヤも参加者も共に主を讃美する、まさに女性たちが「STAND(立ち上がる)」した、意欲と喜びに溢れた集会となった。

 この女性集会に先駆けて、同ミニストリーではゴールデンウィーク中の三日間、クリスチャン女性のためのカンファレンスを行った。集会当日のコンサートで歌ったクワイヤのメンバーたちは全員、このカンファレンスのセミナーで学び、御言葉で整えられたクリスチャン女性のみ。
 集会は同ミニストリーに与えられている御言葉、詩篇二十三篇の朗読で幕が開いた。そして、ゴスペルシンガーの粟野めぐみさんたち四名のプレイズチームよる「This Is The Day」「いつくしみ深き」「主我を愛す」などの良く知られた讃美から始まった。参加者も全員が立ち上がり、一緒に歌いながら手を上げたり体を動かすなど、それぞれ思うまま自由に讃美していた。

 その後、クワイヤが真っ白い衣装で登場。アップテンポなナンバー、スローなナンバーを巧みに織り交ぜて歌われていく様々なゴスペルソングはどれも力強く、解放感に満ち満ちていた。
 一〇曲余りのゴスペルソングが歌われた後、クワイヤは退場し、代わって大久保師が講壇へ。祈りが捧げられ、「女の幸せ」と題して御言葉が取り次がれた。かつて女子大に勤務していた頃は女子大生たちから恋愛相談を、また、現在は自教会で多くの婦人から夫婦問題の相談を受けているという大久保師。

 創世記やエゼキエル書、エペソ書の御言葉から、丁寧かつ論理的に「女性について」を説き明かし、神が女性を創造された方法と目的、そして、特に結婚を中心に「男と女の関係」について、神さまが持っておられる計画を明確に語った。実話を加えた現実味とユーモア溢れる同師の痛快な語り口に、参加者もたびたび笑いを誘われ、最後は大久保師が「皆さんは、幸せになります!」と主にある希望を宣言し、メッセージは締めくくられた。

 続いて同師によって未信者の女性に対する信仰の招きが行われ、十余名が立ち上がって応答した。その場で信仰告白の祈りへと導き、集会終了後には牧師や講師たちによる、彼らへの祈りの場も設けられた。

 そして再びクワイヤが登場。「私はイエス・キリストの福音を恥としません」と歌う「I Am Not Ashamed」、アメリカ人講師たちが日本語で素晴らしいソロをとった「主の御手の中で」など数曲を披露。そして、クワイヤも参加者も讃美の熱気の冷めやらぬ中、集会の幕が閉じられた。

「三日間のカンファレンスで、クワイヤメンバー、一人ひとりが聖別された女性として個人的に主に語られ、砕かれたことで、日々讃美が変化していきました。イエスさまにしっかりフォーカスが向いてきました。今まで、日本のワークショップでこんなに深い主の臨在を感じたことはなかったです。カンファレンスでの学びがなければ決してあのような讃美は歌えなかったでしょう」と、主催者の一人、陽子ラッカさんは集会の感想を語った。



シェリ・ギャリスン音楽牧師、2度目の東京訪問
「神様がわたしを日本の東京に導き、ゴスペル音楽を指揮、指導させてくださるなんて思ってもみなかったことです。実際、わたしの人生に主がなさったことについて本当に驚いていますし、これから何をなさるのか、ただ待ち、見出そうとしているだけです。わたしはただ神様のために用いられたい、そしてわたしの人生に持っておられる召しに従順でありたいのです。」

これは、最近のインタビューで、イースタン・スター教会の音楽牧師シェリ・ギャリスンが東京訪問について語った言葉である。多くの読者が知っているとおり、シェリ・ギャリスンは音楽宣教において神が育てた最もパワフルかつダイナミックなワーシップリーダーのひとりだ。彼女は日曜ごとにイースタン・スター教会の会衆を聖霊の臨在へと導き、国内宣教や海外宣教、神の失われている場所へと旅し、神に用いられている。最近シェリは、東京5日間の旅を終えて戻ってきた。STAND ウィメンズ・ミニストリーの女性クワイヤの指揮者、またワークショップリーダーの奉仕があった。

日本の人々が彼女についてどのような印象をもったのか訊ねたとき、シェリは言った。「陽子・ラッカーは、ゴスペル・ミュージック・ワークショップ・オブ・アメリカ(GMWA)のメンバーでもある米国人と結婚した日本人女性です。彼女とご主人は日本の女性たちを連れてGMWAに参加しており、今ではわたしが指揮しているウィメン・オブ・ワーシップクワイヤでも何名か加わり賛美しています。陽子がゴスペル音楽にフォーカスした女性カンファレンスを行うように導かれ、計画を立てる仲間を集めたとき、最初に挙がった指導者候補の名前の中にわたしがあったそうです。GMWAでの働きを知っていたからです。陽子から、日本にきて女性クワイヤの指揮をお願いできないか、という連絡がありました。わたしは頭が真っ白になって・・その招待に祝福を受け、光栄を感じ、身をかがめる思いでした。そして、もちろん、その招きをお受けしました」

シェリとのインタビューはかなり勉強になった。日本の人口の99%は仏教徒であり、2003年5月にもたれた「主の臨在に立つ!ウィメンズ・カンファレンス」は、クリスチャン女性だけに焦点をあてたカンファレンスとしては初めてのものであった。神は5月のカンファレンスに集められた約75名の女性を祝福し、ギャリソン師や他の招待講師の指揮の下、シオンの礼拝や賛美の歌を学んだ。しかし、11月のカンファレンスはノンクリスチャンの女性(ゴスペルファンやゴスペルを歌っている人)にも扉が開かれた。神は信じないがゴスペルミュージックは愛しているという人たちも参加したため、今回のカンファレンスには福音宣教がテーマにあったといえる。

「日本のクリスチャンはゴスペル音楽を宣教の道具として用いています。日本中にゴスペルクワイヤがあり、クリスチャンと同時にノンクリスチャンに向けて活動されています。5月に一緒に働いた女性たちは救われていて活動的なクリスチャンでした。教えた曲はすべて、御言葉を開き、聖句を見つけて何を歌っているのか確認していました。」とギャリソン師は付け加えた。「11月には、わたしの祈り、わたしの講議、わたしの教えること、また神様への賛美がもたらした女性クワイヤの歌を神様が用い、少なくとも参加した3人の女性がキリストに立ち返りました。わたしが日本に着いたときには救われていなかった方たちです。」

驚くなかれ、約60名の女性が参加したが、そのうち英語が堪能な人は6-7名、片言で話せる人が4-5名、約48名はまったく英語の話せない人たちでした。しかし、神様はシェリを用いて英語の曲を8曲、説明をはじめるまでは通訳者なしでクワイヤを指導させた。そう、これらの女性たちは、Oh, How My Soul Loves Jesusや、イースタン・スター教会クワイヤがレコーディングをしたCD‘Lord I Worship’ からRejoice、Emmanuel 等を覚えたのである。シェリは、日本から届いたばかりの11月4日のコンサートのCDをわたしに聴かせてくれたが、日本語のアクセントがあるだけで、まるでイースタンのクワイヤが歌っているようだった。バンドはオリジナルCDと同じ演奏をしていた。聴いて驚いてしまった。

もうひとつ、驚かされたのは神様がシェリに日本語を覚えさせて歌わせたことだ。これが人々の祝福となった。シェリは話してくれた、「彼女たちに言いいました。もしあなたたちが英語で8曲覚えて歌うことができるなら、わたしも1曲、日本語で覚えることができるはず、少し時間はかかっても、って。わたしがその曲を日本語で歌ったとき、神様が彼女たちを祝福したことが分かりました。彼女たちは礼拝をはじめ、手をたたき、涙を流して、信じようとしないことを口にしだしたから。あの日は自分自身も驚きました」と。

シェリは、イエス・キリストへの信仰と従順によって常に迫害されている、これらの救われた女性たちのコミットメントによって真に祝福を受けている。キリスト教が成長しているとはいえ、日本にはキリストを知って礼拝する人口が非常に少ない。ワークショップに参加した女性たちは、信徒も未信者も、ひとことも文句を言わずに5?6時間練習を受けた。「日本に行くたび、わたしは強くなって帰ってきます。人々は一生懸命神を賛美しています。口を開き歌うのです。本当に主を礼拝をしているのです!持てるものすべてで賛美を捧げる姿に心を洗われる思いでした。と同時に、わたしたちには神様を賛美する自由が与えられているのに礼拝していないことが残念に思えてなりませんでした。わたしたちはまるで神様を賛美する理由などないように振る舞っています。わたしたちには彼らが直面しているような迫害もなく賛美できる自由があるのに。」

ギャリソン師はインタビューの会話の中で、イベント・オーガナイザーの陽子・ラッカー、日本人ワーシップリーダーでありクワイヤ指揮者である粟野めぐみの影響について多く語った。「メグは日本で4、5のクワイヤを指揮しています。ご主人はバンドをまとめており素晴らしいミュージシャンたちです。彼女はプレイズ&ワーシップチームを指揮し、持てるものすべてで神を礼拝していました。いつか母教会のクワイヤを日本に連れて行けたらいいですね。そうなれば本当に祝福でしょうね。」

主はシェリ・ギャリソン師の宣教の地境を広げられた。彼女の最後のコメントは、彼女の主にある謙遜な精神を凝縮したものと言えるだろう。「この国にはわたしよりはるかにすぐれた方々や宣教に長けている方もおられます。でも神様はわたしを選んで下さいました。何らかの理由で選んでくださったのでしょうけど、何故かはわたしにも分かりません。でも、神様が呼ばれたのですから、行かなくてはなりません。これからもわたしの人生において神様の御心を行いつづけていきますし、神様が世界の国々に出て行って神の人々に福音を伝える働きをわたしに与えて下さっていることを感謝しています。」

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