ダビデは聖殿建築のために金と銀を備えました。歴代29:4節には金3千タランと精銀7千タランとをダビデが個人的に捧げた様子について記されています。ここで精銀というのは最上品の銀を意味します。ですからダビデは最上品の銀を神に捧げたことがわかります。これを今の量りで計算すると金が103トン、銀が240トンになります。神の宮の壁全体に塗るほどの量ですから、私たちには想像もつかない巨額であることに間違いはないでしょう。ダビデがいかに大きな祝福を受けたのかが分かります。
彼はこれらの祝福は自分の功績ではなく、神様が与えて下さったからであると告白しています。歴代上29:14節で「われわれがこのように喜んで捧げることができても私は何者でしょう。私の民は何でしょう。すべての物はあなたから出ます。我々はあなたから受けてあなたに捧げたのです。」歴代上29:16節と言われています。
どのようにしてダビデはこのような祝福を受けるようになったのでしょうか?それは、ダビデは神様の御手を掴んだからです。では主の御手には何があるのでしょうか。
1.主の御手には勢と力があります。
歴代29:12節に、「富と誉れとはあなたから出ます。あなたは万有をつかさどられます。あなたの手には勢いと力があります。あなたの手はすべてのものを大いにならしめ、強くされます。」と記されています。主の御手の勢いと力は、誰も止めることができません。もし主が祝福を与えよう、勝利を与えようと一度心に定めるならば、主の御手の勢いと力を止めることはできないのです。
歴代下20:6節「あなたの手には力があり、勢いがあって、あなたに逆らいうる者はいません。」
ネブガデネザルは大きなバビロニアを自分の勢いと力で建設したと言いました。しかしネブガデネザルの話が終わるやいなや神様はネブカデネザルを王位から引きおろしたのです(ダニエル4:30〜31)。
今日の私たちもすべての勢いと力が主の御手にあることを告白し、主の御手をしっかりと掴むならば、主の御手から私たちに勢いと力が伝わってくるのです。
イエス・キリストから12弟子たちに権威と力が与えられました。
ルカ9:1節に、「イエスは12弟子を呼び集めて彼らにすべての悪霊を制し、病気を癒す力と権威とをお授けになった。」とあります。今日も主の御手を掴み、その力と勢いが、主の御名によって所有する私たちでありますように主の御名によって祝福いたします。
2.主の御手にはすべての者を大きく、また強くする力がある。
歴代上29:12節で、「
あなたの手には勢いと力があります。あなたの手はすべてのものを大いにならしめ、強くされます。」と記されています。モーセの後を継いでイスラエルの指導者になった人ヨシュアです。ヨシュアはモーセに比べられないほど小さな人物です。モーセの影響力、モーセの力、モーセの勢いに比べるとヨシュアは小さな子供に過ぎません。神様がヨシュアに対し「心を強く、雄々しくあれ」と度々言われたことを見てもよくわかります(ヨシュあ1:6,7,9)。
しかし、神様はそのヨシュアを大いなる者としました。神様が大きくしようと思えば、その人はあっという間に大きくなります(ヨシュア3:7)。「きょうからわたしはすべてのイスラエルの前にあなたを尊いものとするであろう。こうしてわたしがモーセと共にいたように、あなたと共に折ることを彼らに知らせるであろう」。
ヨシュア4:14節に、「この日、主はイスラエルのすべての人々の前にヨシュアを尊いものとされたので、彼らはみなモーセを敬ったように、ヨシュアを一生の間敬った」と記されています。今、たとえ私たちがどんなに小さなものであっても神様の御手を掴めば私たちは大きくなるのです。
両眼を取られたサムソンは最も弱い者となってしまいました。髪を切られると同時に神様の力はサムソンを離れました。ついにサムソンは盲人となり、青銅の足かせにかけられ獄屋の中でうすを引く者となってしまいました。
ペリシテ人たちは、ダゴンに大いなる犠牲を捧げる日サムソンを呼び出しました。サムソンは多くの人々の見ている前で戯れをさせられ、人々の嘲りの視線にさらされ柱のあいだに立たせられました。その時、サムソンは支えていた柱を掴み神様に祈りました。
士師記16:28節に「ああ、主なる神よ、どうぞ、わたしを覚えてください。ああ、神よ、どうぞもう一度、わたしを強くして、私の二つの目の一つのためにでもペリシテ人にあだを報いさせてください。」
その瞬間、神様がサムソンを強くされました。サムソンがすべての力を振り絞って柱を引っぱると建物を支えていた大きな柱と家とは脆くも崩れ、そこに集まっていたすべての人々は建物の下敷きになりました。
私たちを強くするのは神様にあります。詩篇105:24節に「主はその民を大いに増し加え、これをそのあだよりも強くされた」と言われました。今日も私たちを強くしてくださる主の御手を掴んで祈ってください。必ず驚くべき力を与えられるでしょう。「あなたは私が呼ばわった日に私に答え、わが魂の力を増し加えられました」(詩篇138:3)。
愛する皆さん!日々父なる神に近づきますようにお祈りいたします。日々父なる神様と共にいますように。そして、聖なる主の日を真をもって神と共に歩みますようにお願いいたします。そうすれば、神様が私たちの手を取ってくださいます。その瞬間、御手にある勢いと力が、皆さんを大いなる者とし、強くする神様の御わざが私たちに伝わってくるのです。「私は常にあなたと共にあり、あなたは私の右の手を保たれる。」(詩篇73:23)
日本ナザレン教団 赤坂教会
|