25   いつもふたりで (2007.05.05)
『いつもふたりで』 マルコ 6:7-13
 
今週の聖書箇所は、イエスさまが12弟子を派遣する場面です。
マタイ10章、ルカ9章にも同様の記述があります。
また、ルカ10章では、これに続く70人の弟子の派遣も書いてあります。
 
この派遣の目的は明確でした。
それから、神の国を宣べ伝え、病気を直すために、彼らを遣わされた。(ルカ9:2)
神の国を述べ伝えるとは、霊的な範疇です。
病気を直すのは、肉的な範疇です。
また、見えないところと見えるところと言い換えることもできるでしょう。
信仰生活と日常生活と言うこともできます。
つまり、人生のすべての面に渡っての、神様のメッセージを伝えるために弟子たちは使わされたのです。
 
そのメッセージは、救い主の赦しと解放、癒しと愛、祝福です。
弟子たちの派遣の目的はここにあったのです。
彼らは、神様の愛への招待状として、また、紹介状として遣わされたのです。
しかも、杖一本をもって、つまり、神様だけを頼りにして行くようにと指示を受けた派遣だったのです。
まるで、モーセが神様の指示によって、杖を握って出発したかのようにです。
 
現代の私たちに与えられている使命も同じです。
私たちは、神様の愛への招待状として、紹介状としてこの世に遣わされているのです。
伝道するしないは二の次です。
神様とともに、それぞれに遣わされた場所、家庭や職場などでイキイキと生きることが大切なのです。
 
また、十二弟子を呼び、ふたりずつ遣わし始め、(マルコ6:7)
その後、主は、別に七十人を定め、・・(中略)・・ふたりずつ先にお遣わしになった。(ルカ10:1)
弟子たちは、いつもふたりで派遣されました。
それは、弟子たちが力強く働くためです。
 
伝道者の書4:9-12には、次のようにあります。  
ふたりはひとりよりもまさっている。ふたりが労苦すれば、良い報いがあるからだ。
どちらかが倒れるとき、ひとりがその仲間を起こす。
倒れても起こす者のいないひとりぼっちの人はかわいそうだ。
また、ふたりがいっしょに寝ると暖かいが、ひとりでは、どうして暖かくなろう。
もしひとりなら、打ち負かされても、ふたりなら立ち向かえる。
三つ撚りの糸は簡単には切れない。
 
イエスさまは、不十分な弟子たちに対して、いつも愛の配慮をしてくれるのです。
マタイ10:2-4を読んでみましょう。
さて、十二使徒の名は次のとおりである。
まず、ペテロと呼ばれるシモンとその兄弟アンデレ、ゼベダイの子ヤコブとその兄弟ヨハネ、
ピリポとバルトロマイ、トマスと取税人マタイ、アルパヨの子ヤコブとタダイ、
熱心党員シモンとイエスを裏切ったイスカリオテ・ユダである。
 
そうです。ここで弟子たちは2人ずつに分けられて書かれているのです。
このチームで派遣されたかどうかは聖書に書いていないので、わかりません。
ただ、私はこのように派遣されたのではないかと考えるのです。
また、その後の使徒パウロの伝道旅行にも、バルナバ・テモテ・シラスたちが、道連れとなっていました。
 
そして神様は、あなたを愛の招待状として派遣するために、道連れを用意しているのです。
派遣は、遠くへ伝道しに行くことではありません。
今いるところで、神様をあらわして生きていることも、神様からの派遣の仕事です。
一人ではできないかも知れません。
が、神様はいつもふたりで歩ませてくれます。
あなたに道連れはいるのです。
12人の弟子に、70人の弟子に、パウロにいたように、あなたにも神様は用意しているのです。
あなたにも、思い当たる人がいるでしょう。
 
もし、「私にはそんな人は誰もいない」という人がいたら、その人は恵まれた人です。
 
私はクリスチャンになる前、自慢になりませんが、人間関係を壊すのが得意でした。
ですから、身から出たさびなのですが、よく孤独を感じていました。
そんな時、イエスさまはこう語りかけてくれたのです。
「見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」(マタイ28:20)
どんなに孤独だと思うときも、イエスさまは私たちを一人にしないのです。
いつも、イエスさまとふたりでいられるのです。
 
誰も道連れがいないと感じるとき、その人の道連れはイエスさまなのです。
もちろん、イエスさまは、道連れがいる人とも一緒にいます。
でも、道連れがいない人は、イエスさまと水入らずの旅ができるのです。
私たちは、遣わされたところで、イキイキと神様の愛の招待状として生きていきましょう。
仲間と歩んでいく人も、イエスさまと水入らずの旅の人も。
 
 
イエスさまはあなたを、神様の愛の招待状として、紹介状として、この世に遣わしました。
この派遣は、決して孤独な派遣ではありません。
どんなに孤独だと思うときでも、イエスさまはあなたと一緒にいるのです。
そう、「いつもふたりで」なのです。



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