45   祈りなさい。賛美しなさい。(ラブレター19 2007.09.01)
あなたへのラブレター 19
『祈りなさい。賛美しなさい。』 ヤコブ 5:13-18
 
ヤコブの手紙は、信仰生活の倫理的、実践的な教えが強調されています。
「御言葉を聞いて実行しなさい。行ないのともなわない信仰は死んだ信仰だ。」とか、
「舌を(言葉を)制御しなさい。」とか、少し厳しく感じる書簡でもあります。
皆さんの中でも、この書簡の好き嫌いは分かれるところでしょう。
 
さて、今週の聖書箇所は、この手紙の最終盤です。
ここをすぎると、残りはあとたったの2節です。
今週は、13節を中心に御言葉を開いていきましょう。
「あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。その人は祈りなさい。
喜んでいる人がいますか。その人は賛美しなさい。」(13節)
 
ヨハネの手紙に、「喜び」という言葉は3回出てきます。
私の兄弟たち。さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい。(1:2)
あなたがたは、苦しみなさい。悲しみなさい。泣きなさい。あなたがたの笑いを悲しみに、喜びを憂いに変えなさい。(4:9)
以上の2回は、どちらかというと、受け入れられない、受け入れたくない喜びのイメージですね。
 
ところが、最後の3回目、今回の箇所は違います。
明るく、積極的な感じを受けます。
それはなぜでしょうか。
その秘密は、ここにあるようです。
「あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。その人は祈りなさい。」(13節)
 
あなたが少年だった頃のことを考えてください。
外はとても暑くて、喉がからからです。
帰宅して、台所にいるお母さんに向かって、「ただいま」のあと、何と言いますか。
「お母さん、のど渇いたよ!」
多くの場合、こう言いますね。
しかし、これでは次のような反応が返ってきてしまいます。
「ああ、そうね。外暑かったもんね。のど渇くよね。」
 
そうではなくて、私たちはこう言うべきです。
「お母さん、水ちょうだい。」
「はい、どうぞ。」
あなたは水を得て、のどの渇きを癒せるのです。
 
現実問題としては、お母さんはあなたの気持ちを察して、どちらも水を得られるでしょう。
しかし、より明確に自分の思いを伝えることは、私たちにとっていいことでしょう。
 
人間の親でも、私たちの要求を聞いてくれて、それに報いてくれます。
ましてや、神様は生きて働く神様です。
聞いてくれないはずかありません。
祈りは単なる気休めや、形だけの宗教儀式ではありません。
生きた神様との会話なのです。
力ある神様は、あなたの祈りに必ず答えてくれるのです。
 
もちろん、祈りの答えは、人間の思い通りでないときもあります。
神様の最善がなされるのです。
幼い子どもが、「暑いからビールちょうだい。」と言っても、賢い親はビールを与えたりはしません。
それが最善とはいえないからです。
親が子を思うのと同じに、そして、それ以上に完璧な神様は、私たちへ最善を用意してくれているのです。
 
だから、「祈りなさい。互いに祈り合いなさい。」なのです。
これは、すべての人に与えられた、神様の子としての特権です。
イエスさまの十字架によって回復された特権です。
一部の特別な祈りの人にだけ与えられたものではありません。
「エリヤは、私たちと同じような人でしたが、」(17節)とある通り、すべての人に与えられた特権なのです。
 
祈りの力は、祈る人の力ではありません。
私たちを愛してやまない、全能の父なる神様の力です。
疑わないで祈れば、信仰を持って祈れば、答えはあるのです。
だからこそ、「あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。その人は祈りなさい。」(13節)なのです。
 
そのとき、「喜んでいる人がいますか。その人は賛美しなさい。」(13節)が現実のものとなります。
神様の愛に対して、喜びがあふれ、心のそこから賛美が生まれるのです。
 
苦しみの中で祈りを通し神様と会話し、喜びの中で賛美を通し神様と会話するのです。
もしも、生きた神様が一緒にいないのなら、苦しみは絶望へ向かいます。
もしも、生きた神様が一緒にいないのなら、喜びは傲慢へと向かいます。
しかし事実、苦しくても嬉しくても、あなたはいつも神様と一緒なのです。
苦しみの中で絶望することなく、喜びの中でのぼせ上がることもない、希望ある、しかも地に足の着いた人生があなたのものとなるのです。
それは、雨の日も晴れの日も、どんなときも喜べる人生です。
 
明日はゴスペルハウスの祈り会と日系キリスト教連盟主催の賛美集会があります。
まさに、「祈りなさい。賛美しなさい。」の1日です。
生きた神様との交わりを、しっかりと体験していきましょう。
 
あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。
その人は祈りなさい。
喜んでいる人がいますか。
その人は賛美しなさい。
祈りましょう。
賛美しましょう。
この喜びの人生は、あなたのものなのです。



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