あなたへのラブレター 23
『みこころの奥義』 エペソ 1:1-14
エペソ人への手紙は、「手紙の女王」とも呼ばれています。
他の多くのパウロの書いた手紙が、時間のない中で書いたのに比べて、じっくりと時間をかけただけあって、神学的にも文学的にも、女王の名にふさわしく、すばらしい手紙になっています。
ゴスペルハウスの礼拝の最後の祝祷も、現在はエペソ書の巻末(6:23-24)です。
エペソ人への手紙の主題は、「世界のすべての人たちが、救い主イエスさまにあって、一つに集められる。」です。
世界が神様の一つの家族になるのです。
巻末の祝祷も、全世界に対する雄大なスケールの祝祷です。
私は、このテーマに感激します。
クリスチャンの人も、そうでない人も、教会に行けている人も、行くことができないでいる人も、みんな関係なく神様の愛の受け手なのです。
教会に行けなくなっちゃうことは、よくあることです。
教会のしきたりに疲れてしまうことも、他の人に傷つけられることも、うっかり傷つけてしまうこともあるでしょう。
しかし、確かなことは、イエスさまにあって、神様の家族のメンバーにされているということです。
詩篇第23編にあるように、「主は私の羊飼い」なのです。
教会や牧師につながるのではなく、神様が私たち一人ひとりにつながり、愛してくれるのです。
今週は、その手紙の女王の巻頭部分を開きます。
3〜14節は、日本語の聖書では、15文でできています。(新改訳聖書)
しかし、もともと書かれていたギリシャ語では、長い1文なのです。
この箇所は、パウロが練りに練った、技巧が凝らされた賛美・詩なのです。
しかも、この手紙の主題もはっきり明示してあって(9,10節)、とても重要な箇所、巻頭なのにクライマックスといった趣の箇所なのです。
世界のすべての人たちが、救い主イエスさまにあって、一つに集められるという「みこころの奥義」(9節)は、どのような方法で達成されるのでしょうか。
それは、「イエス・キリストによってご自分(神様)の子に」(5節)することで達成されます。
私たちは、神様のすべての権利・すべての祝福を受ける神様の子どもとして、神様の家族に加えられるのです。
しかも、どら息子、不肖の息子、ふつつかな娘などではありません。
「聖く、傷のない者」(4節)としてです。
聖くというのは、神様のために取り分けられたということです。
傷のない者というのは、神様の前に捧げることができるいけにえの条件です。
つまり、堂々と神様の前に出られる者ということです。
もう私たちは、自分を責める必要はありません。
そして、自分の欠点に甘んじている必要もなくなったのです。
皆さんも同様かも知れませんが、私は、自分の過去を思いかえすとき、この奥義に値しない自分に愕然とします。
しかし、神様はこんな私でさえ、「ご自分の子にしようと」(5節)されたのです。
これは、神様の養子にするということです。
全く新しい戸籍をいただいて、古い自分を脱ぎ、全く新しく生き直せるということです。
自らの醜さを知る者にとっては、すばらしい恵みです。
昨日、私がいただいた1通のメールには、次のようなことが書いてありました。
人は、変化を前にしたとき、次の3つのパターンに分かれる。
1.変わると決断する人。
2.変わらないと決断する人。
3.変わる変わらないと今は決めないと決断する人。
多くの人は、3.変わる変わらないと今は決めないことを決断しながらも、なぜ変われないのかと嘆いている。
聖書はこのような人たちに、次の言葉をプレゼントしています。
「心の一新によって自分を変えなさい。」(ローマ 12:2)
努力精進で手にするのではなく、心の一新で手に入れるのです。
神様からの、一方的な愛の賜物だからです。
私のようなこだわる人間は、さらに問いかけます。
「このような神様の愛に値しない者をなぜ?」
それは、「神は、ただみこころのままに」(5節)、また「神の豊かな恵みによること」(7節)だからです。
愛される根拠は、私たちの側の資格ではなく、神様の愛・神様の計画によるのです。
そして、神様は全世界の人を愛そうと計画しているのです。
もちろん、あなたも例外にはなりません。
この「みこころの奥義」(9節)を、身につけましょう。
神様の愛と恵みと祝福を武具として身につけましょう。
神様の愛に私たちが招かれようとするとき、サタンの声が、私たちを攻撃します。
また、過去に縛られた自分の声や、不用意な他人の声や態度も、私たちを傷つけるでしょう。
その攻撃に打ち勝つために、奥義を身につけるのです。
この愛の武具は、あなたを立たせ、あなたを守り、敵を打ち倒します!
一方的な神様の愛が、今、あなたを神様の子どもとしたのです。
イエスさまの十字架によって、あなたは神様の相続人になったのです。
神様の計画の中に、生きてみませんか。
みこころの奥義を、あなたの人生に迎えませんか。
みこころの奥義の中に、身を置いてみませんか。
あなたの人生を変える、無敵の武具は、もう、あなたの目の前に用意されているのです。
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