34   生まれつき足のきかない男(話そう38 2006.06.17第二礼拝)
イエスさまと話そう38
『生まれつき足のきかない男』 使徒 3:1-10
 
約2000年前、イエスさまの時代の神殿は、ヘロデの神殿と呼ばれています。
構造は、外側から、異邦人の庭・婦人の庭・イスラエルの庭・祭司の庭・至聖所となっていました。
異邦人の庭には誰でも入れますが(イエスさまの宮きよめもここです)、婦人の庭から中には、ユダヤ人しか入れません。
「美しの門」は、異邦人の庭から婦人の庭に向かう門ではないかと言われています。
足のきかない男の人は、この門のところで施しを受けて生きていました。
 
なぜ彼はここにいたのでしょうか。
ここにいれば、神殿に礼拝に来る信心深い人(または、それらしき人)から施しを受けやすかったのです。
また、彼はそれ以上入ることもできなかったのです。
彼は生まれつき足がききませんでした。
当時のユダヤでは、罪の結果そうなったと考えられており、彼は生まれつき呪われた者とみなされていました。
ですから彼は、これより奥に入ることができなかったのです。
 
足がきかないことから、彼は自分を呪われた者と考えざるを得ませんでした。
神様から祝福されていないことを受け入れるしかありませんでした。
自分の祝福がないものですから、他人の祝福のおこぼれで生きていくしかないと考えざるを得なくなっていました。
これらは真実ではないのですが、状況からそう考えざるを得なかったのです。
 
そこにペテロとヨハネがやって来て、彼はいつものように施しを求めました。
しかし、ペテロの答えは「金銭はない」でした。
目が合ったのに、この答えでは、彼はがっかりしたことでしょう。
しかしペテロは続けます。
「イエス・キリストの名によって、歩きなさい。」
名前は、力と権威を表します。
人格の実在の証明でもあります。
 
私は以前、大手の学習塾に勤めていたのですが、あるとき、社長に呼ばれました。
何のことかと思っていくと、社長は名刺を渡し、こう言いました。
「坂本君、君はよくがんばってるね。困ったときにはこれを使いたまえ。」
社長の名刺(社長の名前)に何の力があるのかと思いましたが、対外的なトラブルのときには、その名前は本当に力になってくれました。
 
しかも、今回はただの強力な社長ではなくて、全知全能の救い主の名前なのです。
力がないわけがありません。
 
「イエス・キリストの名によって、歩きなさい。」
キリストは、神様からの救い主という意味です。
歩きなさいとは、歩けない人生・呪われたと考えていた人生からの解放の言葉です。
つまり、「神様は、あなたを呪っていない」という宣言です
そして、ただ宣言するだけでなく、力あるイエスさまの名前は、このことを実現したのです。
彼は立ち上がり、歩いきました。
 
この瞬間、彼は2つのものを失いました。
1つは「呪われた人生」、もう1つは「施し(生活の糧)」です。
このような状況にあって、私たちは、ついつい否定的に考えがちです。
「ああ、明日からどうやって食べていこう。施しはもうもらえないし・・・」
そして、祝福を失ってしまいがちです。
 
しかし、彼は違いました。
呪われた人生からの解放の喜びが大きかったのです。
そして、イエスさまの愛に激突したからです。
愛は恐れを消します。
「悲しむ者は幸いです。その人は慰められるからです。」(マタイ5:4)の御言葉が、ここに実現しました。
 
そして彼は、ペテロたちといっしょに神様の前に賛美しに出かけて行きました。
もちろん、美しの門を通ってです。
それは、決して通ることのできなかった門でした。
彼の人生に、今まで立ちはだかっていた門でした。
 
あなたの人生の「美しの門」、決して通ることのできない門は何ですか。
イエスさまの力ある愛を受けて、その門の向こう側へ行きましょう。
人生を変えるキリストとの出会いは、あなたのために用意されています。
イエス・キリストの名によって、通ることのできなかった門は、もう、あなたの前に開け放たれているのです。
さあ、喜びにあふれて、歌いながら、踊りながら、神様の前に出ましょう。
 
あなたのためにお祈りしています。



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