詩篇に楽しもう 04 
『詩篇第138篇』 詩篇第138篇 
  
この詩篇には、「ダビデによる」という但し書きがついています。 
ダビデは、サウル王に続くイスラエル2代目の王で、もともとはベツレヘムのエッサイの末の息子でした。 
小さい頃は羊飼いをしていましたが、神様に選ばれて王になったのです。 
王になったのは30歳(紀元前1010年頃)で、40年間(ヘブロンで7年間、エルサレムで33年間)王位にありました。 
  
詩篇150篇の中で、73個にはダビデの名が冠されていますが、すべてがダビデの作というわけではありません。 
しかし、多くはダビデの作か、起源をダビデとするものと考えられています。 
この詩篇138篇は、バビロン捕囚からの解放・帰還後の詩篇ですから、紀元前530年ごろでしょう。 
もちろん、ダビデはその頃生きてはいませんから、ダビデの直接の作品ではないと思われます。 
  
ユダヤ人にとって、バビロン捕囚からの解放・エルサレムへの帰還という出来事は、出エジプトに負けない大事件でした。 
神様の力の確かさと、その力ある神様がともにいてくれるという体験をしたのです。 
そして、神様の約束への真摯さ、誠実さを確かに実感したのです。 
この神様への、そして、神様の約束への感謝があふれる詩篇がこの138篇なのです。 
そこには、信頼があり、神様の臨在の確かな実感があるのです。 
  
彼らが感謝した「神様の約束」の主権者は、もちろん神様です。 
人間は主権者ではなく、約束を受ける者です。 
神様主権の約束、それは人間を神様の奴隷にするものではなく、自由にするものです。 
悲しませるのではなく、喜ばせるものです。 
感謝にあふれさせるものなのです。 
  
現在私たちに与えられている約束は、毎週の聖餐で読んでいる聖書箇所の通り、イエスさまの約束です。 
それは、罪の赦しの約束、神様の子としての永遠のいのちと愛の約束です。 
そして、人間に側に約束を受けるための資格があるのではなく、神様の側に約束を与える主権があるのです。 
約束を信じて受け入れるすべての人に、約束が効力を持っているのです。 
  
神様の約束を、人生の中に受け入れましょう。 
神様は、生きています。 
神様は、真摯で誠実です。 
神様は、あなたを自由にします。 
神様は、あなたに喜びを与えます。 
神様は、あなたを愛しているのです。 
  
生きている神様(の約束)とともに、感謝と喜びにあふれて生きましょう。 
  
あなたのためにお祈りしています。 
 |