53   詩篇 第27篇 (詩篇に楽しもう06 2006.09.16)
詩篇に楽しもう 06
『詩篇第27篇』 詩篇第27篇
 
「あなたのいちばんの願いは、何ですか?」
こう聞かれたら、あなたはどう答えますか。
 
私が中学生のとき、いちばんの願いはサッカー部のレギュラーになることでした。
高校受験を控えたときは、受験の合格がいちばんでした。
高校時代は、ヨットの全国大会に出場すること。
大学生になったら、世界選手権がいちばんの願いでした。
社会人になったら、昇進・収入。
かっこいい車に乗って、そして、女の子にもてること。
これらその時々の「いちばんの願い」は、手に入れた後で、充実感よりもむしろ不安感やむなしさを与えました。
願いがかなっても、満たされない心をよく感じたものです。
 
詩篇第27篇は、ダビデの作品です。
聖書カルタに、「たくさんの歌を作ったダビデ王」と書かれている通り、ダビデはたくさんの歌を作りました。
詩篇150篇のうち、実に73篇にダビデの名が冠されているのです。
ダビデは、イスラエル王国の第2番目の王でした。
もっとも有名な王といっても過言ではありません。
イスラエルの英雄です。
しかし、彼の人生は、決して順風満帆なものではありませでした。
 
彼は8人兄弟の末っ子で、家族からは重んじられませんでした。
王としての選びの油注ぎを受けた後、サウル王の家来になりますが、活躍の結果、サウル王にねたまれ、殺されかけます。
そして、荒野での逃亡生活を余儀なくされます。
サウル王の死後、彼は王になり、たくさんの妻をめとります。
そういった状況の中で、長男アムノンが娘タマルに乱暴(強姦)します。
その報復で、三男アブシャロムがアムノンを殺害。
アブシャロムはクーデターを起こし、ダビデは息子にいのちを狙われることになります。
そして、アブシャロムはダビデの家来によって殺されます。。
晩年の人口調査の件では、神様の怒りを買い、7万人が死ぬ大惨事をも引き起こしました。
 
彼は王で、一見、社会的には成功者にみえますが、プライベートはかなり悲惨な人生だったのです。
息子が娘に乱暴し、息子同士が殺し合い、息子にいのちを狙われ、自分の失敗で7万人もの人々を犠牲にしてしまった。
こんな悲惨な人生を送る人は、そうそういません。
 
こんな失敗だらけのダビデですが、信仰者としても、模範なのです。
大男ゴリヤテを倒すときも、荒野での逃亡生活のときも、王になってからも、彼は神様を信じていました。
もちろん、弱さや罪もたくさんありました。
でも、彼は信仰者としての模範なのです。
何故ならば、彼はいつも神様に立ち返ることができたからです。
そして立ち返るたびに、神様の赦しと憐れみと守りと恵みと力を存分に知った男だったのです。
ダビデは宣言します
主は、私の光、私の救い。だれを私は恐れよう。
主は、私のいのちのとりで。だれを私はこわがろう。(1節)
自分自身の足りなさと、それに対する神様の愛を十分に知っているからこそ、ダビデはたくさんの歌を作ることができたのです。
 
そんなダビデのいちばんの願いは、こうでした。
私は一つのことを主に願った。私はそれを求めている。
私のいのちの日の限り、主の家に住むことを。
主の麗しさを仰ぎ見、その宮で、思いにふける、そのために。(4節)
この4節は、この詩篇の主題で中心です。
彼のいちばんの願いは、主の家(会見の幕屋・神殿)で、神様と共に住むことでした。
それは、神様の臨在を、絶えることなく受け続けることです。
この願いがかなえるものは、永遠になくならない喜び、満たされ続ける喜びです。
かなっても、むなしくならない願いなのです。
 
しかし、現代はもう、会見の幕屋も神殿もありません。
では、私たちはダビデの願った願いを受けることはできないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
イエスさまの十字架によって、私たちは罪赦され、主の宮になることを赦されました。
神様は私たちの中に住むのです。
神様の宮になるために、神様を私たちの人生にお迎えしましょう。
そして、誰かの真似ではなく、あなただけの神様の宮として、自分らしく生きましょう。
弱さもあっていいのです。
失敗もあっていいのです。
そこに、神様の愛が存分にあらわれるのですから。
 
最後にダビデは自分を鼓舞します。
また、これは私たちへの励まし・勧めでもあるのです。
待ち望め。主を。雄々しくあれ。
心を強くせよ。待ち望め。主を。(14節)
 
神様を待ち望みましょう。
主の宮として、神様をお迎えしましょう。
「神様、どうぞ私の心にお入り下さい。」と、今日祈ってください。
もう、あなたは神様の家になります。
神様はあなたの中に住み、あなたは神様の中に住むのです。
あなたは、他の誰にもかえることのできない、神様の宮なのです。
心を強くして、あなたらしく生きていきましょう。
 
 
あなたの、「いちばんの願い」は何ですか?
神様は、あなたのために最高の喜びを用意しています。
永遠の喜び、永遠の愛、永遠のいのちはあなたのものです。
さあ、神様をあなたの人生にお迎えしましょう。
主の宮・主の家に住む特権は、あなたに与えられました。
神様と一緒に、あなたらしく、イキイキと生きていきましょう。
 
あなたのためにお祈りしています。



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