御言葉の旅-365 出発礼拝  
『旅立ち』 創世記 12:1-5 
  
今週の聖書箇所の主人公は、アブラハム(当時は改名前でアブラム)です。 
彼は、「信仰の父」または「神様の友」として知られています。 
もし、彼の人生を一言で表すとすれば、すばり「信仰」でしょう。 
ときは紀元前2090年頃、この箇所は、信仰の父の出発点であり、彼の人生を変える出来事でした。 
  
その後、主はアブラムに仰せられた。 
「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。」(1節) 
神様からの旅立ちの命令です。 
アブラ(ハ)ムはどう答えたでしょうか。 
アブラムは主がお告げになったとおりに出かけた。(4節) 
見事にまっすぐな応答です。 
  
これが、彼の信仰人生のスタートです。 
彼を父祖とするイスラエル民族のスタートでもあります。 
そして、救い主イエスさまを通しての全人類の救いのスタートなのです。 
75歳のアブラハムおじいちゃんの旅立ちの第一歩は、全人類の救いを支える第一歩だったのです。 
  
新約聖書、ヘブル人への手紙にはこうあります。 
信仰によって、アブラハムは、相続財産として受け取るべき地に出て行けとの召しを受けたとき、これに従い、どこに行くのかを知らないで、出て行きました。(ヘブル11:8) 
彼は、理解したから進んだ、のではありません。 
理解したから従った、でもありません。 
これから始まる旅の詳細は、彼はわかっていませんでした。 
しかし、彼は従い、進んだのです。 
幼い赤ちゃんは、ミルクの栄養素もわからずに、ミルクを飲みます。 
「成分分析して、必要とわかってから飲みます」と言う赤ちゃんはいません。 
アブラハムの第一歩、それは赤ちゃんのような素直なものでした。 
  
『御言葉の旅-365』は、いよいよ来週月曜日にスタートします。 
生きた神様の力を体験する旅が始まるのです。 
それは、アブラハムの人生と同じようなものです。 
彼の人生は、生きた神様とともにありました。 
これから何が起こるかわからなくても、彼は旅立ちました。 
そして、私たちも、この旅で何が起きるかわかりません。 
アブラハムのようなまっすぐな応答をして、神様に期待し、信頼して進みましょう。 
この旅の主催者は、神様です。 
あなたを愛する神様なのです。 
  
神様の言葉に従って旅立ったら、どうなるのでしょう。 
「そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。 
あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」(2-3節) 
そう、祝福の人生が始まるのです。 
神様から祝福されるだけでなく、祝福のもとになるのです。 
受身の祝福だけでなく、能動的な祝福の人生がスタートするのです。 
  
「アブラハムは特別だから私には関係ない。」などと思う必要はありません。 
彼は素晴らしい旅立ちをしましたが、この後すぐに大失敗を犯します。(12章11節以降) 
それからも彼の人生には、たくさんの失敗がありました。 
失敗したり、自分自身の醜さに直面したり、旅は順風満帆とは言いがたいものでした。 
彼の旅は、停滞したり、後退したりもしました。 
しかし、神様の約束は変わりません。 
それでも、アブラハムは神様の祝福の受取人なのです。 
なぜなら、神様がアブラハムを選んだからです。 
神様が選んだから、神様にとってアブラハムはふさわしい祝福の受取人なのです。 
  
『御言葉の旅-365』では、あなたが祝福の受取人です。 
イエスさまの十字架によって、アブラハムへの祝福は、あなたの祝福となったのです。 
だから、神様にとって、あなたはふさわしい祝福の受取人なのです。 
神様が主催のこの旅には、神様の保証があります。 
失敗や後退や停滞もあって結構です。 
どうしても聖書が読めないとき、そのときは、旅の道連れのためにお祈りください。 
それも大切な旅の行程です。 
あなたには、ともに旅する道連れがいるのです。 
アブラハムも道連れロトがいたことで、神様の力と祝福を体験する機会がありました。 
  
いよいよ2週間の準備期間を経て、旅立ちのときがきました。 
私のような小心者は、ワクワクすると同時にドキドキ不安もあります。 
皆さんの中にもそういう人がいるでしょう。 
しかし、その不安を超えて、第一歩を踏み出しましょう。 
赤ちゃんのような素直さで、アブラハムのように大胆に。 
神様の力ある生きた言葉によって、祝福はもうあなたのものなのです。 
  
  
さあ、あなたの旅が始まります。 
生きた神様の言葉が、あなたを祝福する旅です。 
あなたが祝福のもとになる旅です。 
へこたれることもあるでしょう。 
醜さに直面して涙することもあるでしょう。 
でも大丈夫、神様の祝福はあなたを離れません。 
あなたを愛する神様が、この旅の主催者なのです。 
  
あなたのためにお祈りしています。 
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