62   旅立ち (御言葉の旅-365 出発礼拝 2006.10.28)
御言葉の旅-365 出発礼拝
『旅立ち』 創世記 12:1-5
 
今週の聖書箇所の主人公は、アブラハム(当時は改名前でアブラム)です。
彼は、「信仰の父」または「神様の友」として知られています。
もし、彼の人生を一言で表すとすれば、すばり「信仰」でしょう。
ときは紀元前2090年頃、この箇所は、信仰の父の出発点であり、彼の人生を変える出来事でした。
 
その後、主はアブラムに仰せられた。
「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。」(1節)
神様からの旅立ちの命令です。
アブラ(ハ)ムはどう答えたでしょうか。
アブラムは主がお告げになったとおりに出かけた。(4節)
見事にまっすぐな応答です。
 
これが、彼の信仰人生のスタートです。
彼を父祖とするイスラエル民族のスタートでもあります。
そして、救い主イエスさまを通しての全人類の救いのスタートなのです。
75歳のアブラハムおじいちゃんの旅立ちの第一歩は、全人類の救いを支える第一歩だったのです。
 
新約聖書、ヘブル人への手紙にはこうあります。
信仰によって、アブラハムは、相続財産として受け取るべき地に出て行けとの召しを受けたとき、これに従い、どこに行くのかを知らないで、出て行きました。(ヘブル11:8)
彼は、理解したから進んだ、のではありません。
理解したから従った、でもありません。
これから始まる旅の詳細は、彼はわかっていませんでした。
しかし、彼は従い、進んだのです。
幼い赤ちゃんは、ミルクの栄養素もわからずに、ミルクを飲みます。
「成分分析して、必要とわかってから飲みます」と言う赤ちゃんはいません。
アブラハムの第一歩、それは赤ちゃんのような素直なものでした。
 
『御言葉の旅-365』は、いよいよ来週月曜日にスタートします。
生きた神様の力を体験する旅が始まるのです。
それは、アブラハムの人生と同じようなものです。
彼の人生は、生きた神様とともにありました。
これから何が起こるかわからなくても、彼は旅立ちました。
そして、私たちも、この旅で何が起きるかわかりません。
アブラハムのようなまっすぐな応答をして、神様に期待し、信頼して進みましょう。
この旅の主催者は、神様です。
あなたを愛する神様なのです。
 
神様の言葉に従って旅立ったら、どうなるのでしょう。
「そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。
あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上のすべての民族は、あなたによって祝福される。」(2-3節)
そう、祝福の人生が始まるのです。
神様から祝福されるだけでなく、祝福のもとになるのです。
受身の祝福だけでなく、能動的な祝福の人生がスタートするのです。
 
「アブラハムは特別だから私には関係ない。」などと思う必要はありません。
彼は素晴らしい旅立ちをしましたが、この後すぐに大失敗を犯します。(12章11節以降)
それからも彼の人生には、たくさんの失敗がありました。
失敗したり、自分自身の醜さに直面したり、旅は順風満帆とは言いがたいものでした。
彼の旅は、停滞したり、後退したりもしました。
しかし、神様の約束は変わりません。
それでも、アブラハムは神様の祝福の受取人なのです。
なぜなら、神様がアブラハムを選んだからです。
神様が選んだから、神様にとってアブラハムはふさわしい祝福の受取人なのです。
 
『御言葉の旅-365』では、あなたが祝福の受取人です。
イエスさまの十字架によって、アブラハムへの祝福は、あなたの祝福となったのです。
だから、神様にとって、あなたはふさわしい祝福の受取人なのです。
神様が主催のこの旅には、神様の保証があります。
失敗や後退や停滞もあって結構です。
どうしても聖書が読めないとき、そのときは、旅の道連れのためにお祈りください。
それも大切な旅の行程です。
あなたには、ともに旅する道連れがいるのです。
アブラハムも道連れロトがいたことで、神様の力と祝福を体験する機会がありました。
 
いよいよ2週間の準備期間を経て、旅立ちのときがきました。
私のような小心者は、ワクワクすると同時にドキドキ不安もあります。
皆さんの中にもそういう人がいるでしょう。
しかし、その不安を超えて、第一歩を踏み出しましょう。
赤ちゃんのような素直さで、アブラハムのように大胆に。
神様の力ある生きた言葉によって、祝福はもうあなたのものなのです。
 
 
さあ、あなたの旅が始まります。
生きた神様の言葉が、あなたを祝福する旅です。
あなたが祝福のもとになる旅です。
へこたれることもあるでしょう。
醜さに直面して涙することもあるでしょう。
でも大丈夫、神様の祝福はあなたを離れません。
あなたを愛する神様が、この旅の主催者なのです。
 
あなたのためにお祈りしています。



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