2   ヤコブのインマヌエル (インマヌエル01 2008.01.05)
新シリーズ:インマヌエル 01
『ヤコブのインマヌエル』 創世記 28:10-22
 
『インマヌエル』という言葉は、元旦のメッセージでもお伝えしたように、「神様が私たちとともにいます」という意味です。
ゴスペルハウスには、いろいろなメッセージのシリーズがありますが、今週から新シリーズとして、インマヌエルを始めたいと思います。
 
聖書の中で、「インマヌエル」という記述は、実は3回だけしかありません。
イザヤ7:14
それゆえ、主みずから、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ。処女がみごもっている。そして男の子を産み、その名を『インマヌエル』と名づける。
イザヤ8:8
ユダに流れ込み、押し流して進み、首にまで達する。インマヌエル。その広げた翼はあなたの国の幅いっぱいに広がる。」
マタイ1:23
「見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)
ですから、シリーズ インマヌエルでは、この3箇所にとらわれずに、「神様が私たちとともにいます」を、よりはっきりと知るために聖書を開いていこうと思います。
 
第1回は、「ヤコブのインマヌエル」です。
双子の兄エサウの弱みに付け込んで長男の権利を得て、さらに父親をだまして兄への祝福をすべて奪ったヤコブは、兄からいのちを狙われて逃げるしかなくなりました。
愛する家族(母親)や故郷から離れて、おじさんのラバンの住むカランへ、たった一人で行くことになったのです。
ベエル・シェバからカランまでは約800キロの道のりです。
到底1日で行ける距離ではありません。
ヤコブは、90キロほど離れたルズの地で、野宿することになりました。
 
私たちの常識から言えば、「自業自得」という言葉がぴったりです。
ヤコブは、自分のずるい卑怯な行動の結果、まったく惨めな状況に陥っているのです。
 
そんな彼に、神様からの約束が与えられました。
夢と言葉は同じ内容を示しています。
それは、「祝福と守り」です。
「見よ。わたしはあなたとともにあり、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あなたをこの地に連れ戻そう。
わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない。」(15節)
神様がともにいることの確約、インマヌエルの約束です。
 
私たちクリスチャンは、ともすると、「神様とともにいるためには、聖くならなければ!」と、気負いがちです。
そして、ヘトヘトになってしまうこともしばしばです。
ヤコブは、双子の兄を陥れ、父をだまし、権利をかすめとりました。
長子の権利をかすめとったということは、長子の人格の強奪です。
霊的に言えば殺人と同じことです。
すべてが自己中心です。
情状酌量の余地はありません。
 
しかし、そんなヤコブに対して、神様は「決して見捨てない」という約束をくれたのです。
ですから、あなたがどんな人であっても、神様はあなたを見捨てることはないのです。
インマヌエルの約束は、あなたの条件によって消えることはないのです。
 
あなたは、「神様がともにいる感じがしない」、「神様がいるならなぜ・・・・・」、そんな風に思うこともあるかも知れません。
このときのヤコブも同じでした。
「まことに主がこの所におられるのに、私はそれを知らなかった。」(16節)
ところが、神様のあわれみによって、ヤコブは気がついたのです。
彼は喜び叫びます。
「こここそ神の家にほかならない。ここは天の門だ。」(17節)
 
そしてあなたにも、天国への門は用意されています。
イエスさまは言われました。
「わたしは門です。だれでも、わたしを通ってはいるなら、救われます。」(ヨハネ10:9)
ヤコブのためだけではなく、あなたのために開かれた天の門があるのです。
 
インマヌエルの約束と天の門は、ヤコブをどう変えたでしょうか。
たしかに彼は元気づけられはしましたが、完全には変わりきれませんでした。
20-22節の彼の言葉の端々には、彼の打算的な、ちょっとずるい性格がにじみ出ています。
しかし、変わり切れなかった彼を、神様は見捨てません。
神様は、もう一度のチャンスをくれる方なのです。
これから20数年の後、彼は神様によって、はっきりと変えられるのです。
 
あなたは、変わり切れない自分を、責める必要はありません。
神様はあなたとともにいます。
神様の門、天国の門は、あなたの前に開かれているのです。
いつもともにいるイエスさまが、その門なのです。
気負うことはありません。
そのままのあなたで、この門を通っていいのです。
 
神様によって、すてきな自分を獲得しましょう。



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