28   荒野の誘惑 (話そう30 2005.07.23)
シリーズ イエス様と話そう30
『荒野の誘惑』 マタイによる福音書 4:1-11
 
今週の聖書箇所で、イエスさまと話しているのはサタンです。
いつもは、イエスさまと話して変えられていった人々を見てきましたが、今週はサタンからの誘惑をイエスさまが受けています。
ここから、私たちに対しての励ましをみていこうと思います。
 
イエスさまがサタンの誘惑を受けたのは、バプテスマのヨハネから洗礼を受けて、公生涯(伝道生活)に入った直後でした。
イエスさまが洗礼を受けたとき、天から「これは、わたしの愛する子、わたしはこれを喜ぶ。」と声がしました。(3章17節)
まさに、栄光と喜びのときです。
大きな大きな記念すべきときです。
その直後に、イエスさまはサタンの誘惑を受けたのです。
 
このことは、私たちがイエスさまを受け入れてキリスト者になったあとも、誘惑を受けるということを表しています。
イエスさまが私たちと同じように洗礼を受け、その直後に誘惑を受けているからです。
しかし、イエスさまが受ける誘惑と、私たちが受ける誘惑とには決定的なちがいがあります。
それは、救い主であるイエスさまは、誘惑に対して失敗が許されないということです。
もし、誘惑に堕ちるならば、全人類の救いが破壊されることになるからです。
しかし、救われた私たちは違います。私たちは失敗も許され、悔い改めるチャンスも与えられているのです。
そして、同じ理由で、私たちは失敗した他の人を裁かないで、赦すこともできるのです。
 
イエスさまは、サタンの誘惑に勝利しました。
サタンの3つの誘惑に対して、すべて聖書の言葉で勝利したのです。
聖書の言葉は神様の言葉です。
聖書は、私たちへの神様からの愛の手紙です。
神様の愛の言葉が、私たちに誘惑からの勝利を与えるのです。
 
3つの誘惑に対するイエスさまの勝利から、私たちは何を学ぶことができるでしょうか。
ここで、3つの誘惑を見ていきたいと思います。
サタンは巧妙な手口を使ってきます。
そしてその目的は、私たちを神様から離れさせることです。自分を拝ませることです。
神様と私たちとの間の愛を破壊することです。
 
第1の誘惑(3節)
ここでわかることは、サタンは神様の力をよく知っているということです。
石をパンにする力が、神様に、そしてイエスさまにあることをサタンは知っているのです。
その上で、「あなたは神の子なのだから、父なる神にパンを祈り求めたらどうか」ではなく「自分の力で石をパンに変え、神の子としての力を発揮したらどうか」と誘惑するのです。
 
それに対してイエスさまは申命記8:3の御言葉を引用して答えます。
これは、肉体はパンで養われるが、霊・魂は神様の言葉でという意味ではありません。
この聖書箇所は、荒野で40年間生活したイスラエルの民に、毎朝神様がマナを降らせて養ったところです。
いのちを支えるのはパン自体の力ではない。
神様の言葉が確かな約束をもって、パンを用いていのちを支えるということです。
肉体も霊も、存在すべてを神様が支えてくださるのです。
その確かな神様の言葉への信頼こそが、私たちに要求されているのです。
 
第2の誘惑(5-6節)
ここでは、サタンは御言葉をよく知っていることがわかります。
第1の誘惑を、神様への信頼で退けたイエスさまに対して、サタンは御言葉を利用して誘惑します。
サタンが引用したのは詩篇91:11-12です。この詩は、神様に信頼する者の歩みを歌ったものです。
しかし、彼はこの箇所を少し変形・省略します。
そして、信頼の詩を、神様を試す詩に書き換えたのです。
御言葉を編集して、意味を正反対にしてしまうのです。
サタンがエバを誘惑したときもそうでした。そして、そのときはまんまと成功したのです。
 
神様を試し、自分の思い通りに動かそうとすることは、神様を奴隷にすることです。
それは神様の主権を奪うことです。
この誘惑に対して、イエスさまは申命記6:16の御言葉で勝利します。
神様を試すことをせず、神様を奴隷とせず、神様の主権に従うことを選んだのです。
イエスさまは、神様の主権に従って、十字架への道を選びました。
そして、神様の主権に従うのなら、私たちは十字架の救いを選び取るのです。
 
第3の誘惑(8-9節)
ここで、サタンは妥協を求めてきます。
富と権力で地上に神の国を打ち立てるようにという提案です。
救いの共同作業の提案です。サタンの力を借りての大リバイバルへの誘惑です。
しかし、もちろん、サタンの約束など、空約束に過ぎません。
 
イエスさまは申命記6:13の御言葉で勝利します。
しかし、その前に「引き下がれ、サタン。」(10節)と宣言しています。
イエスさまは、サタンを退ける権威をもって語られたのです。
そして、今、この権威は私たちに与えられているのです!
もし、私たちがこの世の富の奴隷ならば、この宣言はすることができません。
しかし、私たちはイエスさまの十字架によって、この世の奴隷・罪の奴隷ではなくなったのです。
 
サタンのイエスさまへの攻撃は、これで終わりではありませんでした。
でも、イエスさまは最後まで、勝利し続けました。
それは、私たちの救いのためです。私たちの勝利のためです。
そして、イエスさまは、私たちのために今も祈っているのです。(参照ルカ22:32)
勝利者として、誘惑に勝ちましょう!
試練を通して、さらに光り輝きましょう!
 
イエスさまによって、あなたは勝利者です。
イエスさまの従順によって、あなたは愛の中にいます。
もう、あなたは誘惑に支配されることはありません。
「サタンよ、退け!」と力強く宣言しましょう。
勝利の光の中で、あなたは輝きます。
それは、神様の愛が、あなたを支配しているからです。
 
あなたのためにお祈りしています。



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