06年 1月 1日
「生ける望み」
ペテロの手紙 第1 1章1〜5節
ユダヤ人たちにとって、かつては神の御臨在とは「神の幕屋」
であった。受け継ぐべき資産とは、「約束の地カナン」であった。
しかし、今キリストによって示されている約束とは、目に見えない
ものばかりだ。異境の地に散って寄留者となったユダヤ人たちに
「約束の地カナン」ではなく、「朽ちることも汚れることも、消えて
いくこともない資産」が天に蓄えられているのをどのように見せ
ればよいのだろう。神の御臨在である神の幕屋を見せずに、どう
「新しく生まれる」事を知らせればよいのだろう。ペテロは神に
よって選ばれた人々に、目に見えないものを絶えず伝え知らせ
ていくことが必要であった。彼らは、キリストを信じるがゆえに
迫害を受け、生ける望みを失いかけていたからだ。それゆえ
ペテロは目に見た確かな真実の目撃証人として大胆に語る。
「死者の中からよみがえられたイエス・キリスト!」この動かし
がたい事実こそが、私たち全てに示されている生ける望みの
根拠である。