今日のできごと


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2025/2/27(木)

 

敵対

1.ヘロデとピラトは敵対していた

 イエス・キリストの時代、ヘロデとピラトは敵対していました。
 彼らの統治する領域は、隣接しておりヘロデがガリラヤ地方
 ピラトが、ユダヤとサマリア地方でした。

 どちらもローマ皇帝によって、その支配地域が定められており
 皇帝の指示の元、統治を行っていました。
 隣接地域の統治者間の争いは、いつの時代にもしばしば見られることではあります。

2.ピラトがヘロデにイエスを届けた時、彼らの敵対関係は解消した

 彼らの敵対関係が、具体的にどのようなものであったかは聖書に記されていませんが
 その敵対関係が、解消される時がやってきます。
 ピラトがイエスの出身地がガリラヤだと聞いて、ヘロデにイエスを送り届けた時です。

 これを聞いたピラトは、この人はガリラヤ人かと尋ね、
 ヘロデの支配下にあることを知ると、イエスをヘロデのもとに送った。
 ヘロデも当時、エルサレムに滞在していたのである。
 ルカによる福音書 23章6〜7節

 ヘロデはイエスに対して尋問しますが、イエスは何も答えることをせず
 ヘロデや兵士たちに、嘲られてしまいます。
 その後ヘロデはピラトにイエスを送り返し、その日ピラトとヘロデは仲が良くなるのです。

3.ピラトとヘロデの友好関係はイエスに反逆することで成立した

 ヘロデは、イエスを敵にすることでピラトとの敵対関係を解消し、
 ピラトと仲が良くなっています。
 ピラト自身は、イエスを敵視してはいませんでしたが十字架刑を許可しています。

 このようにして彼らの敵対関係は解消されていますが、それは本来的な友好関係ではなく
 イエスに反対するという、同じ罪の中での友好関係でした。
 ともに仲良く、イエスに反逆していたわけです。

むすび.人間関係の良し悪しは、仲が良いかどうかで判断することはできない

 「仲が良い」ということが、すべて良いことなのではないことがわかります。
 「仲良く犯罪を犯している」のは、どちらも悪い状態です。
 「罪を指摘してその結果、仲たがいをしてしまった」という方が、良い状態なのです。

 ただし罪や悪は憎んでも、罪を犯している人を決して憎んではなりません。
 その人が、ザアカイのように罪から離れればよいだけのことです。
 人間関係の良し悪しは、仲が良いかどうかで判断することはできないのです。

 【今日の聖書】
 この日、ヘロデとピラトは仲がよくなった。
 それまでは互いに敵対していたのである。
 ルカによる福音書 23章12節


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