今日のできごと


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2025/6/25(水)

 

カインは「善悪の知識の木の実」を食べていない

 カインが生まれたのは、アダムとエバが罪を犯した後です。
 アダムとエバには、「善悪の知識の木から取って食べてはならない」という
 神の命令が、与えられていました。

 主なる神は人に命じて言われた。
 「園のすべての木から取って食べなさい。
 ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。
 食べると必ず死んでしまう。」
 創世記 2章16〜17節

 しかしアダムとエバは、悪魔に誘惑されて、それを取って食べてしまったのです。

 女が見ると、その木はいかにもおいしそうで、目を引き付け、賢くなるように唆していた。
 女は実を取って食べ、一緒にいた男にも渡したので、彼も食べた。
 創世記 3章6節

 その結果アダムとエバは、エデンから追放されます。
 追放された後に生まれたのが、カインでした。

 こうしてアダムを追放し、命の木に至る道を守るために、
 エデンの園の東にケルビムと、きらめく剣の炎を置かれた。
 さて、アダムは妻エバを知った。
 彼女は身ごもってカインを産み、「わたしは主によって男子を得た」と言った。
 創世記 3章24節〜4章1節

 当然のことですが、カインはエデンにはいなかったのです。
 エデンの善悪の知識の木など、おそらく見たこともなかったはずです。
 カインは、善悪の知識の木の実は食べていませんでした。

 善悪の知識の木の実を食べたのは、彼の両親のアダムとエバのふたりだけです。
 アダムとエバの息子カインは、善悪の知識の木の実を食べていなかったけれども
 神を畏れず、弟アベルを妬みのゆえに殺してしまうという凄まじい罪を犯しています。

 彼は、その両親の罪を見事に受け継いでしまっているのです。
 アダムとエバが罪を犯した結果その罪は、子供にも受け継がれるようになっていったのです。
 「神を畏れず人をねたんで殺す」という罪の行動は、両親から受け継いだ罪によるものでした。

 悲しいことに、この罪は現在に生きる私達すべての人間にも受継がれています。
 カインのように殺人までには至っていなくても、確かにそのような罪は全員に存在しています。
 条件さえ整えば、私たちもカインと同じように罪を行動に移してしまう可能性があるのです。

 アダムとエバが犯した罪の結果、私たちひとりひとりも
 その凄まじい罪を受継ぎ、その罪を心の中に持つひとりとなってしまっているのです。

 【今日の聖書】
 人は皆、罪を犯して神の栄光を受けられなくなっていますが、
 ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、神の恵みにより無償で義とされるのです。
 ローマの信徒への手紙 3章23〜24節


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