主の言葉は必ず成就する

2020年12月27日

さて、マタンの子シェファテヤと、パシュフルの子ゲダルヤと、シェレムヤの子ユカルと、マルキヤの子パシュフルは、エレミヤが民全体に次のように語ることばを聞いた。
「主はこう言われる。『この都にとどまる者は、剣と飢饉と疫病で死ぬが、カルデア人のところに出て行く者は生きる。そのいのちは戦勝品として彼のものになり、彼は生きる。』
主はこう言われる。『この都は、必ず、バビロンの王の軍勢の手に渡される。彼はこれを攻め取る。』」
そこで、首長たちは王に言った。「どうか、あの男を死刑にしてください。彼はこのように、こんなことばを皆に語り、この都に残っている戦士や民全体の士気をくじいているからです。実にあの男は、この民のために、平安ではなくわざわいを求めているのです。」

エレミヤ書 38章1~4節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 この箇所は、イスラエルがいよいよバビロン王国によって滅びる目前、エレミヤがそのことについて民に警告を与える場面です。

 主は、「この都にとどまる者は、剣と飢饉と疫病で死ぬが、カルデア人のところに出て行く者は生きる。」と言われ、最後まで民に警告を与えられました。それは彼らを主が 憐まれたからです。民の滅びはもうすでに決まっていましたが、主はこの民を惜まれ、命だけは助かって欲しいと思われたのです。

 イスラエルの滅びは、この世の滅びの予表ともとることができます。そして覚えたいのは、主の言葉は必ず成就するということです。

しかし、もしあなたの神、主の御声に聞き従わず、私が今日あなたに命じる、主のすべての命令と掟を守り行わないなら、次のすべてののろいがあなたに臨み、あなたをとらえる。

申命記 28章15節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 主は、主に従わない民に対して怒られ、イスラエルに滅びを宣告されました。主はこのように怒られる方ですが、急に滅ぼされる方ではありません。主は、人を深く愛されているので、警告を与え続けられるお方です。聖書で語られている警告は、全て神様の愛から来ています。そして神様は、今も、永久に変わることのないお方です。主は、聖書の時代だけではなく、今の、世の終わりの時代にも預言者を起こし、警告を与えられています(世の終わりの時代に起こることについて興味のある方は、デイビッド・ウィルカーソン牧師著『幻』を読んでみてください。)

 私達は、なぜ神様に聞き従えないのでしょうか。それは、まず、それが自分にとって不都合なことだからです。また、私達は、物事を自分の良いように解釈してしまいます。自分のことになると周りや現実が見えなくなります。そして、その警告が何か悪い冗談のように思われます。

というのは、人々が健全な教えに耐えられなくなり、耳に心地よい話を聞こうと、自分の好みにしたがって自分たちのために教師を寄せ集め、
真理から耳を背け、作り話にそれて行くような時代になるからです。

テモテへの手紙 第二 4章3~4節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 人間は、物事が現状維持されると思い込むものです。そして滅ぼされる、なんて聞くとそれが悪い冗談のように思えてくるのです。

その人たちはロトに言った。「ほかにだれか、ここに身内の者がいますか。あなたの婿や、あなたの息子、娘、またこの町にいる身内の者をみな、この場所から連れ出しなさい。
私たちは、この場所を滅ぼそうとしています。彼らの叫びが主の前に大きいので、主はこの町を滅ぼそうと、私たちを遣わされたのです。」
そこで、ロトは出て行き、娘たちを妻にしていた婿たちに告げた。「立って、この場所から出て行きなさい。主がこの町を滅ぼそうとしておられるから。」しかし、彼の婿たちには、それは悪い冗談のように思われた。

創世記 19章12~14節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

しかし、神様に聞き従わないと起こることとして、聖書は次のように語っています。

これらすべてののろいが、あなたに臨み、あなたを追いかけ、あなたに追いつき、ついにあなたは根絶やしにされる。あなたが、あなたの神、主の御声に聞き従わず、主が命じられた命令と掟を守らなかったからである。
これらのことは、あなたとあなたの子孫に対して、いつまでも、しるしとなり、また不思議となる。
あなたがすべてのものに豊かになる中で、あなたの神、主に喜んで心の底から仕えようとしないので、
あなたは飢え渇き、裸となり、あらゆるものに欠乏し、主があなたに差し向ける敵に仕えることになる。主はあなたの首に鉄のくびきをはめ、ついにはあなたを根絶やしにされる。
主は遠く地の果てから一つの国を来させ、鷲が獲物に向かって舞い降りるように、あなたを襲わせる。その話すことばをあなたが聞いたこともない国である。
その国は横柄で、老人に敬意を払わず、幼い者をあわれまず、
あなたの家畜が産むものや大地の実りを食い尽くし、ついにあなたは根絶やしにされる。彼らは穀物も新しいぶどう酒も油も、群れの中の子牛も群れの中の子羊も、あなたには少しも残さず、ついにはあなたを滅ぼす。

申命記 28章45~51節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

もしあなたが、この書物に記されている、このおしえのすべてのことばを守り行わず、この栄光に満ちた恐るべき御名、あなたの神、主を恐れないなら、
主はあなたへの災害、あなたの子孫への災害を驚くべき仕方で下される。大きな長く続く災害、長く続く悪性の病気である。
主は、あなたが怖がっていたエジプトのあらゆる悪疫を、再びあなたにもたらされる。それがあなたにまといつく。
主は、このみおしえの書に記されていない、あらゆる病気、あらゆる災害までもあなたの上に臨ませ、ついにあなたは根絶やしにされる。
あなたがたは空の星のように多かったが、少人数しか残されない。あなたの神、主の御声に聞き従わなかったからである。
かつて、主があなたがたを幸せにし、あなたがたを増やすことを喜ばれたように、主は、あなたがたを滅ぼし、あなたがたを根絶やしにすることを喜ばれる。あなたがたは、あなたが入って行って所有しようとしている地から引き抜かれる。
主は地の果てから地の果てまでのあらゆる民の間にあなたを散らす。あなたはそこで、あなたも、あなたの先祖たちも知らなかった、木や石で造られたほかの神々に仕える。
これら異邦の民の間にあって、あなたは一息つくこともできず、足の裏を休める場もない。主はそこで、あなたの心を不安にし、目を衰えさせ、たましいを弱らせる。

申命記 28章58~65節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 そして、主の語られた言葉は必ず成就します。

まことに、あなたがたに言います。これらのことがすべて起こるまでは、この時代が過ぎ去ることは決してありません。
天地は消え去ります。しかし、わたしのことばは決して消え去ることがありません。
ただし、その日、その時がいつなのかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。父だけが知っておられます。

マルコの福音書 13章30~32節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 困難な時代は必ず来ますが、また同時に、神様は私達に逃れの道も用意して下さっています。

御子を信じる者は永遠のいのちを持っているが、御子に聞き従わない者はいのちを見ることがなく、神の怒りがその上にとどまる。

ヨハネの福音書 3章36節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 私達はよく、「信じれば救われる」といった言葉を耳にします。私達日本人は、「信じる」という日本語を聞いて、イエス様が私達の罪の身代わりとなって十字架にかかられたこと、その事実に「同意する」という意味で何となく捉えています。しかし実は、聖書の「信じる」という言葉は、深く辿っていくと「信頼する」という意味の語源にあたります。つまり、「イエス様を信じる」という言葉の本当の意味は、「イエス様に信頼する」ということなのです。

 人はその人を本当に、信頼しているなら、その人がこれをしなさい、と言うなら、それに聞き従うものです。上のヨハネの福音書の御言葉をよく見てみると、「信じる者」と「聞き従わない者」が対比して述べられています。聖書で語っている「信じる」とは、「聞き従う」という言葉に通じているのです。聖書が語っている「信じる」とは、イエス様に「信頼」してイエス様の言葉に「聞き従う」という意味なのです。そして、そのことを行うことこそが、世の終わりの時代にあって、神様が私達に用意して下さっている逃れの道です。

 神様は、昔も今も、私達が神様に聞き従うことを切に願っておられます。

主からエレミヤにあったことばは、次のとおりである。
「主の宮の門に立ち、そこでこのことばを叫べ。『主を礼拝するために、これらの門に入るすべてのユダの人々よ、主のことばを聞け。
イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。あなたがたの生き方と行いを改めよ。そうすれば、わたしはあなたがたをこの場所に住まわせる。
あなたがたは、「これは主の宮、主の宮、主の宮だ」という偽りのことばに信頼してはならない。
もし、本当に、あなたがたが生き方と行いを改め、あなたがたの間で公正を行い、
寄留者、孤児、やもめを虐げず、咎なき者の血をこの場所で流さず、ほかの神々に従って自分の身にわざわいを招くようなことをしなければ、
わたしはこの場所、わたしがあなたがたの先祖に与えたこの地に、とこしえからとこしえまで、あなたがたを住まわせる。
見よ、あなたがたは、役に立たない偽りのことばを頼りにしている。
あなたがたは盗み、人を殺し、姦淫し、偽って誓い、バアルに犠牲を供え、あなたがたの知らなかったほかの神々に従っている。
そして、わたしの名がつけられているこの宮の、わたしの前にやって来て立ち、「私たちは救われている」と言うが、それは、これらすべての忌み嫌うべきことをするためか。
わたしの名がつけられているこの家は、あなたがたの目に強盗の巣と見えたのか。見よ、このわたしもそう見ていた──主のことば──。
だが、シロにあったわたしの住まい、先にわたしの名を住まわせた場所へ行って、わたしの民イスラエルの悪のゆえに、そこでわたしがしたことを見てみよ。
今、あなたがたは、これらのことをみな行い──主のことば──わたしがあなたがたに、絶えずしきりに語りかけたのに、あなたがたは聞こうともせず、わたしが呼んだのに、答えもしなかったので、
わたしの名がつけられているこの家、あなたがたが頼みとするこの家、また、わたしが、あなたがたと、あなたがたの先祖に与えたこの場所に対して、わたしはシロにしたのと同様のことを行う。

エレミヤ書 7章1~14節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

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