終わりの時代の生き方(前編)

2022年7月17日

 ロシアによるウクライナ侵略、そして今拡大しつつあるコロナやサル痘から、世の終わりが近いことがわかります。聖書の黙示録には、戦争や疫病で人類の4分の1が殺される、と書かれています。そして今それが起こりつつあります。

 イエス様は、世の終わりの前兆として、福音が全世界のすべての民族に宣べ伝えられて、それから終わりが来る、と言われました。22年前のアムステルダム2000と呼ばれる、世界伝道者会議は、ギネスブックにも載るほど世界中から代表者が送られた会議でした。そこで宣教の状況が報告され、ほとんどの人が、福音宣教は完了したと言っていました。1990年代まで、世の終わりが12時だとしたら、3分前だと言われていました。そしてその会議の時は1分前でした。そして今、22年が経ち、宣教がもっと進められていきました。このため、終了した、と宣言されて、いつイエス様のご再臨があってもおかしくありません。私達は、そのことを覚えて生活しなければいけません。

 どのように終わりが来るのでしょうか。それは第二ペテロ3章3節から11節に書かれています。

まず第一に、心得ておきなさい。終わりの時に、嘲る者たちが現れて嘲り、自分たちの欲望に従いながら、
こう言います。「彼の来臨の約束はどこにあるのか。父たちが眠りについた後も、すべてが創造のはじめからのままではないか。」
こう主張する彼らは、次のことを見落としています。天は大昔からあり、地は神のことばによって、水から出て、水を通して成ったのであり、
そのみことばのゆえに、当時の世界は水におおわれて滅びました。
しかし、今ある天と地は、同じみことばによって、火で焼かれるために取っておかれ、不敬虔な者たちのさばきと滅びの日まで保たれているのです。
しかし、愛する人たち、あなたがたはこの一つのことを見落としてはいけません。主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。
主は、ある人たちが遅れていると思っているように、約束したことを遅らせているのではなく、あなたがたに対して忍耐しておられるのです。だれも滅びることがなく、すべての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。
しかし、主の日は盗人のようにやって来ます。その日、天は大きな響きを立てて消え去り、天の万象は焼けて崩れ去り、地と地にある働きはなくなってしまいます。
このように、これらすべてのものが崩れ去るのだとすれば、あなたがたは、どれほど聖なる敬虔な生き方をしなければならないことでしょう。

ペテロの手紙 第二 3章3~11節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 このように、世の終わりには、自分の欲望に従って嘲る人々が、「何も変わらない、終わらない」と言う、と書かれています。しかし7節には、「しかし、今ある天と地は、同じみことばによって、火で焼かれるために取っておかれ」ている、とあります。神様が滅びを遅らせておられて、忍耐されて、悔い改めに進むことを望んでおられる、とあるのです。しかし、主の日は盗人のようにやってきて、「天は大きな響きを立てて消え去り、天の万象は焼けて崩れ去り、地と地にある働きはなくなってしまいます。」この天と地は火で焼かれるために取っておいてあるのです。

 私達は、まさか戦争が起こるとは思っていませんでした。もしかすると、ロシアが西側の劣勢にさらされて、核を使うのではないか、と不安視されています。もう歯止めがかからず、核戦争が起こるかもしれません。最初は自制していても、我先にと核を使って、この世界は滅びるかもしれません。また、この世界を滅ぼすことのできる6つのカルデラ火山がある、と言われています。どのような方法であれ、この世界は火で焼かれると書かれています。私達はそのことを心得ていなければなりません。

 神の約束である終末が遅いのは、神様が忍耐しておられて悔い改めを望んでおられるからだ、とあります。このため私達は、主の命令に従い、福音を伝えていく必要があります。聞く聞かないは、その人の自由です。しかし、私達には伝える務めがあることを覚えていきたいと思います。

 また、11節には、「このように、これらすべてのものが崩れ去るのだとすれば、あなたがたは、どれほど聖なる敬虔な生き方をしなければならないことでしょう」とあります。これは終末を生きる私達のために書かれています。これまで、聖書の約束で成就しなかったものはありません。まだ待っている約束もあります。そして今の時代、火で滅ぼされる日は近いです。このため私達は、この世界が火で焼かれることを心に留めて、清い生き方をする必要があります。第一ペテロ4章7節をお読みします。

万物の終わりが近づきました。ですから、祈りのために、心を整え身を慎みなさい。

ペテロの手紙 第一 4章7節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 祈りと御言葉は、信仰生活の両輪です。どちらが欠けても信仰生活がおろそかになります。祈りがなくなると神様とのコミュニケーションが絶たれます。それを妨げるものは私達の行動と心です。そのため「祈りのために、心を整え身を慎みなさい」と書かれています。心を整えなさい、とイエス様は言われています。ルカ21章33節から35節をお読みします。

天地は消え去ります。しかし、わたしのことばは決して消え去ることがありません。
あなたがたの心が、放蕩や深酒や生活の思い煩いで押しつぶされていて、その日が罠のように、突然あなたがたに臨むことにならないように、よく気をつけなさい。
その日は、全地の表に住むすべての人に突然臨むのです。

ルカの福音書 21章33~35節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 天地が消え去る時に、「あなたがたの心が、放蕩や深酒や生活の思い煩いで押しつぶされていて、その日が罠のように、突然あなたがたに臨むことにならないように、よく気をつけなさい」とあります。放蕩や深酒は、クリスチャンはしないと思います。しかし、生活の思い煩いで押しつぶされる、ということはあります。これもしないといけない、あれもしないといけない、あれも上手くいかないと言って、生活の思い煩いで押しつぶされることがないようにしなければいけません。

 私が最近経験したことですが、色々なことが入院してからも起こります。でも自分で思い悩まなくても、祈るとすべて解決されるのです。ともかく、生活の思い煩いで押しつぶされることを避けて祈っていくことが大切です。クリスチャンでも、生活の思い煩いで押しつぶされて、祈れない人は多いです。しかし、身を慎むこと、すなわち、この世の人たちにとっての快楽を楽しむのではなく、良いことを選択していくことが大切です。

 祈りは神様との唯一のコミュニケーションです。祈りがなくなれば、どんなに素晴らしいクリスチャンでも信仰が失われます。それゆえ、絶えず祈りなさい、と聖書にかかれています。

 また、感謝を持って祈っていくことはとても大切です。ダニエルは日に3度ひざまずいて、神様に感謝を捧げていた、と聖書にかかれています。しかしその時、ダニエルにとってはとても感謝できるような状況ではありませんでした。虎の穴に投げ込まれるような、危機的な状況で、感謝の祈りが捧げられていたのです。同じように感謝を持って祈っていくことが、終末を生きる私達にとっても大切なことです。

 祈りを妨げる色々な問題に押しつぶされたり、身を慎まず快楽を愛する生活を避ける必要があります。そして、感謝を持って、いつでも祈っていきたいと思います。イエス様は、次のように言われました。

わたしはあなたがたに新しい戒めを与えます。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。

ヨハネの福音書 13章34節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 イエス様は、「わたしはあなたがたに新しい戒めを与えます。互いに愛し合いなさい。」と命じられました。イエス様は、ご自身が十字架にかかられるとき、ご自分を見捨て、否定し、逃げてしまった人のためにとりなし、赦し、愛し、受け入れられました。同じように私達も互いに愛し合う必要があります。

 私達が理不尽なことをされたり、悪口を言われたりすることは多々あります。しかし、赦してその人のために祈ることが互いに愛し合うことを実践することです。愛は寛容である、とあるように、赦すことはイエス様の本質です。これは第一に来る本質で、大切なことです。

 たとえその人がどんなに悪かったとしても、私達が神様に負っていた額が6千億円であったとしたら、その人が私達に負っている額は100万円程度です。人を赦さなければ神様も赦されないと、はっきりと聖書に記されています。人を赦さなければ地獄に行くということを、私達は受け入れなければなりません。ある人は、このことは神学的に受け入れられないと言っています。しかし、聖書の御言葉に神学が先立つことはありません。

 互いに愛することは、第一に赦していくことです。8節には「愛は多くの罪をおおう」とあります。愛は赦し合うことであり、赦さなければ仕返しをしようとして、私達は罪を犯すことになります。それによって、相手はさらに攻撃を続けていくことになり、その人も罪を犯します。赦すことは、自分が犯す罪からも、また相手が犯す罪からも守ることになるのです。

 また9節には「不平を言わないで、互いにもてなし合いなさい」とあります。不平を言って時間を取るのではなく、赦し、祈っていくことを主は喜ばれます。神様が私達を赦してくださったことはとても大きいものです。互いに愛し、赦し合うことを特に実践していきたいと思います。来週この後半をお話します。

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