主は守り、報いてくださる

2021年1月3日

さて、マタンの子シェファテヤと、パシュフルの子ゲダルヤと、シェレムヤの子ユカルと、マルキヤの子パシュフルは、エレミヤが民全体に次のように語ることばを聞いた。
「主はこう言われる。『この都にとどまる者は、剣と飢饉と疫病で死ぬが、カルデア人のところに出て行く者は生きる。そのいのちは戦勝品として彼のものになり、彼は生きる。』
主はこう言われる。『この都は、必ず、バビロンの王の軍勢の手に渡される。彼はこれを攻め取る。』」
そこで、首長たちは王に言った。「どうか、あの男を死刑にしてください。彼はこのように、こんなことばを皆に語り、この都に残っている戦士や民全体の士気をくじいているからです。実にあの男は、この民のために、平安ではなくわざわいを求めているのです。」
するとゼデキヤ王は言った。「見よ、彼はあなたがたの手の中にある。王は、あなたがたに逆らっては何もできない。」
そこで彼らはエレミヤを捕らえ、監視の庭にある王子マルキヤの穴に投げ込んだ。彼らはエレミヤを綱で降ろしたが、穴の中には水がなく、あるのは泥だったので、エレミヤは泥の中に沈んだ。
王宮にいたクシュ人の宦官エベデ・メレクは、エレミヤが穴に入れられたことを聞いた。また、そのとき王はベニヤミンの門のところに座っていたので、
エベデ・メレクは王宮から出て行き、王に告げた。
「わが主君、王よ。あの人たちが預言者エレミヤにしたことは、みな悪いことばかりです。彼らはあの人を穴に投げ込みました。もう都にパンはありませんので、あの人はそこで飢え死にするでしょう。」
すると王は、クシュ人エベデ・メレクに命じた。「あなたはここから三十人を連れて行き、預言者エレミヤを、まだ死なないうちに、その穴から引き上げなさい。」
エベデ・メレクは人々を率いて、王宮の宝物倉の下に行き、そこから着古した衣服やぼろ切れを取り、それらを綱で穴の中のエレミヤのところに降ろした。
クシュ人エベデ・メレクはエレミヤに、「さあ、古着やぼろ切れをあなたの脇の下の綱に当てなさい」と言ったので、エレミヤがそのとおりにすると、
彼らはエレミヤを綱で穴から引き上げた。こうして、エレミヤは監視の庭にとどまった。

エレミヤ書 38章1~13節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 この時代は着々と世の終わりに近づいています。全ては神様の御心のままに動いているのです。聖書の預言で示されているイスラエルの建国は既に成就しました。そして、ロシアなどの連合軍がエルサレムを包囲するといった預言も、これから必ず成就します。全ては聖書の預言通りになります。このため、私達は御言葉に真剣に向き合うことが必要です。

 主は、前もって起こることを私達に知らせてくださいます。しかし、人間は不都合なことを受け入れられません。それが冗談のように思えて信じられないのです。しかし、主の御言葉は必ず成就します。

 上の御言葉の通り、エレミヤは主の言葉を正確に取り次ぎました。しかし人々はエレミヤの語った言葉が気に入らず、エレミヤを殺そうとしました。王は、「見よ、彼はあなたがたの手の中にある。王は、あなたがたに逆らっては何もできない」と言いました。これは「あなたがたの好きにしなさい」という意味です。そこで人々はエレミヤを捕らえて穴に投げ込みました。

 王宮にいたクシュ人の宦官エベデ・メレクは、このことを聞き、王に進言し、エレミヤを何とか助け出そうとしました。するとその心が変えられたので、王はエベデ・メレクに、エレミヤを助けるよう命じました。

 エベデ・メレクは、着古した衣服やぼろ切れを取り、それらを綱で穴の中のエレミヤのところに降ろし、エレミヤに、「さあ、古着やぼろ切れをあなたの脇の下の綱に当てなさい」と言いました。これはエレミヤを穴から引き上げる際に、エレミヤの身体を傷つけないようにするための、エベデ・メレクのエレミヤに対する最大限の配慮です。

 主は、ご自分を愛される者を守られます。実は、イエス・キリストを信じる者が殉教することは、その人にとって、特別な特権です。殉教する人は天国で特別な地位があります。しかしそうは言っても、主は、私達の使命がこの地上にある限り、私達を守られます。そして主にある労苦には必ず報いがあるのです。

キリスト・イエスにあって敬虔に生きようと願う者はみな、迫害を受けます。

テモテへの手紙 第二 3章12節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

世があなたがたを憎むなら、あなたがたよりも先にわたしを憎んだことを知っておきなさい。
もしあなたがたがこの世のものであったら、世は自分のものを愛したでしょう。しかし、あなたがたは世のものではありません。わたしが世からあなたがたを選び出したのです。そのため、世はあなたがたを憎むのです。
しもべは主人にまさるものではない、とわたしがあなたがたに言ったことばを覚えておきなさい。人々がわたしを迫害したのであれば、あなたがたも迫害します。彼らがわたしのことばを守ったのであれば、あなたがたのことばも守ります。
しかし彼らは、これらのことをすべて、わたしの名のゆえにあなたがたに対して行います。わたしを遣わされた方を知らないからです。

ヨハネの福音書 15章18~21節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

これは、『彼らはゆえもなくわたしを憎んだ』と、彼らの律法に書かれていることばが成就するためです。

ヨハネの福音書 15章25節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

そのとき、人々はあなたがたを苦しみにあわせ、殺します。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての国の人々に憎まれます。

マタイの福音書 24章9節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 私たちにとっても、エレミヤと同じように、イエス様の御言葉を信じるがゆえに、憎まれ、迫害を受けることは起こります。そのことをしっかりと理解する必要があります。そして私達は、そのことについて絶望しなくても良いのです。

王の心は、主の手の中にあって水の流れのよう。主はみこころのままに、その向きを変えられる。

箴言 21章1節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 エレミヤを穴に投げ込む決定を下した王の心は、神様によって変えられ、エレミヤは穴の中から助け出されました。そして以下の御言葉からも、神様の特別な祝福がエレミヤに与えられたことがわかります。

バビロンの王ネブカドネツァルは、エレミヤについて、親衛隊の長ネブザルアダンを通して次のように命じた。
「彼を連れ出し、目をかけてやれ。何も悪いことをするな。ただ彼があなたに語るとおりに、彼を扱え。」

エレミヤ書 39章11~12節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 バビロンの王ネブカドネツァルはエルサレムを滅ぼした王様です。民が捕囚に連れて行かれた時も、神様によって、敵を通して特別な祝福がエレミヤに与えられたのです。

彼がわたしを愛しているからわたしは彼を助け出す。彼がわたしの名を知っているからわたしは彼を高く上げる。
彼がわたしを呼び求めればわたしは彼に答える。わたしは苦しみのときに彼とともにいて彼を救い彼に誉れを与える。
わたしは彼をとこしえのいのちで満ち足らせわたしの救いを彼に見せる。」

詩篇 91篇14~16節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

信仰によって、モーセは成人したときに、ファラオの娘の息子と呼ばれることを拒み、
はかない罪の楽しみにふけるよりも、むしろ神の民とともに苦しむことを選び取りました。
彼は、キリストのゆえに受ける辱めを、エジプトの宝にまさる大きな富と考えました。それは、与えられる報いから目を離さなかったからでした。

ヘブル人への手紙 11章24~26節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 この世においては、労苦があります。しかし、主は愛される者を特別に守られますし、この世の労苦には必ず報いがあります。

イエスは言われた。「まことに、あなたがたに言います。わたしのために、また福音のために、家、兄弟、姉妹、母、父、子ども、畑を捨てた者は、
今この世で、迫害とともに、家、兄弟、姉妹、母、子ども、畑を百倍受け、来たるべき世で永遠のいのちを受けます。

マルコの福音書 10章29~30節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 イエス・キリストを信じる私達が、家族、友人、同僚、また近所の人から迫害を受けることは必ずあります。そして、イエス様のために捨てなければならないことは地上には確かにあります。しかし、迫害の中で、イエス様のために捨てなければならなかったものの100倍を天国で受けることが、私達には約束されているのです。

ですから、私の愛する兄弟たち。堅く立って、動かされることなく、いつも主のわざに励みなさい。あなたがたは、自分たちの労苦が主にあって無駄でないことを知っているのですから。

コリント人への手紙 第一 15章58節
聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会

 私達は、批判に対しても固く信仰に立っていく必要があります。人の賞賛というものは、実は風のように流されやすく、ころころと変わるものです。人は色々なことを好き勝手に言うものですから、人の言うことに左右されることのないようにしたいと思います。

 そして、苦難は主が与えてくださるチャンスであると、考えるべきです。なぜなら、主にある労苦を全て主は覚えていてくださり、主にある報いは大きいからです。

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