ハートフル・メッセージ17:ことばの力(暴力)

ことばの力(暴力)

ことばは、目には見えませんが人を傷つけることもできれば、生かすこともできます。故意に人を傷つけるけることもあれば、無意識にことばで人を傷つけるけることもあります。親が子どもに言ってはならないことばに「はやく、はやく」ということばがあります。親は自分の都合や時間に間に合わせて、つい「はやく、はやく」と言ってしまいますが、そのことばを言われた子どもはどのように考えるでしょうか。子どもは「自分はのろまで悪い子だ」と考えます。それが頻繁に言われ続けると、自分は本当にのろまで悪い子だと思い込み、それがそのままその子の性格になると言われています。また、「だめだ、だめだ」といつも親に否定されて育てられると、ネガティブで自分ではなにも決められない、優柔不断な子に育つと言われています。生まれつきの性格もあるでしょうが、多くの場合、子どもの性格は親のことばや行動によって、子どもの頃に刷り込まれる場合が多くあります。

子どもがテストで90点を取ったとします。子どもは親に褒めてもらおうと報告しますが、その時、親が「もう少しで100点だったのに」と否定的なことばで返したとしたら、子どもはどう思うでしょうか。次に100点を取ろうと頑張る子もいますが、多くの子は、自分自身を否定されたように思いやる気を失くしてしまいます。

また、点数だけでその子を評価していると、子ども自分自身も点数で自分を評価するようになってしまいます。点数が良い時はいいですが、点数が伸び悩むと親に嫌われると思い、一生懸命勉強して良い点を取ろうと頑張るようになります。親はそれを見て喜び、さらにハードルを高くします。そのような関係が続くといつか破綻を招くことになります。子どもは親に気に入られようと頑張りますが、そこで限界に達すると、自己否定に陥り、不登校や引きこもりを招くことになります。子どもが親に望むことは、点数ではなく自分の存在自体を愛されることです。どんな点をとろうと失敗しても見捨てないで受け入れられることです。それによって心に安心感を持ちバランスの良い性格を築くことができるのです。

神様の愛は「無条件の愛」と言われています。それは、罪を犯し不完全な者をも愛する愛です。神様は立派な者、正しい者、完全な者だけを受け入れる神ではありません。そのままのあなたを愛する神様です。ぜひ、一度、教会にお越しください。お待ちしております。