神の裁きとノアの箱舟

創世記6章1節~12節

今年の新年から創世記を学んでいます。神は六日間で天地すべてを創造され、それを見て満足されました。また、神は地上を管理する者として、ご自身に似せて人を創られました。神はアダムをエデンの園に住まわせ、善悪の木の実からは取って食べてはならないと戒めを与えました。しかし、アダムとエバは蛇(サタン)に誘惑され、神との約束破り罪を犯してしまいました。その結果、二人はエデンの園から追い出されてしまいました。アダムとエバの子カインは弟アベルに嫉妬し彼を殺してしまいました。その事でカインはさらに神から遠く退けられ、カインの子孫は自分たちの欲望を満たす社会を作り上げました。神は、カインとアベルを失ったアダムとエバに、もう一人の子セツを与えました。セツの子孫は神の名を呼ぶ種族となりました。

1、人間の罪の増大

 創世記6章1節2節「さて、人が大地の面に増え始め、娘たちが生まれたとき、神の子らは、人の娘たちが美しいのを見て、それぞれ自分が選んだ者を妻とした。」とあります。「神の子ら」と「人の娘たち」の解釈は、幾つかあります。しかし、聖書の流れから考えると「神の子ら」がセツの子孫を表し、「人の娘たち」がカインの子孫を表していると考えるのが自然な感じがします。セツの子孫は神を信じる人々でしたが、カインの子孫たちの美しさに引かれ、カインの子孫と交わるようになり、信仰が失われ悪が増大したものと考えられます。3節「そこで、主は言われた。『わたしの霊は、人のうちに永久にとどまることはない。人は肉にすぎないからだ。だから、人の齢は百二十年にしよう。』」神が創造された世界は素晴らしい世界でしたが、人間の罪のゆえに悪が増大し、神は人の罪のゆえに地上を洪水で滅ぼすことを決心されたのです。

2、ノアとその家族

地上に悪が増大し、神は心を痛めましたが、ノアだけは神の心にかなった者でした。9節「ノアは正しい人で、彼の世代の中にあって全き人であった。ノアは神とともに歩んだ。」

とあります。ノアの正しさは、倫理的な正しさではなく、神のことばに忠実に従う信仰的な正しさでした。世の人々は、神から離れ、自分の欲望に従って生きていました。神はそんな人間の姿を見られ、心を痛まれ地上を滅ぼす決心をされたのです。13節「神はノアに仰せられた。『すべての肉なるものの終わりが、わたしの前に来ようとしている。地は、彼らのゆえに、暴虐で満ちているからだ。見よ、わたしは彼らを地とともに滅ぼし去る。』」神がノアに命じられたのは、長さ150m、幅25m、高さ15mの巨大な船の建造でした。今のように、機械がある時代ならともかく、ノアの時代には、機械もなく舟を造るにふさわしい道具もなかったでしょう。しかし、ノアは神のことばに従い、船の建造に取り掛かったのです。また、ノアの家族も手伝い、家族八人で協力して船を作り始めました。周りの人々はノアの家族の働きを見てどう思ったでしょう。彼らはノアの働きを馬鹿にし、ノアの家族を手伝う者もいませんでした。ノアの周りの人々は昼間から酒を飲み、遊び暮らしていたのです。

3、箱舟の完成と洪水

ノアの家族がどれくらいの年月をかけて、船を完成したのか分かりませんが、箱舟が完成すると、神はノアの家族に船に入るように命じました。さらに、神が指定した動物たちも箱舟の中に入りました。すると雨が四十日四十や降り続け、大洪水となり地場が水で覆われました。箱舟の中に入ったノアの家族以外はすべて洪水で滅ぼされてしまいました。約一年後、地が乾き、ノアの家族と箱舟に入った動物たちが地上に降り立ちました。この先、ノアの家族からまた、人類は地上に増え始めたのです。ノアは祭壇を築き神に全焼のささげ物を献げました。創世記8章21節「主は、その芳ばしい香りをかがれた。そして、心の中で主はこう言われた。『わたしは、決して再び人のゆえに、大地にのろいをもたらしはしない。人の心が思い図ることは、幼いときから悪であるからだ。わたしは、再び、わたしがしたように、生き物をすべて打ち滅ぼすことは決してない。』」しかし、新約聖書のペテロの手紙第二3章に世の終わりについて記しています。6節「そのみことばのゆえに、当時の世界は水におおわれて滅びました。」これはノアのときの洪水のことです。7節「しかし、今ある天と地は、同じみことばによって、火で焼かれるために取っておかれ、不敬虔な者たちのさばきと滅びの日まで保たれているのです。」とあります。これが世の終わり、「最後の審判」の時です。

4、ノアの箱舟とイエス・キリストの十字架

マタイの福音書24章で、イエスは世の終わりについて弟子たちに説明しています。イエスは世の終わりの前兆として、戦争や飢饉、地震や偽預言者が現れることを指摘しました。また、世の終わりがいつ来るかについて、ノアの箱舟の時のようだと説明しています。マタイの福音書24章37節「人の子の到来(イエスの再臨の時)は、ノアの日と同じように実現するのです。」38節39節「洪水前の日々にはノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていました。洪水が来て、すべての人をさらってしまうまで、彼らには分かりませんでした。人の子(イエス・キリスト)の到来もそのように実現するのです。」大切な事は、世の終わりがいつ来るかということではなく、いつ来てもいいように、その日のために日々備えることです。42節「ですから、目を覚ましていなさい。あなた方の主が来られるのがいつの日なのか、あなたがたは知らないからです。」また、イエスは他の箇所で、世の終わりは、盗人のように突然、現れるとも教えています。

ノアの家族が神のことばに従って箱舟を造ることは大変な事だったでしょう。しかし、彼らに与えられた救いの条件は、箱舟を造りその中に入ることでした。彼らは神のことばに従い箱舟を造り、洪水から救われました。今は恵みの時代です。ノアの時代のように、箱舟を造ったり、救われるために努力する必要はなくなりました。それは、神の子、イエス・キリストがご自分のいのちを十字架の上で犠牲にすることによって、救いの道を完成されたからです。今の時代、私たちに求められていることは、イエス・キリストを神の子と信じ、イエスの十字架の死と復活を信じることです。それによって、神は私たちの罪を赦し、天の御国に招いてくださると約束してくださいました。何もしないで、信じるだけで天国に入れるとは、都合の良い教えのように思えます。まじめな日本人には受け入れにくい教えかも知れません。しかし、神の約束を信じるとは、神ご自身を信頼するということです。神は、そのために私たちに聖書のことばを与えてくださいました。私たちは聖書のことばを通して、神が真実な方で、決して偽りのない方だと信じています。私たちの信仰の土台は聖書のことばであり、神の約束です。ぜひ、聖書を読み、世の終わりが訪れること、また、救いはイエス・キリストあること。神のことばを信じて、天の御国に迎えられる者になりましょう。